エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

オフミ登山 「定山渓天狗岳Ⅲ峰 (1114m)」

2013年04月07日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
久々のオフミ山行・・・定山渓天狗岳Ⅲ峰 (1114m)
■ 山 行 日   2013年4月6日(土)   日帰り
■ ル ー ト    滑沢林道~北東尾根ルート 往復
■ メ ン バ ー   HYML 10名
■ 登 山 形 態   ツボ足
■ 地 形 図   1/25000地形図  「余市岳」
■ 三角点・点名   三角点、点名無し
■ コースタイム   登り 3時間5分  下り 1時間45分 (登り下り各休憩含む)
<登り>
登山口(滑沢林道出合)7:30--800m北東尾根9:15--1000mポコ10:05--Ⅲ峰10:35
<下り>
下山開始10:50--1000mポコ11:05--800m北東尾根11:50--登山口12:35



定山渓天狗岳Ⅲ峰GPSトラックログは、HP「YOSHIOの北海道山情報」からお借りしました。

★ 久々のオフミ山行・・・
親しくさせて頂いているHYML(北海道の山メーリングリスト)の仲間よりオフミ登山のお誘いを受けて
今日の日を楽しみにしていた。
リーダー山ちゃんから登山計画がメールで届く。装備や集合時間、場所の指示を受け、皆さんにご迷惑
を掛けないよう準備は怠らない。

メンバーとのオフミ登山は、2月三段山オフミin白銀荘以来の2ヶ月ぶりとなるも顔馴染みの仲間との
再会はやはり嬉しいものだ。

<参加者>
山ちゃん、まさ、朋ちゃん、千田さん、悦ちゃん、ヨシオさん、洋ちゃん、タッチ、アウルさん、エバ
中山小屋には、ヒロポンとKo玉さんG3名が加わり賑やかな山小屋での安着宴会となった。


★ 初の定山渓天狗岳Ⅲ峰・・・
計画は「ヒクタ峰~定天Ⅲ峰」の馬蹄型縦走だったが、滑沢林道途中で急きょ変更となり先に定天Ⅲ峰
に登ってから天候を見てヒクタ峰へとなった。天候が思わしくないので未踏者の多い定天Ⅲ峰を優先
した形となったようだ。私としてもヒクタ峰は登頂済みだったので、未踏のⅢ峰を先に登ってくれた
のは結果としてラッキーだった。

Ⅲ峰の事を学習していく暇が無かったが、装備の中にピッケルやシュリンゲ、ハーネス、カラビナ、
ロープなどとあったので岩峰を登るクライミングを予想し緊張していたが、核心部と言われる1000m
ポコの通過でロープを使用する予定も使わずに通過出来、安堵の登行で楽しかった。


★ メジャールート・・・
7:30 出発
以前ヒクタ峰にトライする時に使用した、滑沢林道に再び出合うチャンスが来るとは思わなかった。
ただ駐車場所だが、以前は大きく除雪されていた国道と林道出合もまったく除雪がされておらず
道路脇に駐車したのは違っていた。なんとか3台並べることは出来た。

噂に聞くと「ヒクタ峰 1038m」と「定山渓天狗岳Ⅲ峰 1114m」のこのルートは、ツアーガイドと
しても最近良く使用されている様で土日、休日には結構賑わうメジャールートの様だった。



滑沢林道を歩き始めるもしっかりしたトレースが登山道のように付いていた・・

★ ルート変更・・・
地形図上の林道線C489付近でトレースは定天側に付いていてヒクタ峰側には何も付いていなかった。
(ヒクタ峰のトレースは、滑沢林道からヒクタ峰東尾根末端から取付いていたのは記憶にある・・)
最初は、ヒクタ峰側へ新しいトレースを刻みながらツボ足で歩き始めたが、どうもルートがはっきりしない。
私自身も以前辿ったルートよりかなり先まで来ている気がしていたが、「おんぶにダッコ」でノーコメント
で見守るしか出来なかった。
メンバーの一人が「Ⅲ峰へ先に行かない?」と言う提案を受けてリーダー山ちゃん始め全員納得の
ルート変更が意外に早く決まる。
少し戻って先ほどのトレースを辿る事にした。



地形図上の林道線を辿るように少し急な細尾根を登り、ようやく約800mの北東尾根に着く


進路正面には見えるはずの定天Ⅲ峰をガスの中に想像する天候だった・・・


核心部へ近づく北東尾根は次第に顕著となり斜度が増して来る・・・


いよいよ核心部への登りとなるが天候が悪くガスの中に突入だ・・・


不安が募るも集団とトレースの強みは夫婦登山より大きいものだった・・


核心部・・1000mポコ(岩峰)に到着 (正面の岩場)

