日本は大丈夫!?

・社会 ・内政 ・国際 ・経済 ・スポーツ

羊毛、死がい毛など…「カシミヤ偽装大国=中国」歯止めかからぬ不当表示

2014-09-03 18:48:47 | シナ
羊毛、死がい毛など…「カシミヤ偽装大国=中国」歯止めかからぬ不当表示
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/industry/snk20140902514.html へのリンク
2014年9月2日(火)12:37
産経新聞

 カシミヤ製品の不当表示問題に歯止めがかからないという。平成18~19年ごろ「100%」表示の繊維製品にほとんどカシミヤが使われていなかったことが発覚、業界で偽装が横行する実態が浮き彫りになった。とくに中国産カシミヤ製品で頻発しているとされ、偽装のための表面加工に有害物質が使われるケースも。品質検査はいたちごっこの状態で、最近ではトレーサビリティー(履歴管理)が比較的容易なモンゴル産が注目され始めた。関係者は「安さをうたったカシミヤは疑ったほうがいい」と注意を呼びかけている。

 ■合わない数字

 「中国では、国内にいるカシミヤヤギから取れる量の数倍もの出荷がある」

 業界関係者は、こう告発する。

 カシミヤは、カシミヤヤギのうぶ毛を使用した繊維で、1頭から200グラム程度しか取れないため、セーター1着を作るには2頭分のうぶ毛が必要になる。このため、高級素材として「繊維の宝石」と呼ばれることもある。

 原産地は、中国やモンゴル、インド、ネパール。産出量の数倍もの出荷がある中国では、かねて密輸や偽装毛でまかなっている可能性が指摘されてきた。日本で不当表示問題が浮上したのは、大手百貨店が販売した「カシミヤ100%」の繊維製品にカシミヤがほとんど入っていなかったことが発覚したのがきっかけ。公正取引委員会が景品表示法違反の疑いで調査し、100%や50%のはずが3割未満だったセーターや70%のはずが数%だったストールなどが次々と見つかり、百貨店や量販店の店頭から対象商品が引き上げられる事態に発展。業界全体の信用不安につながった。

 中国の複雑な流通経路の中でカシミヤヤギ以外の獣毛などが混入しているとみられ、「羊頭狗肉」の状態が続く。悪徳業者がカシミヤの量を減らして、差額をピンハネしているとみられる。

 このため業界では「生産量の4倍のカシミヤが流通している」といわれ、日本の百貨店には「恐くてカシミヤには手が出せない」という雰囲気が広がった。

 ■巧妙化する偽装工作と有害物質

 21年公表の野村総合研究所のカシミヤ関連の報告書によると、世界のカシミヤ原毛生産量の7割程度を占める中国産には羊毛や、顕微鏡による判別難易度が高いヤクの毛などが混入するケースが横行しているという。死んだカシミヤヤギから採取されたうぶ毛まで混入し、繊維表面の形状や手触りを偽装する引っ張り加工や薬品加工の技術開発が高度化している。

 あくまで20年度に実施された調査だが、業界関係者は「現在もほぼ同じ状況」と強調する。その上で「死がい毛は虫喰い被害を受けやすいため化学薬剤を使用したり、繊維を引っ張ったりして加工処理する。原毛を洗いの工程でも毒性の強い有害物質が使われることも多く、工場周辺の環境を汚染するともいわれる」と指摘する。

 ■モンゴル産に注目

 中国産の偽装が横行していることを受け、最近ではモンゴル産カシミヤが注目され始めた。野村総研の調査も「流通経路がシンプルなことから他の獣毛などが混入する可能性が低く、トレーサビリティーを構築する素地がある」と指摘しており、日本でもモンゴル産カシミヤを商材にする企業や商社が出てきている。

 日本発のファッションブランドを展開する「タニラグ」(横浜市)の鈴木亜衣子代表は、しばらくモンゴルの遊牧民と生活して信頼関係を築き、数年かけて原毛の買い付けから製品まで一貫生産する仕組みをつくった。現在、百貨店などでモンゴル産カシミヤ製品を販売しており、「モンゴル産の品質への信頼が百貨店などでも理解されてきた。中国産と競い合うのではなく、モンゴル産特有の良さをアピールしていきたい」と話している。


最新の画像もっと見る