goo blog サービス終了のお知らせ 

日刊ドットコムマスター★

ドットコムマスターに合格するためのブログです。

第22回 第1部 第10問

2013-07-18 10:17:08 | 第1章

JPドメイン名のレジストリヘの登録に関する以下の制限のうち、正しいものを2つ選びなさい。

a. co.jpドメイン名を登録済みの企業が、別のco.jpドメイン名を登録することはできない。

b. ne.jpドメイン名を登録済みの企業が、別のne.jpドメイン名を登録することはできない。
c. 企業が汎用JPドメイン名を登録するには、事前にco.jpなど組織種別型JPドメイン名を登録しておく必要がある。
d. 日本国内に住所がない場合、汎用JPドメインを登録することはできない。

コムたろう「ドット先生、ドメインってなんだっけ?」


ドット先生「IPアドレスは覚えたよね?」


コムたろう「うん、ネットでいう住所のことだよね。」


ドット先生「そう、だけど255.255.255.127とかでわかりにくいよね。」


コムたろう「そうだよね~。」


ドット先生「なので、わかりやすい名前を付けました。」


コムたろう「え?」


ドット先生「たとえばOCNのホームページはhttp://www.ocn.ne.jp/だよね。」


コムたろう「あ、本当だ数字の羅列じゃなくてOCNになってる。」


ドット先生「これがIPアドレスだと210.163.219.84なんだよ。」
「試しにhttp://210.163.219.84/ってブラウザのアドレスの所に入れてごらん。最後にエンター忘れずにね。」


コムたろう「OCNのホームページがでた!?」
「すごいね、これ好きな名前を付けても良いの?僕のホームページをcomtarou.ne.jpにした~い。」


ドット先生「いやいや、まずドメイン名とIPアドレスの登録をしなければいけないんだ。全てのドメインはICANNという組織で管理されているんだ。」

コムたろう「そっか!そこに登録を申し込めば良いんだね。」


ドット先生「まあ、実際はサーバーのレンタル業者が代行していることが多いんだけど、ドメイン取得にもいろいろ条件があるんだよ。」





コムたろう「どういうこと?」


ドット先生「まず、早い者勝ちなので先に登録があった場合は同じものは登録できないよ。」


コムたろう「同じ名前が複数あったらどこに行けば良いか分からないもんねー。」


ドット先生「あとね、時々悪い奴がいてね。自分じゃ使わないのに、使われそうな名前で先にドメインを申請して、本当に使いたい人や企業に使わせないとか、法外な金額で売るとかそういう問題も発生しているんだ。」

コムたろう「むぅぅ、油断ならないねー。」


ドット先生「ドメイン名紛争と呼ばれたりするので、検索してみると色々事例が出てきたりするよ。」






コムたろう「他にはどんな条件があるの?」


ドット先生「あとは『.com』『.org』『.net』は自由に取れるけど、『ac.jp』は18歳以上を対象とした高等教育機関または研究機関、『co.jp』は日本の会社といったしばりがあるんだ。」
「また『ac.jp』、『co.jp』は1組織1ドメインという制限もあるよ。」


コムたろう「誰でも好きなドメインが取得できるわけじゃないんだね。」


ドット先生「そして、『ne.jp』。」
「これは1サービスに1ドメインなので、一つの会社で複数のサービス展開をしていたら、それぞれに別のドメインが取得できるよ。」
「でもね、このドメインはネットワークサービス提供者しか取得できないから、コムたろう君には取得できないね。」


コムたろう「え~そんな~~~~。」







【 第22回 第1部 第10問 解答&解説 】

[解答]a.d. 
[解説]
a.正しい。 co.jpドメインは属性型jpドメインであり、日本で登記している会社組織などが利用できるドメインである。1組織1ドメインのみ割り当てが可能である。
b.誤り。 ne.jpドメインは属性型jpドメインであり、プロバイダ等のネットワークサービス組織が取得可能である。サービスごとに1つのドメインを取得できるので、企業が複数個取得可能である。
c.誤り。 汎用jpドメインと属性型jpドメインはそれぞれ独立しており、汎用jpドメインを取得するために属性型jpドメインの申請が必要なわけではない。
d.正しい。 汎用jpドメインは日本に住所があることが取得の条件である。