★ 核心部・・・
10:05 1000mポコに着く
隊列の一番後ろに居た私は、前の人の足元だけを見て緊張しながら登っていた急斜度の場面
だったので、全員が足を止めたこの場所が今日の核心部とは当初判らなかった。
すぐにそれと分かるもロープを出す様子も無く先頭の朋ちゃんがトレースを辿りながら岩峰の左側を巻く
ように登って行く。後続も順次続き難無く通過したように見えたが、大きなクレパス状になった端を通過
していて一歩間違えば・・の微妙な場所だった。
ガスによる視界不良のお陰もあるが、「みんなで歩けば怖くない」の
集団心理が功を奏した場面かも知れない。


10:35 定天Ⅲ峰1114m 到着

定山渓天狗岳Ⅲ峰、初登頂・・・登った全員です。

視界はほとんど無く絶景と言う景色はまったく望めなかった。
岩峰の一つなのにここにもいつものピーク標識が付けられている。GPSでも位置確認に違いは無いが
議論のある標識である。

まずは、全員思い掛けない登頂に握手で喜び合う。ほとんどのメンバーが初登頂のようだった。
やはり集合写真は、議論の標識を基準に撮ってしまうのも人情だろうか・・・(笑)


10:50 下山開始
一時あられが降る悪天となるも、心強いメンバー揃いで安心感はあった。
中には「Ⅱ峰も行きたい」とか「カバアナがほしい」と言う声もあったが、何も見えないこの天候では
声を上げた人以外誰も行くと言う人は居なかった。
すんなり全員下山となり、次回好天の再挑戦を誓う。



登行時にはガスで見えなかったが下山時に見るⅢ峰からの北尾根・・


1000mポコの南側から見た写真、雪庇が張り出している下に岩峰がありその右側をトラバースする

★ 回復?・・・
核心部も無事通過して、急斜度の下りも難無く駆け下りる始末。
おまけにガスが少しずつ上がり始め、見えなかったⅢ峰、Ⅱ峰の裾野が見える皮肉となる・・。
降りたら晴れる・・よくある天候のいたずらでしたが、登り返す元気も無くすでに下山後の温泉とビール
しか頭にないのは私だけだろうか。



北東尾根900m付近から登って来たⅢ峰を振り返る・・・

12:35 全員無事、下山。

下山が予定よりかなり早かったので、定山渓温泉で汗を流し日帰り組で帰るアウルさんとタッチを
見送って一路「中山小屋」のある峠へ移動する。


メイン中山小屋泊へ
★ 中山小屋・・・
概要
札幌市南区定山渓字薄別国有林定山渓事業区72林  広さ105.78㎡  定員30名

昭和27年に建設された中山小屋は、定山渓より12km、中山峠より北進5km、標高820mの地点
にあります。ここは登山道入口から徒歩45分とハイキングには最適の場所で、小屋付近まで車を
乗り入れることも可能です。
利用期間は6月1日から10月31日までの日曜・祝日およびその前日となっています。
                                       (北海学園大学HPより参照)


GPSトラックログは同行したYOSHIOさんからお借りしました。

★ 管理人・・・
今回のオフミ登山の目的は、登山では無く「中山小屋での宴会」がメインだったかも知れない。
日曜日が大雨予報だったので、土曜日は運が良ければ・・の条件付き登山だったのだ。
条件良く、定天Ⅲ峰に登頂し温泉にも入って気分は絶好調だった・・・。

宿泊場所の中山小屋を紹介してくれたのは、この小屋の管理人もしていると言うHYMLのメンバー
Ko玉さんだった。まだ利用期間ではないがメンテを兼ねて行くと言うので一緒にと誘って頂いた。
普段あまり馴染みの無い小屋で存在すら知らなかったが、北海学園大が管理する小屋で札幌岳
登山道途中にある「冷水小屋」も同じ・・と聞くと、少し納得する。


★ 20分・・・?
小屋の所在地も知らないエバは、ただ着いて行くだけ。
当初、中山峠から林道を辿って40分程歩いたところにあるとのことだったが、定山渓トンネルを出た
ところから取付くと20分で着くよ・・と天の声?があった。(トラックログ参照)



旧国道と言われる道をひたすら歩く・・・

★ しっかり1時間・・・
トンネル出口の駐車帯で合流するヒロポンと再会。
スノーシューを履いて登るも20分で着くなら足は長靴でいいや!・・とスノーシューを履く。
帽子もかぶらず温泉でさっぱりしたから汗は掻きたくないのは当然。

