二十歳を過ぎたころ

小さなことに一喜一憂する二十歳を過ぎた学生の軌跡。
→いつの間にか社会人4年目。二十歳を過ぎたころからのブログです

Keep your mind at the level of your age

2007年12月31日 00時00分39秒 | 日記
おそらく今年最後の日記になると思われる。
今年一年の日記をざっと読み直してみた。
いやはや、何とも後ろ向きな日記だ。
自分に頑張れと言って励ます日記の多いこと。
……。
自分が自分の友達だったら、読まないだろう。読むのに疲れる。
それでも毎日20回ほどのアクセスはある。
本当に申し訳ないです。応援ありがとうございます。


 姉は仕事、自分は院試。
 今年は勝負の一年だと思っている。

と気合いを入れた母にとって、今年はどんな一年だったのだろう。
たいして親孝行できていないが、いつになっても、実家に帰るのは楽しみだ。
手の肌荒れも良くなっているし。何より。
どうぞ来年も家族のみんなが健康でいられますように。


大学にいるからか、今年一年という区切りは馴染めない。
年度の区切りの方が区切りらしいと感じられる。
だからだろうか、1月2月のあたりの日記を読むと、ずいぶんと懐かしい。
学生実験の綿栓に苦労し、研究室配属にやきもきしたあの頃。
あれからそれほど経っていないのに……。
感覚は大きく変わってしまったなと思う。


生きにくい世の中ではあるけれど、人の優しさも多く感じられた一年だった。
成長しない自分を嘆く姿は変わらないけれど、
歳と共に、相応しい教養を、変わらない柔軟性を、身につけていたい。

 But remenber, keep your hand at the level of your eyes!

これは、映画「オペラ座の怪人」の中のメグ・ジリーの台詞。
ファントムに首を絞められないように腕を上げておきなさい、とのこと。
来年は部活の追いコン卒コンがあり、研究室に後輩が加わり、就職活動がある。
大切なあの人は、社会人一年目。
自分がいるから後ろからの弾は当たらないと言い切れるぐらいにはなりたい。
瞬く間に通り過ぎるだろう一年の中で、
頭が空っぽな人間にならないように、
身につけるべきものをしっかりと身につける年にしたい。
無駄に歳を取ったとは、思いたくない。
ぬるいことをやったときは、メグ・ジリーからこう言われていると思おう。

 But remenber, keep your mind at the level of your age!

(やや強引か。^^; ……よしとしよう。)


寒波が押し寄せる年末年始。
どうぞお体に気をつけて。よいお正月を。
来年も頑張りましょう!

JACSの味

2007年12月28日 20時01分39秒 | 日記
グランドフィナーレを迎えたHDDには、アンコールの声が届かなかった。
再インストールが途中で止まってしまうという、想定外の事態。
必要なデータが入っているDドライブは無事だが、
とにかく外付けハードディスクを買ってバックアップを取らなければ……。
折りしも丁度そのとき、一年間こんな不幸がありましたという視聴者の声を
紹介する番組がテレビでやっていた。
本気で電話したいと思いましたよ。ええ。
それでも、その番組で取り上げられた、ある1つの不幸に比べれば……
と思えるぐらいの不幸があった。あれは耐えられない。
いつ何時死ぬか分からないこの世の中。
見られてはいけないものは処分されるよう手配しておきたい。
特に、押入れの中とか、HDDとか。

指導教官が書いた論文がJACSに受理されたということで、外食へ。
場所は地下鉄池下駅から徒歩15分程のところにあるフランス料理店「黒牙」。
フランス料理と言っても堅苦しいものではなかった。箸もついていた。
初めて食べましたよエスカルゴ。
バター炒めにすれば何でもおいしいのかもしれないけれど、おいしかった。
メインディッシュの子牛の何とかロースキノコソースかけは、絶品。
付いていたわかめご飯も塩味がきいていて、よく合った。
ただ、凡人の舌ではシェフの思いを感じきることができないものも。難しい。

 ○ ぐるなび - フランス会席料理 黒牙

大きなお皿の上に少量の食べ物が美しく盛り付けされている様は、
見慣れないだけかもしれないけれど、とても感心させられた。
特に最後のデザートの盛り付けは、彩り、バランス、余白など、
全てが整っており、そこには見事な調和があった。
少量の食べ物をきれいに盛り付けるのは日本の会席料理にも言えることだと、
指導教官は語った。
文化は違えども、共通点が見つかると面白い。


科学雑誌にはそれぞれ「Impact factor」という指標がある。
簡単に言えば雑誌に掲載された論文の被引用回数のことであって、
引用される回数が多い→与える影響が大きい→雑誌全体の持つ影響力も大きい
と考えられる。詳しい説明はWikipediaに任せます。すみません。

