数学 TOY BOX ~数学から数楽へ~

数学の世界の入り口になれば幸いです。

青の数学 であります。

2019-08-10 23:47:47 | 数楽小説
今日は小説、青の数学の紹介をさせて頂きます。

題名:青の数学
著者:王城 夕紀

シンプルでいいですね、タイトル。というのが第一印象。
青は、青春の色。そしてなぜか数学の色。なんとなくなんですけど数学って青色って感じしません?
そりゃあ数学は"青"さ! と謎の自信とともにこの本を手に取ったのですが…これは、アツい。

一度見た数字を忘れない栢山(かやま)は、数学オリンピックを制した天才、京香凛(かなどめかりん)に問われる。
「数学って、何?」
ネット上の数学決闘空間「E^2」での決闘、数学合宿を通して成長、変化する自分の中の数学世界。
疑問に真っ向から、本当に真っ向から立ち向かい続ける若き数学者たちの青春の日々の物語。

これはアツい、本当にアツい。数学なんて、どちらかというとクールな人間がするようなイメージがありましたが…。
これは違う。熱を持っている。解くことに、理解することに、闘うことに、考えることに全身全霊を賭けている。
燻ぶったその熱を発散する方法として、数学を解くっていう方法もあるんだなぁと改めて思いました。
数学決闘空間っていう、ありそうなものがいいですね…。問題の難易度とかが気になりますが…。
純粋な数学バトルが見たいのであればこの一冊! 本当にオススメですね!

数学が全く分からなくても読みやすい作品だと思います。ただただその熱を向けたのが、テーマが数学なだけですからね。
たまたまそれが数学だったからこそ、こういう世界観が描けたのだとも思います。
段々と学校の勉強としての数学が面白くなくなってきた人、最初、足し算引き算ですいすい解けた快感を思い出してほしい。
天才が出たとき、そして理解できるかどうかも分からないものに相対したとき、自分はどうするか…そういう覚悟も、感じ取れる話です。
また、これはあくまで1巻です、2巻もありますので!

しかし最初の話に戻りますけど、なんでか数学って"青"ってイメージですよね…?
いやもちろん例外もあるとは思いますけど…5教科、4教科にもなんでか色のイメージってついてるものだなぁと改めて思いました。
みなさんのイメージは、さて何色でしたかね?