新・瘋癲球人日記

野球をこよなく愛する瘋癲球人の日記

どうにも止まらぬ6連打

2005年08月14日 | 早稲田野球
東伏見に向かう車の中のラジオで済美の敗戦の瞬間を聴く。
残念である。

今日は秋季から東都大学の1部リーグに昇格する立正大学との対戦。
(早稲田スタメン)
DH 梁井(4年 早稲田実 24)
8  前田将(3年 早稲田実 7)
4  上本(1年 広陵 4)
3  武内(4年 智弁和歌山 10)
7  田中幸(3年 宇和島東 25)
9  松本(1年 千葉経済大付 31)
5  鴛海(4年 東福岡 5)
6  竹内(3年 早大学院 8)
2  小林(4年 比叡山 2)

(1回表)早稲田の攻撃
立正の先発は鯨井(4年 東農大三)。
1番・梁井がセンターへゴロで抜けるヒットを放つも、前田将はセカンドゴロ(梁井は二進)。3番・上本の3球目に梁井が三盗。上本三振でツーアウト。4番・武内セカンドゴロ先制出来ず。
(1回裏)立正の攻撃
早稲田の先発は越智(4年 新田)。
毎度のことながら、早稲田ファンには期待感と不安感の入り交じった何とも複雑な空気が漂う。
ワンアウトから2番・恩田(4年 葛生)、3番・樋口(4年 日大三島)にストレートを痛打される。
「本来の威力がストレートにないな」とちょっぴり不安。
バッテリーは変化球中心の配球に切り替えたのが功を奏し、4番・田中(2年 崇徳)、5番・池田(4年 金沢)を連続三振でチェンジ。
(2回表)早稲田の攻撃
先頭の5番・田中幸がレフトオーバ-のツーベース。6番・松本はスライダーで三振。7番・鴛海は初球デッドボールで一、二塁。8番・竹内はファーストゴロ(鴛海は二封)。ツーアウト一、三塁。9番・小林は三球三振。怒声とため息。
(2回裏)立正の攻撃
越智は、6番から始まる立正打線を6球で料理する省エネピッチング。
(3回表)早稲田の攻撃
1番・梁井三振でワンアウトのあと、2番・前田将がセンター前へゴロで抜けるかというセカンド内野安打。
前田は続く上本の初球に二盗。上本のライトヘの犠牲フライで前田将は三進。4番・武内は追い込まれてからファウルで粘って、技アリの軽打で三遊間を破って、先制。5番・田中幸は三振でチェンジ。
(3回裏)立正の攻撃
9番から始まる立正打線に対し、越智は3つのゴロを打たせて三者凡退。
(4回表)早稲田の攻撃
6番・松本レフトフライのあと、7番・鴛海は2打席連続のデッドボール。さすがにちょっとムッとしているように見えた。
牽制の暴投で鴛海は二進。8番・竹内はショートゴロ(鴛海は三進)。ここで9番・小林がセンター前へ弾き返して2-0。
梁井はライトファウルフライでチェンジ。
(4回裏)立正の攻撃
立正のクリーンアップに対した越智は5番・池田を三振にとるなどこの回も三者凡退。
(5回表)早稲田の攻撃
先頭の2番・前田将がレフト前ヒット。3番.上本が送ってワンアウト二塁。ここで武内のセンター前への当たりは明らかにワンバウンドしていたが、セカンド塁審の判定はアウト。三塁に達していた前田将は戻れずゲッツー。
(5回裏)立正の攻撃
越智はツーアウトから8番・河合(2年 桐光学園)にレフトへのツーベースを許すも9番・松川(3年 埼玉栄)をショートゴロにとってこの回で「お役御免」。
ストレートにいつもほどの威力こそなかったがカーブ、スライダーを低めに集めるていねいな投球を見せた。
5回 被安打3 奪三振4 投球数67。
観てて疲れないピッチングだった(笑)。

