日本は大丈夫!?

・社会 ・内政 ・国際 ・経済 ・スポーツ

楽天・マー君に落とし穴! 守備の要不在、指揮官の体調不安…

2013-11-02 18:02:00 | スポーツ

巨人、打倒マー君へ“墨谷二中”式特訓! 打撃投手が1メートル前で投球
http://news.goo.ne.jp/article/fuji/sports/zak20131102017.html
2013年11月2日(土)17:06
(夕刊フジ)

 貧打に悩む巨人は2勝3敗の崖っぷちで2日の日本シリーズ第6戦(Kスタ宮城)を迎える。楽天先発は今季公式戦、クライマックスシリーズ、日本シリーズを通じ無敗の田中将大投手だ。

 1日にはKスタ宮城でフリー打撃中心の全体練習を敢行。が、何かが変だ。よく見ると、打撃投手を普段より約1メートル前へ出し、打者に近い所から強めの球を投げ込ませて打っているではないか。田中の剛速球を想定した練習であることは、誰の目にも明らかだ。

 「マー君は球が速いからね」とは主将の阿部。江藤打撃コーチは「投手を前に出せばおのずとコンパクトに振ろう、始動を早くしようと意識するだろうし、気合も入る。それがいい方に出ればいいね」と説明した。

 ある打撃投手は「久しぶりに腕を“マン振り”しました。投げたのはストレートとスライダー。マー君ばりのスプリット? それを投げるのは無理です」と苦笑いだ。

 この練習、ちばあきおの野球漫画の名作で、テレビや映画でもアニメ化され人気を博した「キャプテン」をほうふつとさせる。

 主人公は東京の下町の弱小校、墨谷二中を束ねる谷口タカオ主将。地区予選は2軍で勝ち抜き、1軍が登場するのは全国大会からというほどの超強豪校、青葉学院を倒すため、エースに3分の1の距離で投げさせて打つ練習などでナインを引っ張り、決勝再試合の末、優勝を果たす。まさに野球少年のバイブルだ。

 巨人は戦力的には12球団随一を誇るが、阿部、坂本、ロペス、高橋由らが歩調を合わせるように打撃不振に。おまけに相手は今季無敵で“ひとり青葉学院”状態の田中。こうなれば原点に戻り、ひたすら純粋に白球を追う“墨谷二中魂”でぶつかるしかないのだろう。

 ちなみに、漫画の谷口クンはナインに隠れて、毎晩神社の境内で父親手製のノックマシンから放たれる強烈な打球を捕る猛特訓を傷だらけになって繰り返したが、この姿も原監督が東海大相模高時代、父で監督の貢氏によってグラブも外させられ至近距離から素手で捕球する“殺人ノック”を受けた伝説と重なる。

 “墨二ナイン”のような勝利への思いが、打倒マー君に結びつくか。 (宮脇広久)


楽天・マー君に落とし穴! 守備の要不在、指揮官の体調不安…
http://news.goo.ne.jp/article/fuji/sports/zak20131102016.html
2013年11月2日(土)17:06
(夕刊フジ)

 創設9年目で初の日本一に王手をかけた楽天は1日、仙台に移動して1時間半の練習を行った。2日の第6戦の先発はシーズン24勝無敗の田中将大投手(25)だけにチームにも「明日で決まり」のムードが漂っていた。

 1日は田中の25歳の誕生日だった。グラウンドでチームメートの祝福を受け、「明日は勝ちます!」と力強くいい切った。帰り際にも緊張感を漂わせ「準備はできています。万端といっていい」。気合の右腕に抜かりはなさそう。ナインの間でも「マー君が2勝目を挙げてMVP」と明るい声も飛び出した。

 だが、そんな楽観的なチームに影を落とす不安要素がある。

 先月31日の第5戦で左ふくらはぎに死球を受け途中交代した藤田は練習不参加。症状の報告のために球場を訪れ「行けそうな気がします」と強行出場に意欲を見せたが、左足はやや引きずったまま。球団関係者は「ギリギリまで出場の可能性を探るが、代役が必要だろう」と悲観的だ。抜群のポジショニングとグラブさばきでチームを救ってきた内野の要を、肝心の大一番で欠く可能性が高いのだ。

