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体罰翌日、高2自殺 顧問に手紙「つらい」。「先生は間違っていない」“熱血”指導で全国大会常連校へ

2013-01-09 05:59:56 | 事件

体罰翌日、高2自殺 顧問に手紙「つらい」 大阪
2013年1月9日

 昨年12月下旬、大阪市立桜宮高校(都島区)2年の男子生徒=当時(17)=が自宅で自殺をしていたことが8日、分かった。大阪市教委によると、生徒は男子バスケットボール部の主将で、同部顧問の男性教諭(47)から体罰を受けたと手紙に書き残していた。記者会見した市教委の長谷川恵一委員長は「体罰が判明した。申し訳ございません」と謝罪。外部監察チームが今後、自殺と体罰の因果関係を調査する。大阪府警は8日までに顧問から事情を聴いた。

 市教委によると、男子生徒は昨年12月23日午前6時半ごろ、自宅2階の部屋で制服のネクタイで首をつっているのを母親が発見。病院に搬送されたが死亡が確認された。

 遺書とともに顧問に宛てた手紙がみつかり、「なぐられ、つらい」などと顧問からの厳しい指導や体罰、主将としての責任に苦しんでいたという趣旨の記載があった。男子生徒はまじめで成績も上位だった。

 市教委は、男子生徒の自殺後に顧問による体罰について部員50人に聞いたアンケート結果を公表。自らが体罰を受けたと答えた部員は21人に上った。自殺した生徒への体罰を見たと回答した部員も38人いた。顧問は市教委の調査に「数回、手の指先でたたいた」と釈明したが、市教委の森知史(さとし)高等学校教育担当課長はアンケートで明らかになった体罰の実態について「日常的に体罰があった可能性は否定できない」と述べた。

 同部は全国大会に何度も出場した強豪校。平成23年にはバレーボール部でも顧問による体罰が発覚した。
 (産経新聞テキスト朝刊)

体罰翌日、高2自殺 バスケ著名指導者、昨年度から暴力情報
2013年1月9日

 ■悲劇招く勝利至上主義 「事なかれ」市教委、生徒聴取せず

 スポーツ強豪校での指導者による体罰は過去にもたびたび表面化してきたが、生徒の自殺にまで至ったケースは極めて異例だ。教育委員会や学校側は兆候をつかみながら、なぜ防ぐことができなかったのか。識者からは学校現場の「事なかれ主義」への批判や、指導名目下での暴行を容認しがちな「勝利至上主義」の弊害を指摘する声が上がった。

 最悪の事態を招いた今回の原因について、「教育委員会の事なかれ主義」と断じるのは東京都国立市で教育長を務めた教育評論家の石井昌浩氏だ。

 自殺した男子生徒に体罰を加えていた男性教諭について、市教委には昨年度、「体罰情報」が寄せられていたが、学校側からの報告を受け「体罰はなかった」と判断。学校側は実際には、生徒たちへの聞き取りも行っていなかった。

 石井氏は「市教委が主体となって子供たちへの聞き取りも含めた踏み込んだ調査をする必要があったが、怠ったがために悲劇を招いた。学校からの報告をうのみにして穏便に済ませたと考えられ、事なかれ主義の典型だ」と指摘する。

 教諭は桜宮高校を強豪校に育て上げ、高校バスケットボール界で著名な指導者として知られていたという。石井氏は「この教諭の体罰は子供を律するため、やむを得ず使う教育的な行為ではなく、戦績をあげるための強制的な暴力のような印象を受ける」と話す。

 教師に叱られたり、体罰を受けたりしたことをきっかけに自殺することを「指導死」と名付け、指導のあり方を問う「『指導死』親の会」の大貫隆志さん(55)も「今回のケースは指導ではなく、明らかに暴行・傷害だ」と前置きした上で、「指導という美名の下では、暴力などいろんな不都合なことが隠される傾向がある」と指摘する。

 大貫さんは「スポーツ強豪校では子供を利用して指導者が自分の地位や名誉を築くようなことが安易に行われているのではないか」と推察。「学校全体が体罰を容認してでも勝利を手に入れようとしていた可能性もあり、指導の根本的見直しが必要だ」と訴える。
 (産経新聞テキスト朝刊)