第21回 第2部 第51問

2013-07-17 10:12:05 | 第4章

NAPTを利用することにより、簡易的なファイアウォールの効果を期待できる。この理由として、もっとも適切なものを1つ選びなさい。

a. 外部からのパケットを、すべて特定のIPアドレスのホストに転送するため
b. 外部からのパケットを、内部ネットワークとは別に設けたセグメントのホストに接続するため
c. 外部からの攻撃を検知し、攻撃元からのアクセスを自動的に遮断するため
d. 外部からのパケットを、変換表に登録されたIPアドレス及びポート番号に対する通信のみ内部ネットワークに転送するため

コムたろう「NAPTって前にも聞いたことあるような無いような・・・。」


ドット先生「NAPTの基本的な機能は覚えてるかな?」



コムたろう「えっと・・・複数のPCをインターネットにつなぐ時に、各PCのプライベートIPアドレスを一つのグローバルIPアドレスに変換するんだっけ?」

ドット先生「そうだよ!よく覚えていたね。今回の設問はその応用編になるんだ。」
「まずNAPT機能が備わっている機械っていうと何か分かるかな?」


コムたろう「ルーターだよね?」


ドット先生「そう!ルーターには変換表というものが中に入っていてその変換表を元に外部から来たパケットを内部に転送するかどうか決める決定権があるんだ!」

コムたろう「変換表がどんなふうになっているのか、もっとイメージしやすく教えてー。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ドット先生「良いだろう。」
「まずは、前提として、LANの内側にはPCが複数あるという事をしっかりイメージしておいてね。」


コムたろう「それぞれのPCには、別々なプライベートIPアドレスが設定されているんだよね。」


ドット先生「そうだね。でもプライベートIPアドレスじゃインターネット上のサーバーや端末とは通信できないから、グローバルIPアドレスが必要だ。」

コムたろう「ルーターのWAN側アドレスに一旦変換されるんだよね。」


ドット先生「よく知ってるじゃないか。」
「でも複数のPCが同時に通信していて、しかもそれぞれのPCで同じサイトを見たらどうなるかな?」


コムたろう「う~ん、サーバーから返ってくるデータはルーターのWAN側アドレスに向けて返ってくるから、LAN内部のどのPCにデータを渡せば良いかルーターが困っちゃうね。」

ドット先生「だからIPアドレスの変換だけじゃなくて、ポートも利用して管理テーブルに記録するんだ。それが変換表なんだ。」

コムたろう「だんだん、具体的になってきたね。」


ドット先生「たとえば『PC①のwebブラウザ』はプライベートIPアドレス①のポート①でデータが返ってくるのを待っていて、『PC②のブラウザ』はプライベートアドレス②のポート②でデータが返ってくるのを待っているとするよね。」
「ルーターでは、それぞれのIPアドレスをルーターのWAN側のIPアドレスに変換して、更にポートの番号も任意のポート番号に変換しちゃうんだ。」
「そして、それを変換表に記録する。ここ重要ね。」


コムたろう「記録してないと後で困るんだね。」


ドット先生「たとえば、さっきの例だとPC①のプライベートIPアドレス①とポート①はルーターのWAN側IPアドレスとルーターのポート③に、PC②のプライベートアドレス②とポート②はルーターのWAN側IPアドレスとルーターのポート④に。」

コムたろう「へぇ~、跡形もなく変わっちゃうんだね。」


ドット先生「跡形もなく変えちゃうか、重複しない限りは極力変えないかはルーターの機種によって違うらしいけど、まぁここでは分かりやすくガラっと変えちゃうとしよう。」
「でも変換表には、こういう内容で変換しましたってのが記録されているから、サーバーからルーターのポート③にデータが返ってくれば、変換表から逆にたどって、これがPC①のポート①に返せば良い事がわかるんだ。」


コムたろう「なるほど~、それで無事PC①のブラウザにデータが届くんだね。」


ドット先生「ウラを返せば、この変換表に乗ってないポート宛てに外部から通信が来ても通さないんだ。」

コムたろう「それが簡易ファイアウォールの効果って事?」


ドット先生「そうだね。ファイアウォールは簡単に言うとPCとインターネットの間に設置される外部からの侵入者(不正パケット)を防ぐ仕組みの事だけど、NAPT機能でも万全ではないにしてもある程度は不正に入ってこようとするパケットを防げるって事だね。」

