年寄りは馴染むまで時間が必要だ・・・
厳冬の西尾根で試す・・・徳舜瞥山(1309m)
■ 山 行 日 2023年1月19日(木) 日帰り 晴れのち吹雪 登山口-13℃
■ ル ー ト 西尾根ルート(牧場ルート) 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №02
■ 登 山 形 態 山スキー
■ 地 形 図 1/25000地形図 「蟠渓」「徳舜瞥山」
■ 三角点・点名 徳舜瞥山 標高点のみ 三角点無し
ホロホロ山 一等三角点 点名「徳心別山 トクシンベツヤマ」
■ コースタイム 登り 3時間30分 下り 1時間50分
<登り>
09:20 登山口P帯 -13℃
11:25 やぐら(C960付近)
11:35 C1050付近
12;20頃 C1230付近 スキーデポ ツボ足登行
12:50頃 C1265付近 登行中止 (強風と寒さ)
<下り>
12:50 下山開始
13:10頃 スキーデポ地点
14:00頃 C1050付近 シール外す
14:40 登山口P -5℃
先行者のトレース泥棒して牧場から松の人工林へ・・・正面が徳舜瞥山
★ 厳冬期の超峰に尻込み・・・
1月はまだ厳冬期、そんな中で未踏1000m超峰へいきなり挑むには尻込みする前期高齢者だ。
でもこの日の徳舜瞥山は快晴の予報だった。ならば厳冬期の耐寒訓練を兼ねた1000m超峰に
挑んでみようかと出掛けてしまったのだ。
徳舜瞥山の西尾根ルートは、2年前の2月と3月に挑戦しているが、長いアプローチにも関わら
ずチーヤンが好むスキーが楽しめるルートになっている。登山口の駐車帯をスタートして林道を
歩き広い牧場を抜けて松が植樹された広大な人工林を縫うように歩き、徳舜瞥山に向かう林道を
上手く利用しながら西尾根末端を目指すルートになっている。これがずっと緩斜度ながら登りで
帰りはスキーの自動運転が楽しめる。
C1050付近の西尾根末端は、森林限界でもあり徳舜瞥山を一望する展望台のようなところだ。
2月3月と違って積雪は充分とは言えないが、スキー登行には支障が無く雪質もパウダーだった。
西尾根に取付いてもスキーのままで登れそうだったのでつい登ってしまうが、次第にハイマツの
落とし穴にスキーを取られ苦戦してしまった。
先行していた二人組の女性パーティーには、西尾根1100m付近で追い着き、トレースのお礼
が言えた。彼女たちはスノーシュー登行で、西尾根登行には大苦戦。腰まで埋まる場面も近くで
見ていて脱出に悪戦苦闘していた。
唯一ツーショットで撮った一枚・・・
★ 冬山は快晴なのが一番・・・
出だしは、-13℃と結構凍れていたから耐寒訓練には充分だった。
しかし、快晴無風のパウダースノー尚且つ先行者のトレース痕に導かれていては、訓練としては
楽過ぎて、尻込みするには程遠い好条件となってしまった。それはある意味私の望む山行で、特
に冬期の山は「快晴が一番」だなぁ~とホッとしていた。
地形図上の林道終点にある「単管で出来た櫓」ここから樹林帯に入って行く。
★ 冬山が牙をむく・・・
順調だったのは、C1050付近の森林限界までだった・・。
先行者に追い着き、挨拶を交わすも彼女たちはスノーシューだからほぼ直登で登っていた。それ
に対し私たちスキーなのでジグを切りながら木々や岩を避けて登らなくてはならなかった。なの
で先行者のトレースは辿れず、自分たちでルーファイしなくてはならない。
それなりに積雪はあってハイマツや岩は埋もれ顔は出していないが、まだ安定していない状態で
表面だけ硬く、上っ面に軽い雪が乗っかっているだけだった。だから、時には大きな穴が開いて
足が取られる場面はスキーの私たちでさえあって、スノーシューの彼女たちが穴に落ちると腰ま
ではまってしまう場面もあった。スノーシューが引っ掛かり脱出するまで苦労していた場面は何
度か見ていた・・。
私たちが先行する形でスキーを履いたまま頂上直下のC1230付近まで登る事は出来たが、そ
こにあった平坦な棚状でスキーをデポし、ツボ足で登る事にした。しかし、予想していた通りで
重い私はズッポリ埋まる場面は多く、チーヤンに遅れる。
アイゼンも装備はしていたが、付けずに直下まで登った。
しかし、突然の強風で一気に体温が奪われそうな寒さに襲われる・・・。天気はまだ快晴だった
が、C1265付近で登頂を断念した。後方の彼女らはスキーをデポした場所でツエルトを被っ
て休んでいた。彼女たちも登行は中止し、下山と決めたようだった。
そして、天気は急変する。
眩しい程白い木々の樹氷と青空に感動しまくり・・・
林道終点から樹林帯を抜けて森林限界となる。その樹林が余りにも綺麗だった・・・
この付近が森林限界のC1050付近・・・目の前の徳舜瞥山を一望する (先行者を目視する)