JACSとは雑誌「Journal of the American Chemical Society」のことを指す。
化学系の雑誌の中では比較的Impact factorの高い雑誌であって、
JACSに載ると「JACS!?すごいじゃーん!!」と見られる。
大学院在籍中に自分の研究も載るといいなあ……
と夢見ながらの食事はおいしかった。

 ○ インパクトファクター - Wikipedia
 ○ Journal of the American Chemical Society Home Page (ACS Publications)


今年一年を振り返るには少し早いけれど、1つ学んだことは、
自分の力ではどうすることもできないことが世の中にはあるということだった。
能力のある指導教官に出会う事。尊敬できる先輩に出会う事。
励ましあって頑張るに足りる同期に出会う事。
人の縁ばかりは運であって、その人に非はない。
非はないのに。
個人が持つ能力が発揮されず、潰れてしまうのは、悔しい。本当に悔しい。
だからせめて自分はこの環境に恵まれただけで幸せだと思いたいし、
成果を出さなければならないと思う。
忘れまじ。このJACSの味を。
来年は、いつかきっと誰もが花開くんだという気持ちを皆が持てるような
年であってほしい。



グランドフィナーレ

2007年12月25日 00時37分24秒 | 日記
金曜日は研究室の大掃除。
新聞紙を至る所に貼って埃から守るのは非効率に思われたが、
やらないよりはましだろうと思える量の埃が舞った。
係の人が担当を割り振り、割り振られた分を黙々とこなす。
掃除ができるだけ、まだよしとしなければならないのだろう。
けれど。けれども。
自分の分量が終わったら他の人の分量を手伝うのが当然ではないでしょうか?
流し台が人で埋まっていたとしても、グリスを取ったり、乾燥機内にある
器具を整頓したり、と、仕事はいくらでも見つかる。
何か手伝うことある?と聞くわけでもなく、論文を印刷したり、
それでいて自分のサンプルの確保は確実に処理するという視野の狭さ。
研究室内の最高学年でもあるM2のあなたが働かなくてどうするんです。
上にいる者の立場としても自覚というものは無いんですか?
……と、言いたかった。
自分から進んで仕事を見つけられるかどうか。
時間配分を考慮しつつ、目の前の作業をテキパキとこなせるか。
大掃除は、そういう能力を見る機会だと思った。
いや、自分の下宿の掃除を怠る自分に言う資格はないのだけれど。
腹が立ったことだけは書き留めておこう。

連休は、終わってしまえば本当にあっという間だった。
人とのつながりを維持するための努力をしない自分にとって、
休みの日に一緒にいてくれる人がいるというだけで、幸せ。
それが大切な人であるなら尚更であって、もうこれは奇跡。
どうもありがとう。
名古屋港のスターライトHANABIは、今まで見た花火の中で、
一番感動的な花火だった。
裏方の皆様。感動をありがとう。
明日から頑張れそうです。

帰りの地下鉄で、隣に並んだ中年男性の紙袋の中には、
簡単ながらラッピングされた、クリスマスプレゼントとチキンが。
一人で食べるには大きすぎるから……家で待つ人がいるのだろうか。
時間が遅かったのが心配だけれど、とにかく、メリークリスマス。
よいお年を。


感動的な花火のグランドフィナーレの後には、
落とし穴があるような気が何となくしていたのだけれど、
やはりそうだったか。
HDDもまた、グランドフィナーレを迎えてしまったようだ。
夜な夜なOSの再インストール。
これぞまさに極上のクリスマスイブ。
I wish your merry Christmas, good condition of HDD,
and a happy new year.

納会と忘年会

2007年12月17日 23時52分43秒 | 日記
土曜の夜は部活の納会。二次会から参加。
dumvo先輩じゃないですかーーー!!!どーん!!!
と、からんでくる後輩が、何とも可愛い。
どこかと聞かれれば具体的には答えられないけれど、
知らない間に、みんな、少しずつ変わっている気がした。
それが成長である気もした。
自分もそう見られているのなら嬉しいのだけれど。

かつて先輩方に送った卒業記念CD/DVDの評判がよいらしく、
OBの先輩が現ホームページ管理人に「作れよ!!」と念を押したようで、
作り方教えてください、と聞きに来た。
嬉しいこと言ってくれるねえと思う反面、
あれは自分にしか作れないというわがままもあり、少し複雑だった。
卒業記念に限らず、プライベートでも彼がその技術を利用してくれるのなら幸い。

学部の後輩でもある、ある一人の後輩は、研究室配属で悩んでいる様子だった。
的確なアドバイスができず……へこんだ。申し訳ない。
自分の力ではどうすることもできない縁や運に関しては、
悩んでも仕方が無い!悩まない!
……と思わないとやりきれないつらさがある。
かといって「悩んでも仕方ないよ」と冷たく言うのも違う気がする。
ああ難しい。未だに分からない。
納得のいく決断ができればいいのだが。なむさん。


