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ウクライナ危機PARTⅪ ロシア動員令等に伴う戦闘への影響分析。核使用、ATAACMS、エクスカリバー誘導砲弾・・

2022-10-01 10:33:39 | 軍事
●プーチンの核使用について

プーチンの核使用の脅しは、7:3でブラフだろう。
使われるとしたら、小型の戦術核で、標的はウクライナ軍の重要な前線基地、補給基地、部隊集結地が候補となるだろう。

(露の戦術核の運搬手段は多岐にわたる。サンデーモーニング2022.3.20. ワイドスクランブル2022.4.29)



<核によるザポリージャ原発攻撃、公算は低い>

TVであるロシア専門家が、堅牢なザポリージャ原発を核攻撃するのではないかと語っていたが、可能性としては相当低いだろう。プーチンが正気を失っていたらありえるが。
当原発が攻撃されたら、せっかく住民投票で獲得した少なくともヘルソン州、ザポリージャ州は汚染され人が住めなくなる。全住民が逃げ出すことになる。国内外だけでなく、両州の親ロシア住民からもプーチンに対して怨嗟の声が上がるだろう。

堅牢といえども原発を破壊する目的なら、何も批判を受ける戦術核を使う必要はない。外部電源を長期に遮断する処置を行えば、自動的にメルトダウン、水素爆発、臨界爆発が起きる。


<核使用決断はプーチンに相当な精神的プレッシャーになる。プーチンは脅し専門。軍事部門の強硬派の目には大規模核攻撃でないと劣勢挽回は不可能と見ている>

プーチンが核使用を決断すればルビコン川を渡ることになる。停戦交渉の余地もなくなる。プーチン政権の残された道は破滅か勝利かだけになる。決断の前には、米の報復がどのようなものになるか?あれもあるか、これもあるか、あるいは・・と、プーチンの胃はキリキリ痛むことになるだろう。
正常な神経なら小型核1発で戦況を好転させることはできないことは明白。戦術核だけでなく、戦域核も含む大規模核攻撃を決断しないと勝利できないと強硬派は考えているはずだ。軍もプーチンの戦争遂行の本気度を疑い始めているのかもしれない。


<プーチンは元スパイ、軍事は専門外。謀略、噂、嘘、脅しで相手に勝てると思っている。兵士の数だけでは・・>

だがプーチンは劣勢挽回のための秘策として大量動員(100万人動員も可能と噂を流布)を決断したところをみると、核使用はブラフで、大規模動員数をちらつかせることでウクライナ側の士気を砕き、同時に軍の不満にも応えることもできて一石二鳥だと思っているのかもしれない。ノルドストリームのガス漏れもタイミングが良すぎる。事故ではなくロシア側の謀略工作だろう。

今回の動員令。兵士を戦力化するのには5つの要素が重要である。士気、錬度、食料、武器、弾薬だ。
だがロシアの状況をみると、徴兵から逃げ出し、反発抗議による放火等。1日ほどの訓練で戦場へ。ロシア脱走兵よる証言などから補給の劣悪化。戦地での略奪。ボロボロのカラシニコフ貸与。どの要素をとっても今回のロシアの予備役動員は落第点ばかりだ。軍から兵隊が足りない、これでは戦えないと突き上げられたプーチンの付け焼刃の対応である。つまり部分的動員令だけではロシア軍反転攻勢となる戦力化に寄与することはないだろう。
気づいた方もおられるだろう。最近キーウやリヴウ、オデーサ等へのミサイル着弾の情報を聞かなくなった。ハイテク兵器も枯渇し始めた兆しではないか。


●ロシアが核使用しても米は核での報復はしないだろう

ロシアが核を使用した場合、米は核兵器で報復するだろうか?米が直接小型核をロシアに発射することはない。米露の直接戦争になってしまう。ではウクライナに反撃用の小型核を提供する?そんなことをすれば核のエスカレーションを後押ししたとして米が非難されるだろう。

では米の軍事報復カードは?
可能性として高いのは、制限していたハイテク兵器の提供だろう。ゲームチェンジャーとなる2つの兵器を紹介。


<ATACMS>(エイタクムス SSミサイル)

真っ先に頭に浮かぶのは、約80km射程に制限していた高機動ロケット砲システム「ハイマース」。この運搬システムに規制していた長射程300km超のATACMSを搭載すれば、ウクライナ軍の戦術の幅が大きく広がる。


<エクスカリバー誘導砲弾>

既にウクライナに大量に提供しているM777 155mm榴弾砲。侵攻当初、欧米はウクライナに提供する兵器について検討した。すぐに使えて有効な兵器。M1エイブラムスなどハイテク兵器は、操作運用などは英語仕様でネットワーク化システム化していて習熟期間が必要。ロシア製兵器に慣れているウクライナ軍にはすぐには役立たない。

