ガラスの祈り堂
先日、このタイトルでブログ記事を書きはじめたのですが、
手違いがあり、ほかの記事になってしまいました。
お詫びして、ここにあらためて書き直したいと思います。
インド西ベンガル州の、タゴールの大学には
ガラスの祈り堂があります。
繊細なガラス製の宝石箱のような瞑想堂です。
当ブログでは2,3年前に、祈り堂の写真をご紹介したことも
ありましたが、いま写真がみつからないので、
よかったらこの写真をご覧ください。
インドの旅行社のHP(英語)から。
http://www.chhutiresort.co.in/page.aspx?id=5
小さい写真ですが、祈り堂の内部を撮影した貴重な写真も。
瞑想が始まる前、まだだれもいない時に撮影したものでしょうか。
四方を囲むガラスの扉がすべて開けはなたれています。
瞑想堂は数えきれない樹木にかこまれていますので、
大勢の人が集まることができ、人びとは思い思いの樹下で
瞑想の時をすごすことになります。
ところで毎年12月下旬になると、ポウシュ・メラが開かれます。
ポウシュとはベンガル暦12月(西洋暦と十数日の差があります)、
メラとはフェア fair で、お祭りと市場をかねたビッグ・イベント。
ガラスの祈り堂ができたのが1891年12月で、
この関連で1894年からポウシュ・メラが開かれるようになりました。
また、この地でタゴールが森の学校をはじめたのが1901年12月。
森の学校とは、正式名がブラフマン修養道場学校。
インドに古代からつたわる生き方の指針、ブラフマチャリヤを
実践する全寮制の学舎として生徒5人先生5人でスタートしました。
ブラフマチャリヤとは、すべての思い、すべての言葉、
すべての行為において純潔であること、を言います。
というわけで毎年12月は特別なプログラムがありますが、
毎週水曜日の早朝にはこの祈り堂に人びとがあつまり、
ともに瞑想し、祈りをささげるのです。もう100年以上も
つづいている瞑想の集いで、いつもタゴールの歌がうたわれます。
タゴールはさまざまな歌を作詩作曲しました。そのうち、祈り歌と
分類されるものは500歌余りもあります。
ガラスの祈り堂は、短くマンディル(寺院)とか、ブラフマ・マンディルとも呼ばれ、
あらゆる宗教、民族、文化習慣を超えて、誰もがここに集うことができます。
このガラスの祈り堂は、インドの最も美しい場所の一つにちがいありません。