 星野監督の体調も心配だ。この日は選手の最終チェックをコーチに任せ、球場には姿を見せずじまい。関係者は「就任当時から座骨神経痛の持病がある。仙台の寒さは相当応えるようで治療を優先した」と明かす。

 10月28日に仙台から東京へ向かう際には、旧知の巨人関係者に「もう早く終わろうや」と冗談めかして漏らすなど体調面の不安をうかがわせた。

 指揮官は健康面の問題に苦しんできた。2度目の中日監督時代には首の痛みと闘い、後に頸椎の手術を受けた。阪神監督時代には高血圧や不整脈が原因で、18年ぶりのリーグ優勝に導いた2003年限りで退任した。

 守備の要の不在危機と指揮官の体調。絶対エースに力投で不安を吹き飛ばしてほしいところだ。 (片岡将)


巨人守護神の悪夢 西村、栄誉が泣く大炎上 公式戦42Sが…

2013-11-02 17:42:18 | スポーツ
http://news.goo.ne.jp/article/fuji/sports/zak20131102000.html
2013年11月2日(土)17:06
(夕刊フジ)

 巨人の守護神、西村健太朗投手(28)が大炎上だ。10月31日の第5戦。9回に巨人は村田の投手強襲適時安打で同点に追いつき延長戦に突入。だが10回、西村が先頭の則本を四球で歩かせたのがケチのつき始めで1死後には藤田へ死球。さらに銀次、ジョーンズに連続適時打を許し、万事休した。

 試合後、同僚の村田は「ピッチャーに四球を与えた所が勝負の分かれ目」と苦言を呈した。11月2日の第6戦に先発する菅野は「ムダな四球や死球は失点に絡む。短期決戦はミスした方が負け。当たり前のことを当たり前にやるのはできそうでできないが、心がけたい」。そう語ったのは西村の惨状を目の当たりにしたからだ。

 その西村は「せっかく同点になったのに、投手に四球を与えてしまって。僕のせいです」と顔面蒼白だった。

 守護神は昨年もこの時期に不振に陥り、日本シリーズの胴上げ投手の座を山口に譲った。「リベンジ」を誓った今季は、公式戦で42セーブを挙げ初タイトルを獲得。しかし頂上決戦まできて、課題の精神面の弱さが顔をのぞかせてしまった。

 巨人の最大の強みは、マシソン、山口、西村と並ぶ勝利の方程式だ。その一角がショッキングな形で崩れたのは痛い。シーズン中から川口投手総合コーチが「マシソン、山口はほぼ盤石だが、西村のところは心配。ヒヤヒヤすることが多い」と危惧していたが、それが現実となってしまった。

 先発から公式戦終盤に中継ぎへ回った沢村が、クライマックスシリーズと日本シリーズでは適性を示している。西村の負けっぷりは、来季のチーム構想に変化をもたらす可能性もある。 (宮脇広久)


縦「鳳凰」、横「獅子」…天平のトリックアート 「正倉院展」

2013-11-02 16:32:41 | 社会
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20131102-OYO1T00589.htm?from=newslist
2013年11月2日
読売新聞
 奈良市の奈良国立博物館で開催中の「第65回正倉院展」で、仏に献納する品を納めた箱「蘇芳地金銀絵箱すおうじきんぎんえのはこ」の底に描かれた絵に来場者らの視線が集まっている。縦にすると「鳳凰ほうおう」が見え、横にすれば「獅子」の姿が浮かんでくる不思議な絵。まるでトリックアートのようだ。

 サクラ材を用いた箱で縦21・4センチ、横30・3センチ、高さ8・8センチ。表面を赤紫色に染め、ふたや箱の周囲に、金、銀の粉末をにかわに混ぜた「金銀でい」で花や鳥などを左右対称に描いている。気品あふれる名宝だ。

