季節の風物おぼえ書き

~季節の風習や行事を紹介しています~

参考文献~「日本人のしきたり」

2007年01月12日 | 参考文献

「日本人のしきたり」 飯倉 晴武[編著] 青春新書 

 日本には古来より、正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…などに込められた知恵と心が凝縮された行事や風習が伝えられています。

 「日本人のしきたり」は、四季を重んじ、人生の節目を大切にして、いまに残しておきたい伝統の原点を分かり易く探る本です。


「お年玉」と「お年賀」

2007年01月08日 | 新春の風物

 もともと「お年玉」とは、年神様からの贈り物を意味しました。

 年神様に供えた餅を下ろし、年少者に分け与えたのが始まりともいわれます。

 「お年玉」は年少者や自分より地位の低い人に贈ります。

 「お年賀」は、お世話になっている人や目上の人、地位の高い人に贈るのが基本です。

  (参考: 「日本人のしきたり」 編者:飯倉晴武 青春出版社刊)

 


「おせち料理」

2007年01月08日 | 新春の風物

 「おせち」は、もともとは季節の変わり目の節句に、年神様に供えるための「お節」料理でした。

 やがて、年に何回かある節句のなかでも正月がもっとも重要な節句ということから、正月料理に限定していうようになりました。

 (参考: 「日本人のしきたり」 編者:飯倉晴武 青春出版社刊)


「鏡餅」と「鏡開き」

2007年01月08日 | 新春の風物

 もともと餅は、神様に捧げる神聖な食べ物と考えられており、室町時代以降、正月に年神様に供える目的で、現在のような鏡餅が定着していったといわれます。

 鏡餅といわれる理由は、昔の鏡が円形だったためで、人の魂(心臓)を模したことから、丸餅になったといわれます。又、大小二つかさねあわせるのは、月(陰)と日(陽)を表していて、福徳が重なって縁起がいいと考えられたからともいいます。正月中は1月11日の鏡開きまで、鏡餅を飾るのが一般的です。

 (参考:「日本人のしきたり」 飯倉晴武・編著 青春新書)

 鏡餅の片付けの作法は…お供えから下げて、水に漬けて水餅にして細かく砕き、天日に干してから、揚げ餅として頂きます。神様に捧げたものなので、包丁やハンマーなどを使ってはいけません。

 (参考:2008.1.2 細木教子・新春もズバリ言うわよ)

Blog1_94  我が家では早速、鏡餅をお汁粉で頂きました。そういえば、「お汁粉」と「ぜんざい」はどう違うのかしら?

 


2007年 「しめ飾り」~その由来。

2007年01月08日 | 冬・年末 正月飾り

 正月近くになると、玄関口や神棚などに「しめ飾り」をします。これも門松と同様、正月に年神様を迎えるための準備です。

 もともとは、神社がしめ縄を張りめぐらせるのと同じ理由で、自分の家が年神様を迎えるにふさわしい神聖な場所であることを示すために、家のなかにしめ縄を張ったのが始まりといわれます。

 しめ飾りは、ウラジロユズリハダイダイなどをあしらって作ります。ウラジロは、常緑の葉であることから長寿を、ユズリハは新しい葉が出てきた初めて古い葉が落ちることから、次世代に家系を「譲って絶やさぬ」という願いを込めています。ダイダイは、家が代々栄えるといったことから、縁起物として正月飾りに使われるようになりました。

 (参考: 「日本人のしきたり」 編者:飯倉晴武 青春出版社刊)


2007年 「門松」~その由来。

2007年01月08日 | 冬・年末 正月飾り

  門松は中国の唐の時代が始まりとされています。日本では、平安時代に始まり、室町時代には竹も添えられ、正月に使われるように大衆化したのは、江戸から明治の頃とされています。
 江戸時代以前には庭に1本だけ立て、そこに神様が降りてくる時の目印だったと言われています。
 又、現在の「竹と松を使った門松」は、戦国時代の松平家(後の徳川家)が考案し、松は松平家、竹は武田家を意味し、宿敵武田家の竹を松が取り囲むという意味も持っているとも伝えられています。
 尚、門松は、12月の29日(苦立て)と31日(一夜飾り)を避けて飾り、「松の内」が明けてから外すのが習いとなっています。

 平安時代以前は、杉なども用いられていましたが、松に限られるようになったのは、松は古くから神が宿る木と考えられていたためで、平安時代の末期には、農村でも正月に松を飾るようになったといわれます。更に、まっすぐ節を伸ばす竹が、長寿を招く縁起物として添えられました。現在のように、玄関前や門前の左右に一対立てるようになったのは、江戸時代頃からです。玄関に向かって左側の門松を雄松(おまつ)、右側を雌松(めまつ)と呼びます。

 (参考:「日本人のしきたり」 飯倉晴武・編著 青春新書) 


2007年 「松飾りと松の内」

2007年01月08日 | 冬・年末 正月飾り

Blog1_92 我が家の松飾りは、支柱に細縄を巻いて門松風の雰囲気を出しました。この方法は、鎮守の神社の鳥居に細縄を巻いて松飾りを支えていたのをヒントにしました。

