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本はスベテをカタル

何気なく手にとった本を読んで、人生についてほんの少しだけ考えてみる。

真山仁/ハゲタカ

2007-05-22 23:00:19 | ま行

真山仁/ハゲタカ (講談社)
おすすめ度:★★★★★

ニューヨークの投資ファンド運営会社社長・鷲津政彦は、バブル崩壊後、不景気に苦しむ日本に戻り、瀕死状態の企業を次々と買収する。敵対するファンドによる妨害や、買収先の社員からの反発を受けながらも、鷲津は斬新な再プランを披露し、業績を上げていく。企業買収、再生の真実を克明に描いた問題作。

おお~~っ、コレは面白い!!

投資ファンドとか企業買収とか、あんまりわかんないから、
読み始めの頃は、「わかんねぇ~~」ってかんじで、ちょっと辛かったけど、
読んでいくうちに、どんどん引き込まれていって、
企業買収とかにも興味が沸いてきた。

(MBOとかTOBとかネットで調べちゃったりして。。。)

一度面白いと思ってしまえばこっちのもの!?
あとは、最後までノンストップですよ!!

手に汗握る「企業ハードボイルド」の傑作。

そうそう、友達にも進めたんだけど、
友達は、「企業買収??意味わかんない!!」ってな具合で、
60Pくらい読んで断念したらしい。。。

まあ、そういう人もいるさね。

宮本輝/星宿海への道

2005-10-23 12:42:55 | ま行

宮本輝/星宿海への道 (幻冬舎文庫)
おすすめ度:★★☆☆☆

中国旅行中にタクラマカン砂漠近郊の村から、自転車に乗ったまま忽然と
姿を消した瀬戸雅人。彼の帰りを待つ千春と幼子のせつ。
血のつながりのない弟・紀代志がその足跡を辿るうちに明らかになる兄の人生…。
少年期からの憧れ、黄河源流にある「星宿海」とは?
雅人が抱えていた戦後から現代に至る壮絶な人間模様を、
抒情豊かに貫く感動巨編。

盲目の母と物乞いをしていた少年期の雅人。
しかし、母子は誰からも蔑まされることはく愛情に満ち溢れてた。
母の死後、瀬戸家の養子となり、
黄河源流にある「星宿海」を夢見る青年期の雅人。
30数年後、雅人は旅行先の村で突然の失踪をしてしまう。
雅人はなぜ失踪してしまったのか?
そして、「星宿海」とはなんなのか?

雅人の過去が明らかになるにつれて、切なくなりますが、
そこには実母との愛情が溢れています。
悲劇の中に、本人にしかわからない幸せがあるのだと・・・。

話しのテンポもよくって、のめり込めるんだけど、
俺てきにはイマイチ感動できなかったです。
ラストも「う~ん」って感じでした。。。なので、評価は★3つと控えめです。

でも、全体的は話しの内容や雰囲気はかなり好きですね。

村山由佳/すべての雲は銀の…

2005-10-05 22:13:20 | ま行

村山由佳/すべての雲は銀の… (講談社文庫)
おすすめ度:★★★☆☆

恋人由美子の心変わりの相手が兄貴でさえなかったら、ここまで苦しくはなかったのかもしれない。傷心の祐介は、大学生活から逃れるように、信州菅平の宿「かなむび」で働き始める。頑固だが一本筋の通った園主、子連れでワケありの瞳子……。たくましく働く明るさの奥に、誰もが言い知れぬ痛みを抱えていた。


主人公である裕介は、付き合っていた彼女が友達と行くと言った旅先で
事故に遭ったことを聞いて駆けつけてみると、友達と行くと言うのは嘘で、
男と旅行していたこを知る。そして、その男は裕介の実の兄だった。

ショックを受けた裕介は何も言わず、
友人がバイトしている信州菅平のペンションに逃げるように向かう。

簡単に言えば、失恋から立ち直っていく男の子のお話しです。
まあ、小説ではよくあるお話しだよね。
でも逆に、物語に入り込みやすかったりするのかも。
これでもか!っていうほど落ち込んでいる様子が伝わってきて、
女々しいなあって感じたりもするけど、そこがまた共感できたりもするんだな。

物語はペンションでの出来事やいろいろな人達と出会が
実に淡々と描かれています。ちょっとほのぼのですよ。

そして、お話しの続きを自分で考えたくなるような小説です。

村上龍/希望の国のエクソダス

2005-09-24 18:36:53 | ま行

村上龍/希望の国のエクソダス (文春文庫)
おすすめ度:★★★★☆

2002年秋、80万人の中学生が学校を捨てた。経済の大停滞が続くなか彼らはネットビジネスを開始、情報戦略を駆使して日本の政界、経済界に衝撃を与える一大勢力に成長していく。その後、全世界の注目する中で、彼らのエクソダス(脱出)が始まった―。壮大な規模で現代日本の絶望と希望を描く傑作長編


「この国にはすべてがある。しかし『希望』だけがない。」という台詞で
話題になった小説です。

全国の中学生たちが一斉に今の日本社会からの脱出を企て、
自分達だけで日本の中に新しい社会を作り上げるというお話しです。

その中で、ある少年がちょっと面白い話をしていました。
それは、
「あなたは伝えたいことがある、ということを伝える、という話を知っていますか?」
という問い掛けから始まります。

「伝えたいことがある、ということを伝える」
ちょっと面白い表現だと思いません??

前に会社で小論文の提出があって(テーマは忘れたけど・・・)
そこで、上の本文を引用して、
コミュニケーションとは??みたいなことを書いた記憶があるなあ。

確かに話す内容も大事であるが、それ以前に、
伝えたいことがあるという意思と誠意を伝えることが大事なのではないだろうか。

みたいな。。。

最後にみんなに問いかけます。
「あなたは伝えたいことがある、ということを伝える、という話を知っていますか?」