エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

風不死岳(1103m)

2021年12月09日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
冬山体感・・・風不死岳(1103m)
ひと月ぶりの夫婦登山は、再訪14回目も今年最後か?
■ 山 行 日       2021年12月09日(木)     日帰り
■ ル ー ト        北尾根コース 往復
■ メ ン バ ー        夫婦登山 №30
■ 登 山 形 態         登山道
■ 地 形 図       1/25000地形図   「風不死岳」
■ 三角点・点名      三等三角点・点名「風不止 (フップシ)」
■ コースタイム      登り 2時間15分    下り 1時間05分
<登り>
09:55           登山口(駐車地) 発
10:15           3合目
                4合目 チェーンアイゼン装着   
12:10           頂 上 

<下り>
12:45           下山開始
13:50           登山口(駐車地)


★ 良き里山も今年最後か?・・・
11/01の風不死岳以降、夫婦でも単独でも登山には行けていなかった。
何も出来ないまま12月を迎えてしまい、そして20日程で新年を迎えてしまうのだ。
開き直ってしまえば、「山だけが人生じゃないさ!」と強がってみたいが、いまエバ夫婦から
登山を取ってしまえばただのジジとババである。そう、来年には後期高齢者の域に達するのだ
から、やりたい事はやれる内に・・・と、また強がりを言う。

取り敢えず、おかしな天候が続いた後に今日と明日は快晴の予報・・。
久しぶりに夫婦とも休みで用も無く「山に行くか!」と阿吽の呼吸で決まる。
最初から「風不死岳」と決めていたのは私で、前回の風不死岳で感じた身の丈に合った里山で
①自宅からのアプローチが1時間である事 ②登行時間が休憩込みの往復で約4時間 ③緩斜
度、急登、絶景を満喫出来る そんな山にピッタリなのが風不死岳と始めて認識した次第だ。

身近な地元「安平山」や隣町長沼町の「瀞台~長官山」なども午後からでも出掛けられる手頃
な山ではあるが、正直変化に乏しく、足腰を鍛えるには心細い面もあり、久しぶりのお出掛け
なら、ピリッと辛い山を求めてしまうものだ。そんな意味で風不死岳は夏も冬も適度に楽しめ
て、足腰の鍛錬にも繋がるならとすっかりお気に入りになったのだ。

次も天気の良い日にと思ってはいるが、色々あってもしかすると今年の登山納めになってしま
うかもと危惧している。



1合目と2合目の間にある倒木は、ニレの巨木で直径約1m20㎝ありました。

★ 季節の変わり目・・・
例年の事だが、11月と12月の北海道は秋から冬への転換期。天候の変化も著しくその日によ
って気温も大きく変わり、山の選択と服装などの装備にも気を使う季節の変わり目なのだ。

なのでこの時期の山になると、秋装備と冬装備の両方を備えて置かなければ現地で命に係わる重
大な事故に繋がる場合があるから、軽く見るとヤバい。とは言っても、何が違うのかと言えば先
ずは下着と中間着である。次にアウター。そして靴。これに冬山であればヘルメットやピッケル
アイゼン、スキーかスノーシュー更に三種の神器なども必要かどうかの判断もある。
端的に言えば、ザックは重くなり選択を間違えれば苦労するのは自分だ・・。結論的に言えば、
変わり目の登山は何かと面倒で余り好きではなかったのだった・・・。




★ 便利な小道具・・・
以前から聞いてはいたが、実際に使うのは今回が初めてだった・・。
それは「チェーンアイゼン」という小道具。晩秋の藪山や凍り付く初冬の山で活躍するものだが、
当初は「そんなおもちゃの様な物が役に立つ訳が無いさ」と馬鹿にしていたところがあり、買う
事も無くピンシューズやスパイク長靴などで登っていた。だから特に不便さを感じていなかった
し、これで良いんだと自分に言い聞かせていたのかも知れない。

ところが、ピンシューズやスパイク長靴はその特徴を活かせる場所ならOKだが、長く平坦な林
道や硬いアスファルト面の道路などではピンを痛めたり歩き難さを感じていた事に今更気が付く
始末だった。半面チェーンアイゼンは、靴を選ばず装着出来、アイゼン自体も小さいので使って
いる違和感も少なく、その効果は意外なほどだった。不必要になれば簡単に外せるし、装備とし
てザックに入れても軽く小さいので苦にならない。

30年以上登山をしていて、そんな便利グッツに出合えた新鮮な日だった・・・。



チェーンアイゼンの効果をひしひしと実感しながら快適に登るチーヤン。

★ 再会と出会い・・・
札幌近郊の里山的身近な山は、誰にとっても便利であり人気の山となる。
風不死岳北尾根コースも同じてあり、駐車帯には数台の車が停まっていた。
今回の駐車帯は、登山ポストの下にある国道沿いのスペースに停め、踏み跡を辿って登るとポス
トを過ぎた登山道に出るルートだった。なので実際に先行する登山者が何人位いるのか分からな
かったし、ポストに記入せずに登って来たが何組かとスライドする事は分かっていた。

登り始めて早々に後続から単独の男性に抜かれて挨拶を交わす。4合目で一緒にチェーンアイゼ
ンを装着したがその後先行して見えなくなった。更にその後も後方から登って来る若者にも抜か
れるもマイペースは崩さない。
そんなこんなで7合目を過ぎた頃だろうか、下山して来る登山者とスライドし始めた。その中に
犬を連れた女性陣がおしゃべりしながら降りて来るのを見て、すぐにルパンと分かり声を掛けた。

もう何年ぶりの再会か記憶ない程久しぶりだった。でもカルミンのHPはいつも見ていたので再
会という感じではなく、いつもの仲間に会ったという親しみの方が強かったかも知れない。
チーヤンとは初対面だったが、挨拶早々もうお友達のような会話が弾んでいた。暫し話をして別
れたが、頂上でも他に声を掛けられ再会したのはユミザルさんだった。



超久々に再会したカルミンと愛犬のルパン、チーヤンとは初対面だった・・。



★ 快晴の登山は100倍楽しい・・・
どんな登山であっても、雨や吹雪で楽しいと思う人は少ないと思う・・。
一人で登ってもグループで登ってもやっぱり天気の良い日に登る山が、何より楽しいと思うのは
私だけだろうか?

今日は、それを実感させてくれる雲一つなく無風に近い快晴の登山日和だった。
自分ペースで一歩一歩しっかり踏み締めながら、時には歩を止めて振り返り、眼下の景色を楽し
むのも天気が良いから出来る事。風が無く冷え冷えとした寒さにさらされることも無く、一枚脱
いで登れる気軽さは気持ちも晴れて楽しさは倍増する。非日常の登山が楽しいと思うのは、登っ
た者だけが味わえる絶景を堪能出来、充実感や満足感に浸りながら幸福感を実感出来るからだと
思っている。ここだけでしか見られない花と出合い、澄んだ空気と青空を見ながら自分の足で登
る事こそ登山であり、その積み重ねが人生の肥しにも繋がるような気がする。

だからこそ、快晴の登山は100倍楽しいと言えるのである。



頂上肩となるビューポイントから支笏湖を背に一枚撮る・・・


どうしても頂上標識を入れて撮るのは何故なのか・・・