 会場では、鏡を通して金銀泥で描かれた底の絵を鑑賞できる。縦方向に見ると、鳳凰が翼を広げ、まさに飛び立つ瞬間の姿。これを90度ずらすと、ほえながら、前に駆け出す獅子のような姿が見えてくる。

 来場者の1人は「作った人の遊び心が感じられますね。持ち主は『何に見える?』と周囲に自慢していたかも」と想像する。

 同館によると、箱の裏になぜ隠し絵のような意匠を施したのかは不明という。内藤栄・学芸部長補佐は「鳳凰を描いているうちに予定を変更し、獅子を描こうとしたのかもしれない。捨てるのはもったいないと思い、箱の底の見えないところに使ったのでは」と推測している。

    
  


危ない!日本一長い商店街、自転車全面禁止へ

2013-11-02 15:06:13 | 社会
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20131101-567-OYT1T00842.html
2013年11月2日(土)07:15
読売新聞

 長さ日本一とされる天神橋筋商店街(大阪市北区)で、アーケードが設置された全区間の自転車通行が来春までに禁止される見通しになった。

 以前から一部区間は規制されているが、残りの区間で、買い物客と自転車との接触トラブルが増え、商店主らが対応に苦慮。自転車規制で「客足が減る」との懸念もあったが、「安全が優先」と、大阪府警に禁止区間の拡大を要望した。自転車事故が相次ぐなか、各地の商店街などでは規制が広がっている。

 天神橋筋商店街は南北の市道約2・6キロ。南から一~七丁目に分かれ、アーケードになっている一~六丁目は数百店が立ち並び、通行量も多い。

 府警によると、JR天満駅より北の四~六丁目の区間(約570メートル)は、道幅が約5メートルと狭いことなどから1972年以降、自転車の通行(午前7時~午後10時)を禁止。現在、府警が交通標識を設置して明示している。自転車で通行すれば道路交通法違反になるが、府警は軽微な違反として指導にとどめている。

 一方、駅より南の区間(約1・3キロ)は、道幅が約7メートルとやや広く、対象になっていなかった。

 しかし、この区間の商店街でつくる天神橋筋商店連合会によると、自転車の通行量が年々増加。買い物客らから「自転車とぶつかりそうになった」「危ない」などの苦情が多数寄せられるようになった。

 今年4月には、自転車同士が衝突し、男性が重傷を負う事故が発生。同連合会内で「現状では安心して買い物をしてもらえない」との声が上がり、6月に府警への要望に踏み切った。

 府警が、この区間の1地点で平日の午前中、1時間あたりの通行量を調査したところ、歩行者は約500人で、自転車は約300台と、約4割を占めた。こうした状況から府警は大阪市とも協議し、危険性が高いと判断。規制時間は、現行の規制区間と同様、深夜を除く時間帯で検討している。


集団的自衛権容認に布石 周到に環境整備、道なお険しく、小松長官「憲法解釈変更の前例あり」

2013-11-02 15:05:29 | 政治
集団的自衛権容認に布石 小松長官「憲法解釈変更の前例あり」
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20131102080.html
2013年11月2日(土)08:02
産経新聞

 小松一郎内閣法制局長官は1日の衆院国家安全保障特別委員会で、政府が過去に憲法解釈の変更を行った前例があると答弁した。内閣法制局は、これまで憲法解釈の変更自体に極めて慎重な姿勢を示してきたが、小松氏は時代の変遷で憲法解釈が変わってきた事実を指摘した。小松氏の答弁は、安倍晋三政権が目指す集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈変更への布石になる可能性がある。

 小松氏は、シビリアンコントロール(文民統制)をめぐる自衛官の身分に関し「当初『自衛官は文民である』という解釈だったが、昭和何年だったか、シビリアンコントロールの観点から『現職の自衛官は文民ではない』と政府の解釈が変わった例があるように記憶している」と述べた。