しかし、たっぷりと汗を掻きしっかりと1時間歩かされようやくの小屋となる。



初のご対面「中山小屋」、1階部分がほぼ埋まっているが冷水小屋と確かに似ている。


他のメンバーも少々疲れ気味で到着・・・

★ 最高・・・
先に着いていたko玉さんGが小屋を暖めて迎えてくれた。
ご挨拶をして中に入ると、きれいに整備された広い小屋で2階には真新しい青畳が敷いてあった。
後で知ったが、小屋の中には「井戸」もあって美味しい水がすぐに確保出来ることに驚いた。
トイレもプロパンガスも設置され、必要な食器類も完備されていた。
素晴らしい小屋は数あれど、最高の小屋と絶賛する感動のひとときを過ごす。



早々に夕食・宴会の準備が始まる・・・


メインの一つ 「ポテトサラダ」美味しいと評判でした・・。


メイントップは「豚汁」これもまた具沢山で最高でした・・。アッという間の完食でした。


手作りの立派な井戸です。完璧でした・・。  (写真提供:悦ちゃん)


                        (写真提供:悦ちゃん)

★ 小屋の歌・・・
食べて、飲んで、語った後は「歌」でしょ・・!
と、ばかりに中山小屋名物の歌集も用意されていて全員で歌声が響く・・・いや、轟く。
歌集は1ページから順番に歌い始め最後の83ページまで全部歌ったそうだ・・が、よく覚えていない。
22時頃からひとり二人と床に就くも2時過ぎまで飲み語り合っていた兵も居たがその一人でもある。



焚き火を囲んだ歌声もいいが、小屋で歌うのもまた楽し・・・


「ペットボトルランタン」って、知ってますか?
ペットボトルランタン
淡い光も周りをほんのりと照らし、優しささえ感じるペットボトルランタン。
メンバーのひとりから聞いて実際にやって見るとすばらしいランタンとなりました。
ヘッドランプが一つしかない場合、一点を照らす明かりでは無く全体を明るく出来る手軽な方法です。

マグカップ(ペットボトルが落ちない程度の間口)の中にヘッドライトを上に向けて入れ、
水を一杯に居れたペットボトルをコップの上に置くだけ。



小屋の薪ストーブは、明るいだけでは無く暖かいのが嬉しい・・・

★ 暴風雨の朝・・・
目を覚ましても外の状況が判らない程快適な小屋でした。
宴会最終組で3時間しか寝ていなくても何故かすっきりと起きる事が出来た。
朝食はうどん、昨夜の豚汁第二弾の残りがあって味の染みた美味しい煮込みうどんは絶品でした。
たっぷりと頂きお腹いっぱいに・・なによりの感謝です。
あれだけあったビールや酒も僅かにビール3本だけ残ったようです。
朝飯前にじゃ~1本・・・と飲んでいたのは誰でしょうか。私ではありませんよ(笑)

気が付くと外は大雨・・・
予報は見事に的中です。風も強く時々小屋の窓を押し開けていました・・。
覚悟していた雨も全員カッパを着ているので安心です。
お世話になった小屋の掃除を済ませ、管理人のKo玉さんGに感謝とお礼を言って下山です。



下山前の小屋・・雨が激しく降っています。


下山前に撮った集合写真・・・(撮影者:悦ちゃんからの提供)


仲間と一緒ならこんな雨も楽しさに変わる帰路の道でした。

★ 通行止め・・・
私たちが、駐車帯に下山したのは10時頃と記憶する。
激しい雨が降り続いていて定山渓温泉近くの川は氾濫寸前の濁流だった・・。
みんなと別れて、帰路石山から支笏湖線の国道453号線に入るとすでに通行止めになっていた。
札幌市街地を迂回して帰路に着くも、テレビで国道230号線中山峠付近で土砂崩れが発生し、
通行止めと知る。
もう少し帰りが遅かったら・・と思うと、恐い話だ。

※思いがけず山のお誘いを頂いて、皆さんと登れた事も山小屋に泊まって楽しい時間をゆっくりと
過ごせた事もすべて「満足」の一言です。
リーダー山ちゃん、お疲れ様でした。この場を借りてお礼申し上げます。
食当に賄いの千田さん、美味しい男料理最高でしたよ。
Ko玉さん、大変お世話になりました。次は山でも・・ですが、小屋には必ず再来したいです。

同行したYOSHIOさんのサイトはこちら・・

以上、久々のオフミ山行の報告でした。  (13.4.10更新)







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