日曜の夜は学読班(生協委員)の忘年会。
日ごろ全く顔を出していない後ろめたさは梅酒の甘さで飲み込んだ。
今年一年で読んだ本の中でベストなものは何か、という話題になった時、
自分は『名もなき毒』と『生物と無生物の間』を挙げた。
それぐらいしかまともに読んでいないというのもあるのだけれど。
改めて振り返ると、読書量の少なさに気がつく。
来年は就職活動で精一杯だろうから、卒論をさくっと書き上げて、
春休みは本を読みたい。読んでやりたい。
ある一人は『美しい国へ』を挙げた。シュールだ。
今はもう、お体は回復されたのだろうか。平和な年末年始でありますように。


遠い地で同年代の友達もいない中でひたむきに生きる人にも、
志の高さと感受性の豊かさのために生き難い道に分け入ってしまった人にも、
宥めすかしご機嫌を取り週末は家庭訪問に明け暮れる人にも、
冬の静かな寒さは平等に体に染み渡り、気がつけば今年もあと2週間。
「本当にできる人は来年の抱負を述べる前に明日からその目標に取り掛かる」
という理想的なお言葉も確かにあるのだけれど、
契機は弾みをつけるためにあると自分は思うから、
それぞれが穏やかに年を納め、力強く新年を走り切るための準備が、
あと2週間の間にできるといい。
焦らず。着実に。一つ一つこなせますように。

22歳の誕生日

2007年12月13日 23時19分37秒 | 日記
12月13日。
22歳になりました。


深夜、同じ誕生日の同級生と一緒にやんややんやとひとしきり盛り上がる。
得がたき友。奇跡と言っても言い過ぎではない。
来年も、再来年も、ぜひ。

12日夜に研究室で作ったぜんざいは好評で、ある人いわく、母の味だと、
またある人いわく、味が無くて鍋一杯全部食べられそうだと(褒め言葉)。
おめでとうございますという言葉に応えたくて作ってみたが、悪くない。

お昼はうめ様とカツフエエ。おいしかった。
素敵なプレゼントも頂いた。ありがとう。大切に使います。

(この辺りで心は完全に宙を舞っている。)

晩御飯の後にはケーキが。これもまたおいしかった。
来年のこの日を目標に頑張りますと抱負を延べる。
さすがに気が早いか。いや、来年の今日に、この1年の成長を実感できるといい。

家族からの連絡もあった。
まだ、舞い上がった心が落ち着かないため返信していない、が。
いや、何だか申し訳ないぐらい、祝福され、激励された。
一年に一回ぐらい、こういう日があっても、悪くないよね、ね、と言い聞かせる。


生きててよかった。
今日を迎えるために今までの人生はあったんじゃないだろうかと思うぐらいだ。
一年一年、美しく歳を重ねたい。
誕生日をいつまでも素直に喜べるような、
また祝ってもらえるような人でいられたらいい。

本当に本当にありがとうございました。幸せな一日でした。
また一年、頑張ります。
そして、12月13日が誕生日である全ての人へ。
誕生日おめでとう!!


平坦な道じゃきっとつまらない

2007年12月09日 06時03分31秒 | 日記
学食ではクリスマスソング。
近くの日産のショーウインドウにはイルミネーション。
書店には年賀状印刷の雑誌。
飛ぶように時間が過ぎる、何だかせわしない12月。

先日、研究室の先輩とカラオケに行った。
こうして引き回してくれるのが本当に嬉しい。
ムーンライト伝説なんて、最後に聞いたのは10年以上前だろう。懐かしい。
……もちろん自分ではなく先輩が歌ったのだけれど。

○ セーラームーン4種類ムーンライト伝説(youtube)

その他:
○ 徳永英明 - 恋におちて(youtube)
○ 残酷な天使のテーゼ Full.Ver(youtube)
○ Judy and Mary Motto live(youtube)
など。少し昔の香りがするのが自分にとっては心地よかった。

研究は、進んでいると信じたい。
珍しく反応終了までに2日間かかる系を進めているため、心配。
冬休みの宿題は、卒論の緒言を書き上げること。
……本を読まなければ。

年賀状を作る。
ネット上に溢れているテンプレートを用いて、簡単な文章を入れて完成。
後は一言添えて、宛名を書いて、投函。
といっても5枚もないのだけれど。
中学生のとき、討論のテーマで、年賀状は是か非かというものがあった気がする。
紙の無駄だ、メールの時代にそぐわない。
いやいや、年一回の便りで近況が知れるのは有益だ。心温まる文化ではないか。
賛否両論あると思うけれど、個人的には、あってもいいと思う。
書くのは面倒だけれど、もらうのは嬉しいし。
ただ、仕事上の付き合いの相手となると、面倒のほうが上回るかもしれない。
難しい。