 平成16年の政府答弁書によると、自衛隊は昭和29年の発足当初、警察予備隊や保安隊の後身であることから「警察機能を担う組織であって武力組織に当たらない」「旧陸海軍の組織とは性格を異にする」とされ、自衛官も「文民に当たる」と解釈されてきた。

 ただ、その後、自衛隊がある程度定着したことなどから、政府は、昭和40年に従来の解釈を変更し、自衛隊を国の武力組織と位置付け、自衛官についても「文民に当たらない」とした。

 小松氏は、こうした解釈変更の前例を踏まえ「従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、変更がおよそ許されないことはないと考えられる」と答えた。

集団的自衛権容認に布石 周到に環境整備、道なお険しく
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20131102081.html
2013年11月2日(土)08:02
(産経新聞)

 小松一郎内閣法制局長官が憲法解釈の変更事例を明示したのは、安倍晋三政権が目指す集団的自衛権の行使容認に向け、大きな意味合いを持つ。憲法解釈を変更してはならないという誤った風潮が根強くはびこる中、過去に変更した事例を示したことで、国内外の社会情勢に応じた解釈変更の妥当性を強調し、行使実現に布石を打ったからだ。

 小松氏は外務省出身で、政府内でも国際法の専門家として集団的自衛権の行使容認に理解を示してきた。内閣法制次長が長官に昇格してきた従来の慣例を破り、小松氏を起用したのは首相で、腹合わせをした上での発言と見るのが妥当だ。

 中国や北朝鮮の脅威が高まる中、「集団的自衛権は有するが、行使はできない」といういびつな従来の憲法解釈は、もはや意味をなさない状況にある。ただ法制局は憲法解釈の変更に常に否定的なスタンスを取り続け、事態を打開するには法制局出身以外の長官を送り込むしか手はなかった。首相は小松氏の起用以降、周到に集団的自衛権の行使容認に向けた環境を整えてきたといえる。

 菅義偉官房長官も1日の記者会見で「(行使容認に反発する)中国などの批判は当たらない。理解できるよう説明していきたい」と、取り組みの正当性を強調した。

 とはいえ、行使容認に向けた解釈変更には、いまだに高い壁が立ちはだかる。政府は有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)で議論を重ねるが、連立政権を組む公明党は、いまだに慎重論が強い。

 解釈変更に向けた本格的な取り組みは来春以降とみられ、実現までにはなお険しい道が待ち構えている。(峯匡孝)


豆腐店、続々廃業「365日働いても利益ない」

2013-11-02 15:04:28 | 社会
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20131102-567-OYT1T00227.html
2013年11月2日(土)13:33
(読売新聞)

 豆腐業者が倒産や廃業に追い込まれるケースが増えている。
大豆価格の高騰に加え、スーパーから値下げを求められるなどして経営が悪化し、豆腐業者はこの10年間に全国で約5000軒が廃業。今年8月に破産申請をした都内の業者は「365日丸々働いても利益が出なかった」と苦しい日々を打ち明けた。

 1957年創業の豆腐業者「仙台屋本店」(東京都三鷹市、8月に自己破産申請)の及川英一さん(37)は、大学を卒業した3年後から、祖父が開業した同店で父親とともに働いてきた。

 従業員は最大20人で1日2000丁を製造してスーパーに卸すほか、10年前には杉並区のJR阿佐ヶ谷駅近くなどに三つの直売店を開設。豆腐を加工した食材なども手がけ、好調な時は年4億円を売り上げた。

 だが、5年前から輸入大豆の価格が高騰。豆腐の一部を別の業者から安く仕入れて費用を下げるなどしたが、3年前には3店舗とも閉鎖。デフレの影響でスーパーからも値下げの要請を受けたが、経営が苦しいため、むしろ値上げしてほしいと相談すると、取引が打ち切られた。

 スーパーの中には協賛金の名目で売り上げの7%の「上納」を求めたり、売れ残った分は買い上げてくれずに丸ごと負担させたりするところもあった。

 今年になって、外国産大豆はさらに値上がりし、1~9月末の平均価格は1キロ当たり84・2円で、この10年で最高値となった。国産大豆もそれに合わせて値上がりし、経営を圧迫した。

