ルーム・ストラト~音楽と私~

タイトル通り、筆者が好きな音楽の事を中心に自分勝手に書きます。

フュージョンて深い

2010-06-24 15:57:50 | 日記
最近、70年代~現代に至るまでのフュージョンをギターを中心に聴いているんですが、やはりフュージョンは素晴らしいですね。



最近のお気に入りはジョン・スコフィールド、スコット・ヘンダーソン、ジョン・マクラフリン、フランク・ギャンバレ等ですね。



まぁ、この方々を知ってらっしゃる人なら私が最近どんな音楽を聴いているかお分りでしょう。
あ、ちょっとマクラフリンが浮いてるかな?



この方々は、音楽的にも精神的にもとても深遠で難解な音楽をやっています。


それはどういう事かというと、一般的に音楽によって精神性を表現する場合は美しいメロディ、または歌詞に乗せて自分の主張と音楽に折り合いを付けていきます。


しかし、人間の精神性はそんなに簡単なものではありませんよね。


その場合どうするのか?
既成の音楽概念に捉われていては上記の方々の様な音楽をプレイすることは愚か、聴くこともままならないかもしれません。


つまり、メロディやリズムの常識を覆し、新しい音楽として構築しなおすという事なのです。



そこで、表現の手段は二分化してきます。

1つは、精神の高まりを求めて音楽とアートを融合する方法。
最近はこの手法を用いるバンドが多いようで、ポストロックなどといわれているそうです。

暴れ回ったりギターを壊したり服装やメイクなどに美学を感じるのもアートであるが所以でしょう。



そしてもう一つが、ひたすら音楽によってのみ精神性の高まりを求める方法。

こちらは上記の方々のようなフュージョンによくある手法です。


もちろんどちらがいいとか悪いとかではありません。


ただ、所謂芸術的なことは比べるべきではないにしても後者のフュージョンは、音楽というものに対して非常に誠実な態度を持っている気がします。



理論と研究、そしてそれを裏付けるテクニックをしっかりとその根幹に持っており、またそのテクニックゆえのアドリブ、インタープレイが光ります。


私の個人的な意見ですが、アドリブこそが最高の表現だと思います。

アドリブ、まぁインプロビゼーションともいいますか。

やはりコレ抜きには音楽は語れないでしょう。



もちろん、クラシックやプログレのような音楽も私は大好きです。
あそこまで完璧に構築された音楽は他に類を見ません。


ただ、クラシックも指揮者や演奏者、またその時々により同じ曲でも雰囲気が大きく変わります。

やはり、『現在』の演奏者の心情を反映するものでしょう。



ブルースやジャズは常にその部分を追及してきました。

それをさらに技術的に、多角的に追及したのがフュージョンであることは間違いないでしょう。

さらに、伝統的な民族音楽への傾倒などまさにフュージョン(融合)に相応しい音楽ですね。


この、民族音楽やクラシック、ブルース等のルーツ音楽をしっかりとリスペクトしている音楽は本当に素晴らしい。


そう考えると、60年代にジョン・コルトレーンが示したものは本当に偉大だったのだと思います。




技術的にも、感覚的にも、また音楽以外の面から捉える事が出来るのが『音楽』というものでしょうか。



どんな音楽が好きかは人それぞれですが、生きている間に出来るだけ多くの音楽に出会う事はやはり大事な事だと思います。


特にプレイヤーならば。


フュージョンはジャンルに縛られない自由な音楽ですが、はっきりとした雛型が無いので出来の善し悪しは演奏者、作曲者の大きく手に委ねられます。



というわけで、私はフュージョンが大好きです。


皆さんも機会があれば、上記の方々を聴いてみてくださいね。

ではまた。