そこで候補に挙がったのがM777 155mm榴弾砲(取り扱いやすく小回りの利く超軽量級火砲)

同様の兵器体系のウクライナとロシア。その榴弾砲の射程は約28km。M777の射程は約30km超。たった2kmの差、と思うなかれ。2kmでも射程外になる。砲兵戦では砲撃してすぐにその場から撤収しなければならない。砲弾の弾道をレーダーで解析して発射位置を特定する対砲迫レーダーや音源標定等により、位置が特定され、敵から反撃を受ける。砲撃し素早く撤収するには軽量でなければならない。その点M777はチタン製に改良したため、重量も従来の火砲の約半分の約4tの超軽量となった。大型ヘリだけでなくより小さなヘリでも吊り下げて輸送可能だ。「空飛ぶ砲兵」と呼ぶ人もいる。また設計改善で砲脚の取り扱いもよく、操作砲兵数も従来火砲の半分5名で可能だ。

これだけでも有利だが、エクスカリバー砲弾を米が大量提供するとなると、さらに有利になる。(Wiki等参考)

4月にカナダが「M777 4門とエクスカリバー砲弾を提供した」と報道があったが、既に消耗してないだろう。大量提供が必要だ。

当砲弾が発射され放物線の頂上に達すると弾体から滑空翼が展張され目標に向かって滑空を始める。いわばグライダー式砲弾となる。これにより射程が約40km〜57kmと延びることになる。

エクスカリバーは、GPS補正と慣性誘導によるプログラム誘導のため着弾精度が高い。2007年からイラクで初めて実戦投入されて以来、アフガニスタンなど実戦でブラシュアップされていった。2014年の信頼性テストでは、目標から平均1.6m以内に着弾した成績だ。エクスカリバー1発は、無誘導砲弾で10発〜50発を必要とされる目標破壊に匹敵するといわれている。

推測だが、砲弾セットの取り扱いも簡単でウクライナ軍にすぐ適用が可能と思える。
目標のGPS座標などのプログラムデータを弾体のフラッシュ・ドライブに必要な弾数分だけコピーする。あとはその砲弾をM777にセットして発射。既にカナダからの提供で取り扱いマニュアルもできているはずだ。

エクスカリバーは火砲との互換性も高く、米軍ではM198 155mm榴弾砲、パラディン(M109 155mm自走榴弾砲)でも使用できる。英のAS-90自走砲、スウェ-デンのアーチャー自走榴弾砲でも発射可能。

米はM777を72門。米以外の各国も4月頃から155mm榴弾砲の提供を予定していた。どれだけ提供されたかは軍事情報のため不明だが、英はAS-90を20両、加はM777を4門、独はPzH2000を100門、豪はM777を6門、蘭はPzH2000台数不明(多分10両前後)、許(ノルウェー)はM109を22両、仏はカエサル40両(エクスカリバーとの互換性は不明)、波蘭(ポーランド)はAHSクラブ18両(砲塔はAS90なのでエクスカリバーと互換性があるかも)、伊はケチっていて管理状態の悪い旧式のM109を検討となっていた。ほかにもスロバキアなどウクライナに勝利してほしい欧州の各国が提供を発表していた。
これでいくと200門両超のエクスカリバー発射台があることになる。(露発表の破壊数を考慮しても)


9月28日、米が発表した追加の軍事支援11億ドルには、エクスカリバーは含まれていないようだ。その代わりハイマース18基が追加される。これで10月以降には30基超のハイマースが揃うことになる。近接の部隊戦闘支援よりアウトレンジによる拠点攻撃と対露MLRS(射程90km)を重視しているようだ。多分、ハイマースによる攻撃が成果をあげているのだろう。

(報道ステーション2022.4.0. Wiki、JIJI.COM、)



以上、ATACMS、エクスカリバーの提供は速やかに実践投入適用が可能で、ウクライナ軍の急激な戦力アップが期待できる。

これに、攻撃ヘリ、制空戦闘機、高度な地対空ミサイル・システムなどのハイテク兵器提供が加われば、核使用のプーチンを素早く打倒することができるだろう。2発目の核を使う前に叩かないといけない。だが前にも言及したように、米軍仕様のハイテク兵器は、ネットワーク化システム化しているので、ウクライナ軍が簡単に使いこなすことはできない。
ひょっとしたら米は、プーチンの核使用を予想して相当前からウクライナ軍の一部を米でハイテク兵器の習熟訓練をしているのかもしれない。



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