西尾根中間部は、灌木とハイ松の嵐でルーファイが難しかった・・・
スキーをデポして頂上アタック・・・だったが、ツボ足ではズボズボ難儀、直下は強風だった。
★ 悪天と夫婦の写真無し・・・
登頂を断念し下山を決めたのは正解だったかも知れない。
それは、下山を始めて間もなく天候が急変したからである。あれだけ青空が広がり風も無かった
のに、冬山は急に牙を向いた。
スキーデポ地点から再びシールを付けたまま下山をするが、周りが少し暗くなり雪が降って時に
吹雪となる。登りのトレースが分かり難くサングラスを外すと雪目で真っ白・・・
スキーを木に引っ掛けたり、穴に落ちて転ぶ事3回。それでも高度を下げて行くと風が収まり気
温も上がって寒気は治まって来た。
なんとかC1050付近まで降りて来てホッとし、ようやく行動食を取れる余裕が出て来た。
振り返る山頂部は見えなくなるも今いる場所に青空が見え始めた。後方から下山して来た彼女た
ちも無事降りて来て、そのまま先行して下山して行く。
私たちは、ゆっくりと行動食を食べてスキーのシールを外す事にした。
★ ヘルメットを失う・・・
登行の途中で暑くてヘルメットを脱ぎザックの雨ブタに付けていた。
それが無くなっている事に気が付いたのは、下山したC1050付近での休憩場面だった。
きっと、大きく転んだ時に外れたのだろうと予想は出来るが、探しに戻るには時間も天候状態も
体力も気力も無くなっていた。
「明日もう一度探しに来よう・・」とチーヤンは言う。しかし、他人事のようにあっさりと断っ
た。それは面倒なのでは無く明日の天気予報を知っていたからである。この辺りを含め道内明日
の天候は大荒れで場所により大雪とあった。絶対に見付けられない自信が、軽い言葉で返してし
まったかも知れない。高価なヘルメットを簡単に諦めた私にチーヤンは呆れていた・・。
そんな締め括りだったが、スキーはずっと楽しんで降りて来た。
C1050まで登り2時間以上だったのに下りは僅か40分で登山口に着いた。これぞスキーの
強みである。
ある意味、冬山訓練になり教訓を残す結果となったが、これを無駄にしない次に繋がればヘルメ
ットを無くした事を差し引いてくれると思う事にしよう・・・。
因みに、ヘルメットはPOCの白いヘルメットで「HYML EBA」のステッカーを貼ってい
ます。もし、見付けた方はご一報をお願いします・・。
厳冬の西尾根で試す・・・徳舜瞥山(1309m)
■ 山 行 日 2023年1月19日(木) 日帰り 晴れのち吹雪 登山口-13℃
■ ル ー ト 西尾根ルート(牧場ルート) 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №02
■ 登 山 形 態 山スキー
■ 地 形 図 1/25000地形図 「蟠渓」「徳舜瞥山」
■ 三角点・点名 徳舜瞥山 標高点のみ 三角点無し
ホロホロ山 一等三角点 点名「徳心別山 トクシンベツヤマ」
■ コースタイム 登り 3時間30分 下り 1時間50分
<登り>
09:20 登山口P帯 -13℃
11:25 やぐら(C960付近)
11:35 C1050付近
12;20頃 C1230付近 スキーデポ ツボ足登行
12:50頃 C1265付近 登行中止 (強風と寒さ)
<下り>
12:50 下山開始
13:10頃 スキーデポ地点
14:00頃 C1050付近 シール外す
14:40 登山口P -5℃
先行者のトレース泥棒して牧場から松の人工林へ・・・正面が徳舜瞥山
★ 厳冬期の超峰に尻込み・・・
1月はまだ厳冬期、そんな中で未踏1000m超峰へいきなり挑むには尻込みする前期高齢者だ。
でもこの日の徳舜瞥山は快晴の予報だった。ならば厳冬期の耐寒訓練を兼ねた1000m超峰に
挑んでみようかと出掛けてしまったのだ。
徳舜瞥山の西尾根ルートは、2年前の2月と3月に挑戦しているが、長いアプローチにも関わら
ずチーヤンが好むスキーが楽しめるルートになっている。登山口の駐車帯をスタートして林道を
歩き広い牧場を抜けて松が植樹された広大な人工林を縫うように歩き、徳舜瞥山に向かう林道を
上手く利用しながら西尾根末端を目指すルートになっている。これがずっと緩斜度ながら登りで
帰りはスキーの自動運転が楽しめる。
C1050付近の西尾根末端は、森林限界でもあり徳舜瞥山を一望する展望台のようなところだ。
2月3月と違って積雪は充分とは言えないが、スキー登行には支障が無く雪質もパウダーだった。
西尾根に取付いてもスキーのままで登れそうだったのでつい登ってしまうが、次第にハイマツの
落とし穴にスキーを取られ苦戦してしまった。
先行していた二人組の女性パーティーには、西尾根1100m付近で追い着き、トレースのお礼
が言えた。彼女たちはスノーシュー登行で、西尾根登行には大苦戦。腰まで埋まる場面も近くで
