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いちごばたけの ちいさなおばあさん

2014年02月03日 | 絵本

「いちごばたけの ちいさなおばあさん」
(ものがたりえほん36)
わたりむつこ さく 中谷千代子 え
出版社:福音館書店

☆10年以上前に購入。ちょうど同時期に畑を借りて菜園をやっており、
いちごも何年間か作っていました。そのせいか、琴線に触れる内容に
読み聞かせをするたび泣けてしまいました。
いちごの好きな娘からよくリクエストされた絵本でした。





 つちのうえでは、もう ちいさな ほしのような
いちごの はなが さきはじめていました。
 「いそがなきゃ!」
 おばあさんには、だいじな しごとが
まだ のこっていました。


 きせつはずれの いそがしい しごとが おわると、
おばあさんは つちのなかへ もどりました。
 そして、また あした、まっかにいろづいた いちごを
みのるのを たのしみに、ひとねむりしました。


 おばあさんは、ゆきのしたから こおった いちごを
ひとつ とると、 りょうてに かかえて、ながい かいだんを
おりました。
 「ちっとも だいなしじゃ なかったよ。 やれ やれ、
でも なんて くたびれたんだろうねえ、あたしは」

 おばあさんは、もりの なかまたちの うれしそうな こえを
きいているうちに、 うとうと ねむってしまいました。

☆同書は、のちに「こどものとも傑作集」として福音館書店よりハードカバー版が
出版された様です。