コムたろう「なるほど!じゃあdは正解なんだね!」


ドット先生「そうだね!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ドット先生「この他に外部から入ってくる通信にLAN内のPCをさらさないようにする簡易DMZという機能もちょっと説明しておこう。」

コムたろう「また難しい名前が出てきた・・・。」


ドット先生「ははは。詳しいことを説明すると混乱するだろうから簡単に説明すると、簡易DMZは外部から入ってくるパケットを特定のホストに転送をする仕組みなんだ。」

コムたろう「そうすると、どうなるの?」


ドット先生「外からは転送先のホスト(公開用のサーバーとか)だけが見えるようになるんだ。」
「クレーマーからの電話は全て本社の担当者に転送するみたいな感じだね。」


コムたろう「選択肢の a で言ってるのは、これのことかぁ~。」



ドット先生「ただし、『簡易』とついていることからもわかるように、本格的なDMZとはちょっと違ってね。」
「本格的なDMZはLAN内部とインターネットの中間に設置されて、LAN内部とも独立した空間になるんだけど、簡易DMZの方はLAN内部の特定のホストを公開しちゃうので、そのホストが乗っ取られるとLAN内の全てのホストが危険にさらされる可能性もあるんだ。」


コムたろう「え~!?じゃあセキュリティ関しては特に注意が必要だね。」


ドット先生「ちなみに、簡易DMZで可能なのは選択肢a,bだけどcの選択肢に攻撃検知機能という言葉もあるね。」

コムたろう「うわー!またわからない用語がでてきたぁ・・・。」


ドット先生「一度に言うと分からなくなるだろうから今日はここまでにしよう!攻撃検知機能については過去問の解説にも説明があるからよく読んでおくように!」


コムたろう「わかりました~。」






【 第21回 第2部 第51問 解答&解説 】
[解答]d
[解説]
a. 誤り。簡易DMZ機能の説明である。
b. 誤り。簡易DMZ機能の説明である。
c. 誤り。攻撃検知機能の説明である。
d. 正しい。NAPTによる簡易ファイアウォール機能の説明である。NAPT有効時には、変換表に登録されているポート以外への外部からのアクセスは、内部ネットワークに転送されない。


第22回 第1部 第4問

2013-07-16 10:42:59 | 第1章

下の表はIPの上位にあたるプロトコルと下位にあたるプロトコルを示したものである。①~⑤のプロトコルは、それぞれ表中のa~cのどこに当てはまるか。1つずつ選びなさい。

2214

①. Ethernet
②. FTP
③. HTTP
④. TCP
⑤. UDP

コムたろう「う~この問題よくみるよね。」


ドット先生「OSI基本参照モデルだね、かなりの頻度で問題が出るね。」


コムたろう「なんか覚えやすい方法はないの?」


ドット先生「アプセトネデブ!」


コムたろう「え!?」


ドット先生「アプセトネデブ、アプセトネデブこの呪文を毎朝唱えるんだよ。」


コムたろう「なんか、うさんくさい・・・。」


ドット先生「じゃあ、語尾につけてしゃべるというのは?アプセトネデブ。」


コムたろう「無理ー。」


ドット先生「むすめふさほせみたいなものじゃないか、覚えてよ。」


コムたろう「そっちの方がわからないよ。」


ドット先生「まあ、私とコムたろうくんが話をできるのは、お互いに日本語を使っているからだよね。」


コムたろう「うん、たまにわからない日本語もあるけどね。」


ドット先生「それから共通認識があるからだよね。」


コムたろう「まあ、そうだよね、赤は赤、青は青ってお互いにわかるもんね。」


ドット先生「そういうお約束をコンピュータではプロトコルっていうんだ。」


コムたろう「プロトコル?」


ドット先生「インターネットで、お互いに通信するのもたくさんプロトコルが必要になるんだよ。」


コムたろう「じゃあ、これ全部プロトコルなの?」


ドット先生「うん。実はそうなんだ。」


ドット先生「例えば、LANケーブルの形が決まってなかったら、パソコンにささらないでしょ。」


コムたろう「そりゃそうだね。」


ドット先生「だから物理層では、コネクタの形状とかピンの数とかを決めているわけ。」


コムたろう「なるほど。」


ドット先生「2層目のデータリンク層はパソコンとルータ、あるいはパソコンとパソコンをつないだときにどうやってデータを渡すのかというお約束が決められているんだ。Ethernetなんかがこれにあたるよ。」

コムたろう「ふむふむ。」


ドット先生「第3層はネットワーク層。いよいよインターネットだね、どういう経路で接続するか、接続の確立、エラー検出などの手順がまとめられています。」

コムたろう「これで、データの送受信ができるんだね。」


ドット先生「うん、だけどパソコンの中にはいろんなソフトがあるよね、どのソフトに渡すデータなのか、そのデータはどういう風に渡すのか決めるのが第4層トランスポート層なんだ。」

コムたろう「ここにTCP/UDPってあるね。」


ドット先生「TCPは正確に届けるのが目的だから、データが壊れていたらもう一度送るように指示するんだけど、その分到着が遅いんだ。」

コムたろう「メールとか画像ファイルを送るのによさそうだね。」


ドット先生「逆にUDPはとにかく早く届けるのが目的だから、ちょっとデータが破損しててもそれを削るだけで何もしないんだ。」

コムたろう「動画の配信とかIP電話に使っているやつだっけ。」


ドット先生「変な時間差があるよりも、映像が少し乱れたり音声が少し途切れるくらいならそっちの方が気にしないからね。」

ドット先生「さて、第5層のセッション層だけど・・・パソコンの中のデータのやり取りって1種類だけじゃなくて、だいたい同時に複数のデータをやり取りしているでしょ?」

コムたろう「そうだね~。」


ドット先生「それを、混乱しないように仕分けしているところだね。」


コムたろう「交通整理みたいだね。」


ドット先生「次、第6層プレゼンテーション層だけどこれはOSの違いによる方言を修正するところなんだ。」


コムたろう「方言?」


ドット先生「日本語を表示するときにエンコードが合わないと文字化けするでしょ?」


コムたろう「あ~、そうだね。」


ドット先生「あれ、OSによって使う文字コードが違うからなんだ。」


コムたろう「そっかー。」


ドット先生「うん、他にも微妙な違いがいっぱいあるから、そこを汎用化しているいわば翻訳層ってところなんだよ。」

コムたろう「なるほどね!」


ドット先生「他にも、データの暗号化とか圧縮なんかもやっているよ。」


コムたろう「いろいろ大変そうだね。」


ドット先生「さて、最後のアプリケーション層だけど、これは僕らが直接触れる、ブラウザやメールソフトのことだね、0と1でしか見えないデータを僕らがわかる文章に変更して表示してくれるところだよ。」

コムたろう「はあ、やっとココまでたどり着いたね。」


ドット先生「各層の意味合いはこれでわかったとかな?


コムたろう「は~い!あ、でもこのHTTPとかFTPって表を見ると3層にまたがってるよ?」


ドット先生「実は複数の処理をまとめてしてしまうプロトコルもあるんだ、なのでこれらは7~5層にまたがって書かれてるんだよ。」

コムたろう「ふ~ん、そうなんだ~。」


ドット先生「合言葉は、アプセトネデブ!忘れずにね!」


コムたろう「うっ!」




※アプリケーション/プレゼンテーション/セッション/トランスポート/ネットワーク/データリンク/ブツリ の頭文字を繋げて「アプセトネデブ。」



【 第22回 第1部 第4問 解答&解説 】
[解答]①-c,②-a,③-a,④-b,⑤-b.
[解説]
①. Ethernetはデータリンク層で動作するプロトコルである。
②. FTPはセッション層より上位層で動作するプロトコルである
③. HTTPはセッション層より上位層で動作するプロトコルである。
④. TCPはトランスポート層で動作するプロトコルである。
⑤. UDPはトランスポート層で動作するプロトコルである。


◇三連休特別企画◇2進数をマスターしよう!!

2013-07-12 20:20:46 | 第1章

コムたろう「このブログ、土日祝の更新はしてないんだけど、せっかくの三連休に学習が足踏みするのも勿体ないよね。」

ドット先生「いつもの週末の1.5倍の時間があるからね!今がチャンスだよ!」


コムたろう「何か特別にやるの~?」


ドット先生「今回はね、多くの人がつまづく2進数をマスターしちゃおう!」
「そして、まだ金曜の20時過ぎだけど、こっそりフライングで始めちゃうよ。」


コムたろう「0と1のアレかー。」
「よくわかんなくて困ってるんだー。」


ドット先生「しっかり基本をマスターすれば大丈夫だから、頑張ってみよう!」
「ちょっと長い説明になるから三連休を利用して、じっくり読み進めてちょうだい。」


ドット先生「まず最初に○進数ってのはどういう意味かを理解しよう。」


コムたろう「2進数は0と1の2つしかなくて、16進数は0~9、A~Fの16個しかないんだよね?」


ドット先生「まぁそうだね。でも丸覚えじゃなくてもっと、応用の効く覚え方をしようか。」
「○進数てのは各桁が○になる時に繰り上がっていく数字って事なんだ。」


コムたろう「余計に難しそう・・・。」



ドット先生「まぁ実例を見てみればイメージがわいてわかりやすくなるよ。」
「最初に、我々が生活の中で普通に使っている10進数をおさらいしてみよう。」


コムたろう「え?10進数って1・2・3・4・5・6・7・8・9・10って普通の数字だよね?」
「おさらいって要る?」


ドット先生「何気なく使っているけど、深く考えた事ないでしょ。そこを掘り下げてみよう。」
「さっきの言い方に当てはめると、『10進数てのは各桁が10になる時に繰り上がる』って事になるね。」
「1の位が0から始まって9まで増えて、次の10になるタイミングで繰り上がる。」
「また1の位が0に戻って、10から11・12と増えていって19から次の20になる時に10の位が+1される。」
「10の位も10・20・30・・・99までいったら次で10の位から1つ繰り上がって100だね。」


コムたろう「う~ん、なんとなくわかるけど、頭に入りにくいなぁ。」


ドット先生「じゃあお金で考えよう。使うのは1円玉と10円玉と100円玉くらいで良いかな。」


コムたろう「どうやるの?」


ドット先生「1円玉が10個集まると10円になって、10円玉が10個集まると100円になる。さっきの10進数の考え方と同じだよ。」

コムたろう「あ~!これなら簡単だぁ!」


ドット先生「ね。簡単でしょ?」
「もう10進数は大丈夫だね。次はいよいよ2進数に進もう。」






ドット先生「2進数はさっきの言い方に当てはめると『各桁が2になる時に繰り上がる数字』ってことだね。」
「先に10進数をもうちょっと振り返るかな。10進数って『一桁の数字』では『じゅう』ってないよね。あるのは0~9で、あとはそれの組み合わせ。」


コムたろう「そうだね。10は既に2ケタだもんね。」


ドット先生「0~9の数字を組み合わせて10という値は表せるけども、実際に文字としては10の位の1と1の位の0の組み合わせなんだ。1桁の数字、1文字だけでの『じゅう』はないんだ。」

コムたろう「繰り上がりって、よくよく考えたらなかなか『深い』ねー。」


ドット先生「さて、2進数の場合は一桁の数字としては2は存在しなくて0~1まで。2は0と1の組み合わせで表現されるんだ。」

コムたろう「そっか0、1ときて2になる時に繰り上がるから実際には2って数字は出番がないんだね。」

ドット先生「そういう事。」
「なので、2進数では0、1、の次はケタが繰り上がって10(イチゼロ)になって、次は11、また次に繰り上がって100(イチゼロゼロ)、次はまた一番下の位から増えていって101、110、111ってなるんだ。」


コムたろう「ものすごい勢いで桁が増えていくね。」


ドット先生「そうだねー。さて、ここでまたお金を使うかな。」


コムたろう「今度は何円玉を使うの?」


ドット先生「今度は架空のお金も使んだ。」
「使うのは、1円玉(0001)、2円玉(0010)、4円玉(0100)、8円玉(1000)・・・というように倍々でいくよ。」


コムたろう「だんだん難しくなってきたぞ~。」


ドット先生「まずは1円玉が一つの時は1だね。これは2進数の書き方なら『0001』ってところかな。桁は見やすく4ケタにしてるけど、別に『00000001』でも構わないよ。」

コムたろう「1円玉が1個で1なのはまぁ大丈夫。」


ドット先生「次は1円玉が2つだ。金額でいうと2円になったね。2になる時に桁が繰り上がるルールなので、各硬貨(桁)は1枚までしか持てないので、これは2円玉に両替される。2進数で書くと『0010』だよ。」

コムたろう「1円玉2個で、2円玉が1個になるんだね。」
「次はまた1円玉?」


ドット先生「そのとおり。2円玉+1円玉だ。金額でいうと3円で、2進数で書くと『0011』だよ。まだ1円玉も2円玉も1枚ずつだから繰り上がりはない。」

コムたろう「なるほど、なるほど。それぞれ○円玉の個数を0か1で表して、1円玉は一番右の桁で、2円玉は次の桁、4円玉はさらに次の桁なんだね!」

ドット先生「この状態に更に1円玉を足すとどうなるかな?」


コムたろう「1円玉が2枚になるから繰り上がるよね。」
「1円玉2枚が2円玉に両替されるから、1円玉が0枚と2円玉が2枚だね。あれ?2円玉が2枚になっちゃったからこれも両替?」


ドット先生「そうだね、それは4円玉に両替されるから、最終的には1円玉0枚と2円玉0枚と4円玉1枚になるよ。」
「2進数で書くと『0100』って事だね。」
「これにまた1円玉をプラスすると・・・」


コムたろう「4円玉1枚と1円玉1枚だから『0101』だね!」


ドット先生「お、わかってきたじゃ~ん。」
「更に1円玉を追加すると、1円玉2枚と4円玉1枚になって・・・両替(繰り上がり)して2円玉1枚と4円玉1枚。つまり『0110』だ。」


コムたろう「じゃあ8円玉と4円玉と2円玉と1円玉が全部そろったらどうなるの?」


ドット先生「その時は桁が更に増えて16円玉の登場だ。」


コムたろう「そっかどんどん増えていくんだね。」


ドット先生「そういう事。」
「でまぁ、頭の中で硬貨に当てはめても良いんだけど、右側から1の位、2の位、4の位、8の位、16、32,64、128、256・・・といった具合に覚えておくと便利だよ。」


コムたろう「桁が繰り上がるたびに、倍になるんだね!」







ドット先生「ためしに・・・『00100100』は10進数に直すといくつかわかるかな?」


コムたろう「1・2・4・8・16・32・・・4の位と32の位が1だから」4円玉と32円玉が1枚ずつだね。」
「32+4で36?」


ドット先生「そうそう。正解~!」
「どうやらマスターできたかな?」


第24回 第1部 第22問

2013-07-12 10:16:15 | 第1章

インターネット上のFTPサーバに、ファイルをアップロードしようとしたができなかった。
逆に、FTPサーバ上にあるファイルはダウンロードできた。
アップロードができなかった原因となりうるものを2つ選びなさい。


a.テキストファイルをバイナリモードでアップロードしようとした。
b.使用したFTPのユーザ名に対し、FTPサーバへの書き込み権限が設定されていなかった。
c.アクティブモードでアクセスしていた。
d.アップロードしようとしたファイルサイズに対して、FTPサーバのディスク容量が足りなかった。

コムたろう「ダウンロードができたって事は回線の故障とかはないんだよね?」


ドット先生「そうだね。よく気付いたね。」
「トラブルシューティングでは、そうやって問題を切り分けていく事が大切だよ。」


コムたろう「じゃあ、何が問題なんだろう・・・?」
「そもそもFTPサーバーってどんなものかよく分からないや。名前はよく聞くんだけどね~。」


ドット先生「FTPサーバーってのはFTPで利用するためのサーバーだよ。」
「FTPってのはFile Transfer Protocol の略でファイル転送の為の通信のルールだね。」


コムたろう「ファイルの転送に使うってこと?」


ドット先生「そうだね。」


コムたろう「あれ?でもwebフラウザ(インターネットエクスプローラーとか)でもできるよね。」
「更新プログラムのダウンロードとか、SNSに画像をアップロードしたりとか。」
「あれってhttpじゃなかったっけ?」


ドット先生「良い所に気づいたね。」
「httpもFTPもどちらでもファイルの送受信はできるんだけど、FTPの方がファイル転送専用のシンプルなプロトコルなので環境にあまり左右されずに使えるのと、権限の設定が色々できるところが便利なんだ。」


コムたろう「へぇ~、権限の設定ってどんな感じなの?」


ドット先生「まず、FTPではIDとPWを使ってログインしてから使うのが基本なんだ。」
「そして、IDごとにどのフォルダが見えるとか、見えても削除や書き込みに関してはまた別に可能・不可能の設定があったりするんだよ。」
「権限の設定によって、間違えてファイルが削除されるとか、上書きされるとか、そういった事が防げるんだ。」


コムたろう「じゃあ、その設定によっては、ダウンロードはできてもアップロードができないって現象が起こったりするんだね。」

ドット先生「その通りだね。つまり選択肢 b が一つ原因となりうるものだね。」


コムたろう「ほかの選択肢はどうだろう。モードとかよく分からないや・・・。あ、でも d の容量不足って原因っぽくない?」

ドット先生「そうだねー。基本的なところで、サーバーの容量が足りない場合はファイルをアップロードすることはできないね。」
「ダウンロードする分にはサーバー上の容量には変化がないから、残りの容量が少ししかなくても問題ないけど、アップロードする時は空き容量以上の大きさのファイルは無理だね。」
「つまり、正解は b と d 、わかっちゃったね~。」


コムたろう「うん、でも a と c もついでだから説明聞いときたいな。」


ドット先生「お、なかなか良い心掛けだね。」
「じゃあもう少し説明していこうか。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ドット先生「まずは選択肢 a のバイナリモードってのから説明するね。」
「ファイルを転送する時に『ある処理』を加えるか加えないかで、アスキーモード(Asciiモード)とバイナリーモードの2つがあるんだ。」


コムたろう「どんな処理をしたりしなかったりするの?」


ドット先生「改行ってあるでしょ。あれを変換しちゃうんだ。」
「実は改行にはいくつか種類があって、OSによって違ったりするんだよ。」
「まずは、CR(キャリッジリターン)とLF(ラインフィード)の2種類があって、OSによってはCR+LFだったり逆にLF+CRの場合もあるんだ。」


コムたろう「CR?LF???なんだか頭が混乱してきたよ。」


ドット先生「これはね、昔ながらのタイプライターを思い浮かべてもらうと分かりやすいよ。」
「タイプライターは紙が1文字分づつ横に移動して活字で印字されて、紙の端まできたらガシャっと手で戻すでしょ。」


コムたろう「あー、洋画とかで見たことあるかも~。」


ドット先生「あの右端から左端に戻す動作がキャリッジリターンだ。」


コムたろう「そうか!戻るからリターンなんだね。」


ドット先生「そうそう、ちなみにキャリッジはタイプライターの紙を固定しているパーツの事だよ。」
「そして、左端に戻っただけだと、先にタイプした文字の上にさらに重ねてタイプしちゃうので、1行分紙を上方向に送る動作がラインフィードだよ。」
「ラインは行の事で、フィードは供給するとか与えるとかいう意味だね。」


コムたろう「なるほどね~。単語の意味と動作のイメージが合わさると分かりやすいや。」
「でも、これだったら改行ってCRとLFが1セットじゃないとダメなんじゃないの?」


ドット先生「まぁPCの中は物理的に動くわけじゃないからCRだけやLFだけでも改行とみなしてくれるんだ。」
「その大らかさがOSごとの違いを生んでしまうんだけどね。」


コムたろう「ははぁ~ん、その違いをなんとかするために『改行を変換する』処理が必要なんだね!」


ドット先生「よく分かったね!その通りなんだ。FTPでファイルを転送する時に相手のOSを確認して、それに合わせて『改行』を変換してファイルを送るのがアスキーモードなんだ。」

コムたろう「じゃあバイナリーモードはなにも変換しない方?変換してあげないと不便じゃないの?」


ドット先生「ふふふ、逆に変換すると困ったことになる場合もあるんだよ。」
「この改行は文字と同じで人間の目に触れない裏側ではコードで表現されるんだ。CRは0DでLFは0Aね。」
「テキストファイルなら変換すれば良いんだけども、もし画像ファイルとかをアスキーモードで転送したらどうなるかな?」


コムたろう「画像ファイルには改行がないから変換されないんじゃないの?」


ドット先生「所がどっこい!画像ファイルも、人間の目に触れない裏側では2進数や16進数のコードで表現されているもんだから、たまたま『0D』とか『0A』って箇所が有ればそれを改行と勘違いして変換しちゃうんだ。」

コムたろう「ええ~!?それじゃ内容が変わっちