季節の風物おぼえ書き

~季節の風習や行事を紹介しています~

七夕と、技芸の上達を願う「乞巧奠」とは…

2007年07月04日 | 夏・初夏 七夕

 中国には古来、織女星をまつり、機織り(はたおり)や手芸の上達を祈った「乞巧奠」(きこうでん)という行事がありました。

 女性のたしなみと考えられていた技芸の上達を願う「乞巧奠」のしつらいは、七夕にちなんだ7本の針には針仕事の上達を、琴柱には芸事全般を託します。筆先が五色に染められた「願望筆」と「短冊」には、文字や学芸の向上を願います。

 「乞巧奠」の供え物のしつらいは、笹飾りは少しでも星に近づくように願って高くしつらい、願い事をしたためた「短冊」、願い事や収穫をすくい寄せる「すくい網」、風で身を清め、厄を祓う七夕人形をつるします。七夕に因んで、7種の旬野菜、魚介類、お酒などを供えます。水盤には水を満々と湛え「星映しの器」とし、星を水面に映し、夜空に思いを馳せます。

 (参考: NHK・おしゃれ工房 2006.7 「室零おりおり」 山本三千子)

 「乞巧奠」のしつらいには、9本の明かりを灯し、4台の机には供え物をし、タライの水に星を映します。

 又、7月6日には短冊を書く準備をします。墨は、里芋の朝露で摺ります。

 七夕の食べ物は、古来中国では「索餅」(さくべい)という菓子の一種を食べていました。現代では、細くて長い糸に見立てて裁縫の上達を願って「素麺」を食べます。

 (参考:NHKラジオ・おしゃべりクイズ「疑問の館」 2007.7.2)

 

 

 

 


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