三月の「春分の日」をはさんで、前後約三日ずつの一週間が「春のお彼岸」です。春分の日は昼夜の長さが同じで、太陽が真西に沈むため、仏教で西方遙かかなたに有るといわれる極楽浄土にちなんで、この日に仏事をするようになりました。
この期間中、お寺では彼岸会という法要が行われ、読経・説法などをします。又、檀家の人たちはお寺で説法を説いたり、祖先の墓参りをし、だんごやぼた餅を作って仏前に供えます。
同じく、「秋の彼岸」は、九月の「秋分の日」をはさんだ前後約三日ずつで、祖先を供養し、故人をしのんできました。
参考:「日本人のしきたり」飯倉晴武・編著(青春出版社)
〔追記〕2009.3.21
「春彼岸」飾りの写真を追加しました。これは、「流しびな」にヒントを得て作りました。我が家の新しい風習にしたいと思っています。
桟俵に納めてあるお札は、「散華」(さんげ)といいます。お寺の法要の時にまかれますが、参拝者は自由に持ち帰れます。
「散華」は、古来、インドで花や香を地にまいてその場を清めたり、供養したことに由来します。日本では、古くは蓮の花びらなどがまかれていました。今は、紙製の花びらや葉がまかれるようになりました。
参考:日本大百科全書(小学館)