数多くある年賀状のテンプレート。
頼るのは楽だけれど、見本が何もなかったあの頃、
自分の感性を頼りに、締め切りに追われながら、
よくぞ作り上げた文化祭開会式のムービー。
もう、あの創造力、柔軟性は、なくなりつつあるのかと思うと、悔しい。
美術の成績は5段階評価で3だったけれども。
カリグラフィーとかやってみたいなあ。ちくしょう。

なかなかうまくいかないことだらけだけど、
時間があるときに一つ一つこなしたい。
いつもカラオケで歌うこの曲に励まされながら、頑張ろう。
そう、きっと、平坦な道じゃきっとつまらない。
つまらないと思う気概を忘れずに。

○ 奥井亜紀 「Wind Climbing~風にあそばれて」PV

誕生日を迎える度に
何を祝うのかが ずっと ナゾだった
見えなくなってしまったものは
二度とかえらないと 知ったとき

年を経ることに後悔と
一日が過ぎていく恐怖を感じた

どうにもならない 今日だけど
平坦な道じゃ きっとつまらない
きみと生きてく 明日だから
這いあがるくらいで ちょうどいい

脇道を独り歩く
そんな自分に みとれてみたり
歩き疲れたあの人へ
冷たい言葉を 平気で放つ

調子づいてた 小さな自分
風にあそばれて やっとここに立っていた

どうにもならない 今日だけど
平坦な道じゃ きっとつまらない
きみと生きてく 明日だから
這いあがるくらいで ちょうどいい

転んでできた 傷のいたみに
みあう何かを 求めだなら幻

どうにもならない 今日はせめて
笑い話にかえられますように
きみと生きてく 明日だから
這いあがるくらいで ちょうどいい

どうにもならない 今日だけど
平坦な道じゃ きっとつまらない
きみと生きてく 明日だから
這いあがるくらいで ちょうどいい



動的な系の中の本質

2007年12月01日 01時51分53秒 | 日記
書ける機会があるときに書き留めておこうと思う。
11月、いや、もう12月の夜。

久しぶりにmixiの日記をぐるぐると読んで回る。
人は動的である。
当たり前だけど、忘れやすい。
頭の中のその人は、最後に会った、最後に話をしたときで止まっている。
近況を知り、頭の中の像を更新できる点で、公開日記の類は有益だと思う。
皆、頑張っていた。自分も頑張らねば。


お茶部屋でコーヒーを飲みながら、指導教員と喋る。
何かの流れで、話題が学力低下問題に及んだとき、先生はこうおっしゃった。

 昔の人は「最近の若者は云々」と言う。
 自分もそう思う面もある。
 ただ、試験の点数だけで比較しても本質を突いていない気はする。
 娯楽が少なく、食べること、食べるために勉強することに必死だった時代、
 その環境で育つ子供は、よくできた子供になるだろう。
 今は娯楽が多く、職業選択の自由の幅が広がり、習い事の種類も増えた。
 パソコンやインターネットも身近になった。
 つまり、学問以外の分野に時間を割くようになった。
 その結果生じる学力低下に関しては、非難しても仕方が無い。
 頭に入れるものの量ではなく、質に目を向けて考えることが必要ではないか。

んー。うまく書けないが、要するに、動的な系で考えるべきだということ。
確かにそうだろうと思った。

今週は、所属している部活のリーグ戦。明日は男女共に入れ替え戦。
応援に行きたかったが、研究室の出勤日なので、断念。
mixiの日記には、勇姿を見せたい同期の思いが語られていて、
後輩が応援のコメントを寄せていた。
一頃に比べればぬるくなった、まるでサークルみたいだとさえ言われるが、
仲間を応援する気持ちや、自分も頑張ろうと思わせる温かさが、
その日記の中にはあった。
大切なものは、引き継がれるといいなと思ったものは、なくなっていない。
そう確信できて、嬉しくなった。
これも、動的な系の中の本質に注目しないと一面的な見方になるのだろう。
一歩先を、一歩奥を、見る力を身につけたい。
そして歳を重ねても、その力を衰えさせること無く有りたい。
若者の軟弱さを嘆く前に、自らの努力不足を厳しく咎める年配でありたい。


そうは言っても、嫉妬もある。
後輩の応援のコメントに励まされてみたいとも思う。
自分もああなれたかもしれない。その機会は待っていてくれたのかもしれない。
今更どうすることもできないけれど。
でも。
それでも。
人間関係は比較の問題じゃない。
例え眩し過ぎる大学生活ではなかったとしても、
この中で得たものは自分にしかえられなかった、
自分だからこそ得ることができたものであるから、
それに自信を持っていい。持っていたい。


12月。
寒さに負けないよう、気持ちだけでも温かく。