恐るべしNTT（その２ 完結編）

私は仕事柄、パソコンには詳しいほうなので、人にパソコンに関する相談を持ちかけられることがあります

先日、インターネットをしたいという人の面倒を見ました。
その人は、パソコンに関して初心者なので何もわからないということで、本人じゃないと駄目なような電話でのやり取りなど以外、プロバイダ選びから手続き、機器の設置まで全部やってあげることにしました


今まで一度もインターネットをやったことがなく、メールとホームページの閲覧ができれば良いという程度なので、できるだけ安くしたいということです。
クレジットカード以外での支払いにしたいということで、ニフティのeAccess 1Mコースに申し込みました。
ウチもeAccessを利用していて、うち以外にも2件eAccessでつないであげたことがあり、機器の設定に慣れていたことや、ADSLモデムプレゼントキャンペーンとかもあったので、それを選びました

で、実際に申し込んで数日後、eAccessから通知が届きました。

「ご希望の地域は光収容なので、ADSLをひくことができない」　ということです

実は、ウチも一度そういわれたことがあり、1万円ちょっと払ってメタルに工事してもらいました。

世の中にはメタルへの工事費を負担してくれるキャンペーンをやっているプロバイダも結構ありますが、月々の支払いが高かったり、クレジットカード払いのみだったりしたので、1万円払ってでも、メタルへの工事を申し込んでこのまま進めてもらうことにしたのです。
そして工事を申し込んで数日後、またeAccessから通知が来ました。

「メタルの空きがない」　ということです


こういうケースがあるということは知っていましたが、万が一の話だと思っていたので、まさか本当にこんなことがあるとは考えていませんでした。

メタルの空きが出るのを待つことはできるのかをeAccessに問い合わせてみたら、「２年待ち」と言わたのです。


そうなっちゃうとISDNにするか、光通信のインターネットにするしかないです。
一応、他に何か無いかをNTTに相談してみたら、ISDNも光通信にするしかなくて、どちらも結局月々の料金は5000円くらいになるということで、フレッツ光を勧められました。

でも光通信にするには集合住宅の場合大家さんの許可が必要だったりしてとにかく面倒くさい。
退去する時は回線を撤去する必要もあり、本当に面倒くさいです。

それにしても、NTTの都合で勝手に光収容にして、そのせいでADSLが利用できなくなるなんて。
ほんと、NTTは余計なことをしてくれます







…って、ここで終わったら「恐るべし」というほど恐ろしい話ではありません！！
恐ろしいところはここから先なんです！


まず、通常の場合、ADSLに申し込むと下の流れで進みます。
①　プロバイダに申し込み
②　回線の適合調査
③　開通工事
④　パソコンやADSL機器の設定
⑤　開通

今回の件を当てはめると、下記のようになります。

①　私からニフティに申し込み
　　=> ニフティがeAccessにADSLの回線の設定を依頼
②　eAccessがNTTへ適合調査の依頼
　　=> NTTからeAccessへ、「光収容で、メタルへの工事が必要」と返答
　　=> eAccessから私へ、結果を通知
　　=> 私からeAccessへ、メタルに工事を依頼
　　=> eAccessがNTTへメタルに工事するよう依頼
　　=> NTTからeAccessへ、「メタルの空きがない」と返答
　　=> eAccessから私へ、結果を通知
　　=> こっちからeAccessにメタルの空き待ちについて問い合わせ「2年待ち」と言われた

この状況の中で考えられる最良の方法は、「メタルの空きを待つことにして、ISDNか光通信のどちらかを2年間利用して、メタルの空きが出たらADSLに切り替える。」という方法です。


ところで話は変わりますが、今回、ニフティとeAccessの組み合わせでインターネットをやる場合、NTTはあんまり得をしません。
NTTが得るお金は、最初の3000円ちょっとの工事費、月々165円の回線使用料、あとは光収容の場合のメタルへの工事費用1万円ちょっと。
だから、開通後はNTTは月々165円しかお金を得られません。
でも、eAccessじゃなくてNTTのフレッツADSLにすれば、NTTは毎月1600円（1Mの場合）を得ることができるので、NTTとしては得をします。

ふと、そんな風にNTTの目線で考えてみて、私はある作戦を思いつきました。
「そ知らぬ顔をして、何事も無かったようにフレッツADSLに申し込んでみようかな…」と。


メタルの空きを待つにしても、NTTに利益がほとんど生じない現在の申し込みよりNTTに利益が生じるほうの申し込みで空き待ちしたほうが優先してくれるんじゃないかな…なんて思ったのです。
2年待ちが、1年待ちとか半年待ちとかになったらいいなって思ったんです。


ということで、フレッツADSLに申し込んでみました。

数日後に通知が届きました。

そこには…

「光収容なのでメタルへの工事が必要です。工事費は1万xx円、工事予定日は5月xx日。工事当日は立会いが必要ですので……」


…ん？
…あれ？


工事することになってるじゃん？

メタル、空いてんじゃん！？
2年待ちってなんだったんだ？？？

期待以上の結果です

普通の人なら2年待つところです。
どういうことなのか、NTTに聞くのもアホらしくなりました

まあ私としては、ものすごいミラクルが起こって、「メタル空きなし。2年待ち。」が数日間で「空きあり。」に変わったのだと思っています。（思うことにします）
だって、そうじゃなくて、eAccessで申し込んだらダメで、NTTで申し込んだらOKっていうシステムになっているなら、自由競争とかの関係で問題があるんじゃないかと思います。


なんだかんだ言っても、とりあえず無事？インターネットにつながったので良かったです…