 南天も加えて、「災いを転じる」願いを込めました。

 所で、お正月の特番で、細木教子 さんが、「松の内は、15日迄だから、それまでは松飾りを外すものではありません」と言っていました。私達の町では、7日迄が松の内で、それが過ぎたら外す習わしになっています。

 そこで、鎮守の鎧神社の宮司さんに伺ってみたところ、「氏子さんの中には、15日迄飾る方もいます。神社は、7日が過ぎると鳶の頭が松飾りを外します」とのことでした。本来の習わしは「15日迄が松の内」が正しいようですが、忙しい現代の世情に合わせて、その習わしも変化してきたようです。

100_0003_1 さて、我が家ではどうしましょう…? 我が家では、自作の「御幣」も飾っています。そこで、御幣だけをを15日まで残して雰囲気を保ち、他のお飾りや松飾りは8日に外す事にしました。

 実は、この「御幣」には自前の一工夫がしてあります。紙質が防水紙になっていますから、6日のこの時期には珍しい大雨にも千切れませんでした。又、御幣の間に、豊かな稔りの願いを込めて「稲穂」が下げてあります。この稲穂は、北新宿地域の小学校のミニ田んぼで育てた稲を利用しています。

 小学校のミニ田んぼは、畳1枚分位ですが、とても優れものです。耕さず丈夫な稲を育てる「自然耕」(不耕起)田んぼになっていますから、実際の稲作農家でも、自然や環境に優しい稲作として実践されています。又、「冬季湛水水田」として、冬も水を張っていますから、地方によっては、白鳥も訪れる「生き物の命溢れる」田んぼです。

  「御幣」と「稲穂」の組み合わせを、自然や環境を大切にする心得として次代に伝えて行きたいと思っています。

 

 

 

 


「七草がゆ」

2007年01月08日 | 新春の風物

100_0002_1 正月七日の朝に、「七草がゆ」を食べるのが習わしです。

 我が家でも、無病息災を願って、七草がゆを頂きました。せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、の順で覚えれ ば良かったのかな? 因みに、「すずな」はカブ、「すずしろ」は大根なんですね。

 七草がゆ」が定着した背景には、信仰的な側面ばかりだけでなく、正月のご馳走で疲れた胃腸を休め、青菜の不足する冬場の栄養補給をするという、実利的な効用もあったと思われます。 

 (参考:「日本人のしきたり」 飯倉晴武・編著 青春新書)  


「書き初め」

2007年01月08日 | 新春の風物

 「書き初め」は「吉書」とも呼ばれ、もともとは、宮中で行われていた儀式でした。恵方(縁起の良い方向)に向かって、めでたい言葉や詩歌を書いたのが始まりといいます。

 やがて、江戸時代の寺子屋や、明治以降の学校で習字教育が重視されるようになり、庶民の間にも書き初めの習慣が広まるようになりました。

 いまでは、一般的には二日に行われます。

 (参考:「日本人のしきたり」 飯倉晴武・編著 青春新書)


「初夢」

2007年01月08日 | 新春の風物

 初夢はいつ見た夢のこと? 元日の夜に見た夢とか、古来より初荷の日が2日だからそれにちなんで2日の夜に見た夢とか、いろいろな説が有るようです。 今は、三が日の内に見た夢が、初夢と言われる事が多いようです。                                             初夢として縁起が良いとされている、「一富士二鷹三茄子」の言われは何の由来から来ているのでしょうか。いろいろな説が有るようです。

1.縁起の良い順に並べたと言う説富士は、高いものの象徴。は、鋭いツメで幸運をつかみ取る。茄子は、事をナス(成す)。

2.家康公への憧れが由来と言う説…駿河の富士、居城の近くにある愛山(あしたかやま)、早く作って将軍家に献上する茄子は、価値が高い。

3.駿河の国の特産を並べたと言う説…駿河の富士、家康公が行った狩り、家康公は茄子が好き。 

 又、三の続きも有るのだそうです…四は、扇には物事の要が有る。五煙草は、煙を介して運気が立ち上る。

(参考:2005.1.4 NHKラジオ)                                    


「初詣」~本来は、氏神様をお参りするもの

2007年01月08日 | 新春の風物

 新年を迎えると各地の神社・仏閣は、初詣をする人で大賑わいとなります。

 昔は、一家の家長は、大晦日の夜から神社に出かけて、寝ないで新年を迎えるのが習わしでした。そのころは、家族は主として自分たちが住んでいる地域の氏神を祀っている神社にお参りしていました。

  (参考: 「日本人のしきたり」 編者:飯倉晴武 青春出版社刊)


初日の出~ご来光

2007年01月08日 | 新春の風物

 元日に昇ってくる太陽を拝み、一年の幸福を祈ります。

 特に高い山頂で迎える太陽を「ご来光」といいます。「ご来光」と呼ぶのは、山頂近くの雲に映った自分の影が、光の輪を背にした仏の像のように見えたためで、仏の「ご来迎」との語呂合わせで「ご来光」と呼ばれるようになったといわれます。

 (参考:「日本人のしきたり」 編者:飯倉晴武 青春出版社刊)