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本はスベテをカタル

何気なく手にとった本を読んで、人生についてほんの少しだけ考えてみる。

伊坂幸太郎/死神の精度

2008-02-19 23:43:09 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/死神の精度 (文芸春秋)
おすすめ度:★★★★☆

(1)CDショップに入りびたり(2)苗字が町や市の名前であり(3)受け答えが微妙にずれていて(4)素手で他人に触ろうとしない──そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。1週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌8日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う6つの人生。


伊坂幸太郎らしい独特な作品だね。
死神の千葉のキャラがイイ!!

映画化するらしいけど、金城さんにこの味が出せるのかね!?

前半の話しは、ただ淡々と読んでました。
伊坂にしては、ふつうだなあって。(正直、ものたりないなって)

けど、後半の話しになるにつれて、どんどん面白くなってくる。
最後まで読んでの満足感はなかなかのモノです。

やっぱ、伊坂作品はいいっすね!

伊坂幸太郎/グラスホッパー

2007-06-29 23:39:51 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/グラスホッパー (角川書店)
おすすめ度:★★★☆☆

妻の復讐を目論む元教師「鈴木」。自殺専門の殺し屋「鯨」。ナイフ使いの天才「蝉」。3人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!

ネットの評価とか見てると、作風が村上春樹っぽいって書いてあったけど、
たしかにそんな感じかも。
なんか意味わかんないところとかね。

意味わかんないと言いつつ、ストーリー自体はテンポも良いし面白い。
どうしても先が気になるので、ついつい読んでしまう。で、寝不足。。。

でも、これまでに読んだ伊坂幸太郎の作品に比べると
ちょっと見劣りするかなぁ~個人的にはだけどね。

ただ、今までの作風と少し違うから、けっこう新鮮で良いかも。
なんだかんだ、伊坂幸太郎は良いですよ!!

伊坂幸太郎/チルドレン

2007-05-19 14:21:25 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/チルドレン (講談社)
おすすめ度:★★★★☆

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々…。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない軌跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。

さすが伊坂幸太郎にハズレなし!(前も書いたな)

5つの話しはそれぞれ独立してるんだけど、
ポイントポイントでリンクしていて、
最後まで読むと、なんか知らないけど、すべてが繋がるかんじ。

陣内のキャラが格好良くって、馬鹿馬鹿しくって、
思わず、吹き出しちゃいます。まさにエンターテーメント!

で、早速、DVDも見ました!
ちょっと原作とは違ったけど、こちらも面白かったよ。
ドラマの主人公は陣内じゃなくって、陣内の同僚の武藤(坂口憲二)なんだけど、
それはそれで、なかなか。
それと、陣内役の大森南朋がかなり良いキャラ出しててハマってた。

伊坂幸太郎/アヒルと鴨のコインロッカー

2007-05-13 21:00:41 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/アヒルと鴨のコインロッカー (東京創元社)
おすすめ度:★★★★☆

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!注目の気鋭が放つ清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

さすが、伊坂幸太郎にハズレなし!!

まず題名が良いよね。何か知らないけど興味惹かれる!って俺だけ!?
まあ、それはさておき、
内容はかなり読みやすくテンポが良いので、
時間さえあれば、一気に読んでしまいそうだね。

現在と2年前の物語が交互に進んでいくので、
先が気になってしまうこと間違いなしです。

さてさて、この作品って映画化されるんだよね。
最初に知ったときは、ホントかよ~って思った。
だって、小説(活字)ならではの仕掛けが満載だから、、、
映像化したら、この小説の良さがなくなっちゃうんじゃないかな~って心配。

逆にどう映像化するのかっていうのも興味はあるけど。

伊坂幸太郎/重力ピエロ

2006-07-09 17:22:19 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/重力ピエロ (新潮文庫)
おすすめ度:★★★★☆

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは―。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。


俺が最近ひいきにしている伊坂幸太郎の小説が文庫になりました。
ということで、早速、読んでみましたが。。。
さすが、期待は裏切らないですね。満足、満足。

グラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク
これぞミステリーってなかんじだけど、
それだけじゃなくって、兄弟と父親と母親、家族の絆がすごく良く描かれていて、
ミステリーの驚き以上に、感動的でしたね。

さてさて、この小説には、前作「ラッシュライフ」の登場人物が
ちょこちょこと出てきます。
それがまた良い味だしてますね。
・・・実は、不覚にも友達に言われるまで気付かなかったんだけど。。。

また次の作品に期待です!!