体罰翌日、高2自殺 “熱血”で全国常連校に
2013年1月9日

 体罰が指摘されている男子バスケ部の顧問の教諭は、高校バスケ部の指導者として全国的に知られる存在で、16歳以下の男子日本代表チームのアシスタントコーチも務めていた。学校関係者によると、以前から、体罰を含めた“熱血”指導で知られ、同部を全国大会の「常連校」に育てたという。

 顧問を知る関係者によると、バスケの指導を受けるためにわざわざ学区内に転居する生徒もいるという。

 別の関係者は「大阪市立の高校は学校数が少ないため、転勤も少ない。顧問もずいぶん長く桜宮高校に勤めている。同校はソフトボール部など他にも強豪のクラブがあるが、バスケ部は別格のようになっていた」と話した。
 (産経新聞テキスト朝刊)

体罰翌日、高2自殺 帰宅後、母に「今日もかなり殴られた」
2013年1月9日

 自殺前日、男子生徒は母親に「今日もかなり殴られた」と打ち明けていた。母親が市教委にした説明によると、生徒は昨年12月22日、練習試合を終えて帰宅した際、いつもよりも明るい声で「ただいま」と言った。「試合には負けた」「お弁当、おいしかったよ」。何気ない親子の会話の中で、生徒は教諭の体罰を打ち明けた。「今日もかなり殴られた」

 この日夜、いつもなら入浴する時間帯になったが、生徒は「勉強する」と机に向かった。

 母親が最後に生徒を確認したのは自殺当日の同23日午前1時ごろ。床にうつぶせになり、机には参考書とともにルーズリーフがあった。

 自宅から見つかった遺書や、教諭宛ての手紙にはルーズリーフが使われていた。手紙は数日前に書かれており、「自分だけがたたかれる。つらい」という趣旨の記載があったという。

 「遺体を見てください」。市教委によると、自殺翌日に営まれた通夜の場で、生徒の母親は教諭にこう促した。口がはれた生徒の遺体を前に母親が「これは体罰ではないのか」と問いただすと、教諭は「体罰です。申し訳ありませんでした」と謝罪したという。
 (産経新聞テキスト朝刊)

体罰翌日、高2自殺 父親「気持ちの整理つかず」
2013年1月9日

 自殺した男子生徒の父親が8日午後、大阪府内の自宅で取材に応じた。父親はインターホン越しに、「報道で(事件が)出たばかりで、気持ちの整理がついていない。今はコメントは差し控えたい」と張り詰めた声で話した。
  (産経新聞テキスト朝刊)

体罰翌日、高2自殺 橋下市長「どんな学校か。最悪」
2013年1月9日

  男子生徒の自殺を受け、橋下徹市長は8日、市幹部や教育委員との会合で「いじめによる自殺より、はるかに重い事案だ」と述べ、徹底調査を指示。同日夜には「子供が体罰を見聞きしているのに先生が分からないって、どんな学校なのか。最悪」と憤った。
 (産経新聞テキスト朝刊)

「先生は間違っていない」“熱血”指導で全国大会常連校にした顧問 桜宮高2自殺
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20130108578.html
2013年1月8日(火)22:57
(産経新聞)

 桜宮高校の男子バスケットボール部顧問は、高校バスケ部の指導者として全国的に知られる存在で、16歳以下の男子日本代表チームのアシスタントコーチも務めていた。以前から体罰も含めた“熱血”指導で知られ、同部を全国大会の「常連校」に育てたという。

 同校は普通科のほかに体育科などを併設。体育科などは大阪府内全域から入学できるが、普通科は他の高校と同様に学区制がとられている。顧問を知る関係者によると、中学時代からバスケを続け、普通科志望の生徒の中には、この顧問の指導を受けるために学区内に転居して同校に通うケースもあるという。

 顧問は平成6年4月から保健体育科教諭として勤務。学校での評判について、顧問を知る卒業生からは「先生がやってきたことは間違っていない」などと擁護する声も聞かれた。

 ある関係者は、顧問の指導方法について「いいチームをつくることで評価されているが、古いタイプ」と指摘。中高の運動部では「叱られ役」を意図的につくる場合があり、主将がその役になるケースが多いという。「強く叱ったとしてもフォローは絶対に必要。コーチもいたはずで主将がそこまで思い詰めていたことになぜ気付けなかったのか」と残念がった。

 別の関係者は「市立の高校は(府立に比べ)学校数が少なく、転勤も少ない。顧問も長く桜宮高校に務めている。同校はソフトボール部など他にも強豪のクラブがあるが、バスケ部は別格のようになっていた」と話した。


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