(6回表)早稲田の攻撃
先頭の5番・田中幸がセンター前ヒット。6番・松本はライトフライ。7番・鴛海はフォアボールで一、二塁。
8番・竹内三振、9番・小林ピッチャーゴロで追加点なし。
(6回裏)立正の攻撃
早稲田の2番手は中村(3年 尽誠学園)。
ワンアウトから2番・恩田にセンター前ヒットを許し、2つのワイルドピッチで三塁まで進まれる。
3番・樋口はボテボテのピッチャーゴロ。ホームは間に合わずファーストに投げるもこのボールがそれる。
この一連の流れが監督の逆鱗に触れたか中村は交代。
3番手として尽誠学園の後輩、井上がマウンドへ。
しかし、このイヤな流れを食い止めることが出来ず、4番・田中にライト前ヒット、代打の日賀(4年 沖縄尚学)に逆転の2点タイムリーツーベースを許してしまう。
(7回表)早稲田の攻撃
流れは立正。点のとられ方が悪いだけに
「明日のオフは返上か」
などという早稲田ファンの間から聞かれる。
選手たちも同じことを考えたのか(?)奮起する。
梁井ピッチャーゴロでワンアウトとなってから2番・前田将レフト前ヒット、3番・上本三遊間ヒット、4番・武内ライト前ヒット、5番・田中幸レフト前ヒット、代打・山岡(4年 日大高)ライト前ヒット、代打・大西(3年 観音寺一)ライト前安打。
どうにも止まらぬ6連打でゲームを5-3とひっくり返す。代打・生島がピッチャーゴロでようやくツーアウト。代打・佐伯ファーストゴロでようやくチェンジ。
電光石火の逆転劇に観客席から拍手。
(7回裏)立正の攻撃
早稲田の4番手は山本(3年 安来)。
安来は米子出身の僕にとっては「準」地元。ひいきの選手の一人である。
左のスリークウオーターから繰り出されるストレートはエース宮本に勝るとも劣らぬ威力。ただ心臓の弱さは指摘するファンの方は多い。
その不安は吹き払うごとく先頭バッターをいきなり三振。威力のあるストレートに観客席はどよめく。
のっていきたいところだったが、続くバッターのサードへのゴロ。これをこの回から守りに入ってしまった北崎(3年 福工大城東)が「攻めきれず」、さらにイレギュラーもあって後逸。このプレーも監督の逆鱗に触れたか、北崎は「一発退場」。
「声だけでなく、気持ち出そうな」
交代したサードの寺村(4年 横手)の前にセフティー気味のバント。これを落ち着いて寺村が処理してツーアウト。続くバッターを山本が三振斬りでチャンジ。
観客席からは大きな拍手。
(8回表)早稲田の攻撃
1番・梁井がセンター前ヒット、2番・前田将四球。
6連打で楽勝ムードになっていたが、冷静になれば点差は2点。
3番・上本は送りバント。このボールを処理したピッチャーがファーストへ悪送球。ノーアウト満塁。
ここで4番・武内がライトオーバーのツーベースで2者生還。
なおも続く二、三塁のチャンス。
5番・田中幸はショートゴロに倒れるも6番・山岡デッドボールでまたも満塁。
(8回裏)立正の攻撃
山本はワンアウトから4番・田中にデッドボール。
これで弱気の虫が...と心配したが、後続を抑えて2イニング 失点0 被安打ゼロ 奪三振3でマウンドを降りる。
春季リーグで盤石と言われた早稲田投手陣の大きな刺激になってくれそうな予感。


早稲田期待の左腕、山本

(9回表)早稲田の攻撃
9番、途中出場の富岡(4年 早稲田実)が三振、代打・伊地智(3年 高陽東)サードゴロ、この日4本目にヒットを期待された2番・前田将三振で三者凡退。
(9回裏)立正の攻撃
早稲田最後のマウンドは大谷(3年 報徳学園)。
8番から始まる立正打線を三者凡退。
ストレートの切れそのものはまだまだという感じだったが、春のようなフォームのばらつきもなく、今後に期待したい。

ここまでなかなか点をとれない打線も鬱憤を晴らす15安打7得点。
走塁にも積極性が見られた。

W 0 0 0 1 1 0 0 3 2 0  7
R  0 0 0 0 0 0 3 0 0 0  3
(P)越智、中村、井上、山本、大谷
(二)田中幸、武内
(盗)梁井、前田将、武内
(犠)上本(3)
(失)中村、北崎

ゲーム後、ロングティーを打つメンバーはオフを控えて、少しリラックスした雰囲気。
その横で守備でミスをした北崎、中村は特守。
なんともいえないコントラスト。
グランドは時に残酷だ。でも、それ以上に優しくもあるのだが。