伊坂幸太郎/陽気なギャングの日常と襲撃

2006-05-28 01:00:58 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)
おすすめ度:★★★★☆

人間嘘発見器・成瀬、演説の達人・響野、天才スリ・久遠、正確無比な体内時計の持ち主・雪子。史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サスペンス!伊坂ブームの起爆剤にして、映画化で話題の「陽気なギャング」ここに待望の復活。


いま話題の「陽気なギャングが地球を回す」の続編!!
当初は、続編ではなくて、4人それぞれの物語を綴った短篇にする予定
だったみたいだけど、勢い余って?続編になったそうです。
なので、前半は短篇、後編は続編、といった構成になってます。

俺は、かなり「陽気なギャングが地球を回す」ファンなので、
かなり満足しました。

さてさて、映画のほうはみなさん見ましたか?
俺は先週あたりに見に行こうと思ったんだけど、
近場の映画館が「ダヴィンチ・コード」に食われてて、やってませんでしたよ。
だけど、見た人の話しではイマイチだったとか・・・。

小説を読んだ人でも楽しめるように内容を少し変えているみたいなんだけど、
それがかえって裏目に出てるとか・・・。

キャストてきには面白いと思うんだけどなぁ~。
ちょっと見る気が薄れてきた。。。

伊坂幸太郎/陽気なギャングが地球を回す

2006-02-23 22:50:40 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/陽気なギャングが地球を回す (ノン・ノベル)
おすすめ度:★★★★☆

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。
この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった・・・はずが、思わぬ誤算が。
せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の
現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!
奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。
映画化で話題のハイテンポな都会はサスペンス!


さてさて、今話題の伊坂幸太郎の「陽気なギャングが地球を回す」
大沢たかお、鈴木京香、松田翔太、佐藤浩市、出演で、
5月ロードショー!!その原作です。

登場人物がそれぞれ個性的で面白いし、
何より話しのテンポが良くって爽快です。
映像化しても面白くなるだろうなって気がするので、
映画もけっこう楽しみですね。

ただ、ちょっと注意して読めば、最後のネタが簡単に解けてしまうので。。。
少し物足りなさ感はあるかな。

話しの内容とは別に、ところどころにキーワードとなる言葉の
意味を載せてあるんだけど、それもまたイイ味出してます。

なので、ちょっと紹介。

うち-あわせ【打ち合わせ】①ぴったり合わせること。②前もって相談すること。
③打楽器を合奏すること。④会社員の労働時間の大部分を占める作業。
参加者の数に比例して時間が長くなる。声が大きい人が主導権を握る。
有意義なものは稀れ、最終的には開始前の状態に戻ることも多い。

はんせい【反省】①自分の行いをかえりみつこと。自分の過去の行為について
考察し、一定の評価を加えること。②自分が今後も同じ過ちを繰り返すことを
再確認する行為。

かいわ【会話】二人あるいは少人数で、向かい合って話し合うこと。
また、その話し。成立することは困難。どちらかが満足を得ると、
どちらかは忍耐を強いられることが多い。



伊坂幸太郎/ラッシュライフ

2005-10-18 23:48:34 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/ラッシュライフ (新潮文庫)
おすすめ度:★★★★☆

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。
父に自殺された青年は神に憧れる。
女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。
職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。
幕間には歩くバラバラ死体登場――。
並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。
不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。
巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

さまざまな登場人物による5つの話しが並行しながら、
やがて、ひとつの結末に収束していく。

このような話しの小説は、今までに、いくつもあるかと思うけど、
この小説は、話しの展開が、とにかく上手いです。
ほんと、上手いという一言につきますね。
話しのスピード感というか、飽きることなく読み進んでしまいます。

5つの話しのどれも抜かり(手抜き)がなくて、
登場人物も、それぞれに個性があって面白いです。

この手の小説は、「どことどこが繋がっていくのか?」っていうのを、
想像しながら読むのが、やはりポイントになりますね。
そして、もちろん期待は裏切りません!!
「あ~なるほど!」「あ~やっぱり!」「あ~そうだったのか!」などなど、
楽しんじゃってください!!

みなさん、伊坂幸太郎はちょっと注目度大ですよ!!

伊坂幸太郎/オーデュボンの祈り

2005-10-12 21:45:08 | 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎/オーデュボンの祈り (新潮文庫)
おすすめ度:★★★★☆

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。
江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。
嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、
人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。
無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、
なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?
第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作。


150年の間、外部との交流を持たなかった孤島「荻島」が、この小説の舞台。
そこには、人語を操り、未来が見える不思議なカカシ「優午」がいる。
そして、その優午が何者かに殺され(壊され)てしまう。
なぜ、未来が見える優午は殺害を阻止できなかったのか?
なぜ、優午は自分の死を予測できなかったのか?

荻島には欠けているものがある。
その答えを外部から来た人、つまり主人公が教えてくれる。
そう、言葉を残して優午はいなくなってしまった。
でも、主人公にはまったく心当たりがなかった。
主人公はこの島に欠けているものを見つけることができるのだろうか?

ジャンル的にはミステリーとなってるけど、
俺はミステリーではなく「成長系」と位置づけしてます。勝手に・・・。

現実世界で挫折し、出来心で起こしてしまったコンビニ強盗にも失敗した
主人公がこの島でどのよに立ち直り成長していくのかも見所ですよ。