瞑想 その9
Meditation
taught by Tagore
in the summer of 1916
こうして最初の祈りは、「神」を Pita ピタ (父)として
実感するということになります。
あなたは、
星ぼしやさまざまな世界という無限の世界を創造したまう、
あなたは、わたしを超越したまう、
けれどもひとつだけ、親愛の心であなたが
Pita ピタ (父)であるということをわたしは知っています。
赤ちゃんはお母さんがなさることを何もかも
知っているわけではありませんが、それでも、
その人がお母さんであることを知っています。
そのように、
わたしは「神」についてほかのことは知らないが、
あなたがわが父である、ということを知っています。
あなたがわが父である、というこの考えとともに、
わたしのすべての意識が火のように燃えつづけますように。
そして、
宇宙すべてをおさめる「至高の人格」がわが「父」である、
との思いが日々、あらゆる考えの中心にありますように。
Pita no bodhi. ピタ ノー ボーディ。
あなたがわが父である、という大いなる真実の光のなかに、
わたしを目ざめさせてください。
はだかの赤ちゃんのように、わたしのすべての考えが
あなたの腕のなかで抱かれていますように、一日じゅう
あなたの優しさと保護のなかで。
そのあとさらに Namah ナマッハ とつづきます。
わが自己のすべてを明けわたすことが真実となりますように。
これが人間の愛の最高の喜びなのです。
Namaste ナマステー、すなわち、あなたに namah ナマッハ
・・・・・・これが真実のものになりますように。
わたしは無限の「わたしがいる」につながっています、ですから
わたしの真実の心構えはプライドでも、自己満足でもなく、
自己を明けわたす心構えにあるのです。
Namaste'stu. ナマステーストゥ。
わたしの学校の生徒たちが祈りと瞑想に用いる
テキストはこれで終わりというわけではありません。
この祈りの言葉は、わたしたちの最古の聖典であるヴェーダの
さまざまな場所からあつめたものです。それを忘れないで。
これらはどこか一か所に、言葉の連なりとして
そのまま見いだせるというものではありません。
わたしの父親は、「神」の信仰にその生涯をささげましたけれども、
かれ自身がこれらの言葉を、無尽蔵の知恵の宝庫である
ヴェーダとウパニシャッドからあつめてきたのです。
つづく