見ていて脱出に悪戦苦闘していた。
唯一ツーショットで撮った一枚・・・
★ 冬山は快晴なのが一番・・・
出だしは、-13℃と結構凍れていたから耐寒訓練には充分だった。
しかし、快晴無風のパウダースノー尚且つ先行者のトレース痕に導かれていては、訓練としては
楽過ぎて、尻込みするには程遠い好条件となってしまった。それはある意味私の望む山行で、特
に冬期の山は「快晴が一番」だなぁ~とホッとしていた。
地形図上の林道終点にある「単管で出来た櫓」ここから樹林帯に入って行く。
★ 冬山が牙をむく・・・
順調だったのは、C1050付近の森林限界までだった・・。
先行者に追い着き、挨拶を交わすも彼女たちはスノーシューだからほぼ直登で登っていた。それ
に対し私たちスキーなのでジグを切りながら木々や岩を避けて登らなくてはならなかった。なの
で先行者のトレースは辿れず、自分たちでルーファイしなくてはならない。
それなりに積雪はあってハイマツや岩は埋もれ顔は出していないが、まだ安定していない状態で
表面だけ硬く、上っ面に軽い雪が乗っかっているだけだった。だから、時には大きな穴が開いて
足が取られる場面はスキーの私たちでさえあって、スノーシューの彼女たちが穴に落ちると腰ま
ではまってしまう場面もあった。スノーシューが引っ掛かり脱出するまで苦労していた場面は何
度か見ていた・・。
私たちが先行する形でスキーを履いたまま頂上直下のC1230付近まで登る事は出来たが、そ
こにあった平坦な棚状でスキーをデポし、ツボ足で登る事にした。しかし、予想していた通りで
重い私はズッポリ埋まる場面は多く、チーヤンに遅れる。
アイゼンも装備はしていたが、付けずに直下まで登った。
しかし、突然の強風で一気に体温が奪われそうな寒さに襲われる・・・。天気はまだ快晴だった
が、C1265付近で登頂を断念した。後方の彼女らはスキーをデポした場所でツエルトを被っ
て休んでいた。彼女たちも登行は中止し、下山と決めたようだった。
そして、天気は急変する。
眩しい程白い木々の樹氷と青空に感動しまくり・・・
林道終点から樹林帯を抜けて森林限界となる。その樹林が余りにも綺麗だった・・・
この付近が森林限界のC1050付近・・・目の前の徳舜瞥山を一望する (先行者を目視する)
西尾根中間部は、灌木とハイ松の嵐でルーファイが難しかった・・・
スキーをデポして頂上アタック・・・だったが、ツボ足ではズボズボ難儀、直下は強風だった。
★ 悪天と夫婦の写真無し・・・
登頂を断念し下山を決めたのは正解だったかも知れない。
それは、下山を始めて間もなく天候が急変したからである。あれだけ青空が広がり風も無かった
のに、冬山は急に牙を向いた。
スキーデポ地点から再びシールを付けたまま下山をするが、周りが少し暗くなり雪が降って時に
吹雪となる。登りのトレースが分かり難くサングラスを外すと雪目で真っ白・・・
スキーを木に引っ掛けたり、穴に落ちて転ぶ事3回。それでも高度を下げて行くと風が収まり気
温も上がって寒気は治まって来た。
なんとかC1050付近まで降りて来てホッとし、ようやく行動食を取れる余裕が出て来た。
振り返る山頂部は見えなくなるも今いる場所に青空が見え始めた。後方から下山して来た彼女た
ちも無事降りて来て、そのまま先行して下山して行く。
私たちは、ゆっくりと行動食を食べてスキーのシールを外す事にした。
★ ヘルメットを失う・・・
登行の途中で暑くてヘルメットを脱ぎザックの雨ブタに付けていた。
それが無くなっている事に気が付いたのは、下山したC1050付近での休憩場面だった。
きっと、大きく転んだ時に外れたのだろうと予想は出来るが、探しに戻るには時間も天候状態も
体力も気力も無くなっていた。
「明日もう一度探しに来よう・・」とチーヤンは言う。しかし、他人事のようにあっさりと断っ
た。それは面倒なのでは無く明日の天気予報を知っていたからである。この辺りを含め道内明日
の天候は大荒れで場所により大雪とあった。絶対に見付けられない自信が、軽い言葉で返してし
まったかも知れない。高価なヘルメットを簡単に諦めた私にチーヤンは呆れていた・・。
そんな締め括りだったが、スキーはずっと楽しんで降りて来た。
C1050まで登り2時間以上だったのに下りは僅か40分で登山口に着いた。これぞスキーの
強みである。
ある意味、冬山訓練になり教訓を残す結果となったが、これを無駄にしない次に繋がればヘルメ
ットを無くした事を差し引いてくれると思う事にしよう・・・。
因みに、ヘルメットはPOCの白いヘルメットで「HYML EBA」のステッカーを貼ってい
ます。もし、見付けた方はご一報をお願いします・・。
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