(マイケル・ルイス・著 ランダムハウス講談社)
「一人前になるとは、逆境に置かれたとき、逃げ出したくなる本能と戦うことだ。おまえたちは戦った。もしおまえたちが戦に行くと言えば、おれは喜んでいっしょに行く」著者マイケル・ルイスの“恩師”フィッツの言葉だ。フィッツは著者が高校時代に出会った、野球の鬼コーチ。スポーツだけでなく、人生も教えているコーチは、ちょっと前まではかなりいたように思う。
今は何かと言うと親がすぐ出て来るので厳しい指導もやりにくいという話はよく聞く。
先日もあるシニアのコーチをつとめる知り合いが、
「自分のコをレギュラーにしてくれって高いお歳暮送ってくる親もいるんだよなあ。全部、送り返してるけどさあ」
と愚痴っていた。
何か本質的なところが間違っているような気がする。