 給与の支払いも遅れ、6月になると従業員も5人にまで減った。及川さんは「365日丸々働いてももう利益が出ない。事業継続は厳しい」と伝えると、残った5人からは「我々も休みをつぶして働くから、何とかならないか」と懇願された。だが、事業が好転する可能性はなく、8月に自己破産を申請した。

 及川さんは、「豆腐の安売りが激しくなっており、どこも経営が苦しい。適正な価格でスーパーに卸すなど販売価格を見直さないと、豆腐屋はいずれなくなってしまう」と吐露した。

          ◇

 厚生労働省の集計では、全国の豆腐業者は12年度は9059軒となり、03年度(1万4016軒)より4957軒減った。

 全国豆腐連合会(東京)は、来年4月からの消費増税分を価格に転嫁できるよう流通業界に理解を求めている。同会は「年間500軒のペースで業者が廃業している。食の安全、安心を守るためにぎりぎりの経営を続けていることを知ってもらいたい」と話している。


最後のクジラヒゲで正倉院宝物の複製作り

2013-11-02 15:03:35 | 社会
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20131102-OYO1T00299.htm?from=newslist
2013年11月2日
読売新聞

 奈良国立博物館(奈良市)で開催中の第65回正倉院展で展示されている宝物「鯨鬚金銀絵如意げいしゅきんぎんえのにょい」の複製に、和歌山県出身で東京都在住の工芸作家、稲田浩さん(66)が取り組んでいる。宝物の素材は、国際条約で捕獲が禁止され、現在では入手がほぼ不可能なセミクジラのクジラヒゲ。半世紀にわたって保管されてきた1本を譲り受けて挑む、「最初で最後の機会」(稲田さん)だという。

 如意は儀式の際、僧侶が威儀を整えるのに持つ孫の手形の道具。鯨鬚金銀絵如意(長さ58・5センチ)は、柄の部分に金などで雲や草花が細やかに描かれている。

 宝石を使った工芸品を手掛けてきた稲田さんは、2000年に和歌山県太地町の博物館で、クジラのヒゲに出会った。「石とは違い、ぬくもりのある色合いが素晴らしい」と気に入り、現在でも入手可能なミンククジラなどのヒゲを使ったアクセサリーを制作するように。朝日放送(大阪市)が4日に放送する正倉院展特別番組(関西地区)の企画として、宝物の複製を試みることになった。

 しかし、セミクジラは1930年代に調査目的を除く捕獲が禁止された種類。63年以降は、個体数減少などを理由に調査捕鯨の対象からも外されており、使用可能なヒゲはどこにも残っていなかった。

 研究機関などに尋ねた末に、ようやくたどり着いたのが日本鯨類研究所(東京)の顧問、大隅清治さん(83)の自宅。61年、米アラスカ沖での調査捕鯨担当者だった大隅さんは、捕獲した個体から取ったヒゲ1本(長さ約2・5メートル)を記念に保管していた。稲田さんの複製への熱意に、大隅さんは、「文化の継承に貢献できるなら」と提供に応じた。

 稲田さんは今回の正倉院展で、如意をつぶさに見学した。「先端部分だけ少し薄く、曲げやすくしてある。よく見ると先端はハスの葉先のような形をしており、非常に繊細な技だ」と、多くのことを学んだという。

 複製品は大阪市内にある知人の工房で成形後、保存修復の専門家が彩色を施し、1年後の完成を目指す。稲田さんは「今後、材料が入手できるとは思えず、失敗は許されない。宝物に負けないものに仕上げたい」と意気込んでいる。

クジラヒゲ

 プランクトンを餌にするクジラの口に、クシの歯のように並んで生えている角質の薄い板。餌を海水から濾過(ろか)するのに役立つ。軽くて弾力があり、からくり人形のバネなどにも使われてきた。