茂原学習塾・予備校塾長日記(誠心学院予備校)

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超弦理論

2011年06月30日 | 科学
超弦理論(ちょうげんりろん、superstring theory)は物理学の理論、
仮説のひとつ。 物質の基本的単位を大きさが無限に小さな0次元の点
粒子ではなく1次元の拡がりをもつ弦であると考える弦理論に超対称性
という考えを加え拡張したもの。超ひも理論、スーパーストリング理論
とも呼ばれる。

宇宙の姿やその誕生のメカニズムを解き明かし、同時に原子、素粒子、
クォークといった微小な物のさらにその先の世界を説明する理論の候補
として、世界の先端物理学で活発に研究されている理論である。この理
論は現在、理論的な矛盾を除去することには成功しているが、なお不完
全な点を指摘する専門家もおり、また実験により検証することが困難で
あろうとみなされているため、物理学の定説となるまでには至っていない。

超弦理論以前の理論のなかで最も小さなスケールを記述する理論は場の
量子論であるが、そこでは粒子を点、すなわち点粒子として扱ってきた。
一方、超弦理論では粒子を弦の振動として表わす。1960年代、イタリア
の物理学者、ガブリエーレ・ヴェネツィアーノが核子の内部で働く「強い
力」の性質をベータ関数で表わし、その式の示す構造が「弦(string)」に
より記述されることに南部陽一郎らが気づいたことから始まる。

弦には「閉じた弦」と「開いた弦」の2種類を考えることができ、開いた弦
はスピン1のゲージ粒子(光子、ウィークボソン、グルーオンなどに相当)
を含み、閉じた弦はスピン2の重力子を含む。開いた弦の相互作用を考える
とどうしても閉じた弦、すなわち重力子を含まざるを得ない。そのため、
強い力のみを記述する理論と捉えることは難しいことがわかった。

逆に言えば、弦を基本要素と考えることで、自然に重力を量子化したものが
得られると考えられる。そのため、超弦理論は万物の理論となりうる可能性
がある。超弦理論は素粒子の標準模型の様々な粒子を導出しうる大きな自由
度を持ち、それを元に現在までに様々なモデルが提案されている。

このように極めて小さい弦を宇宙の最小基本要素と考え、自然界のすべての
力を数学的に表現しようというのが、いわゆる弦理論(超弦理論、M理論を
含む)の目指すところである。

この理論の想定する「ひも」の大きさが実証不可能に思えるほど小さい
(プランク長程度とすると 10-35m)ことなどから、物理学の定説としての
地位を得るには至っていない。また今後実証されるかどうかも未知数の理論
である。
コメント
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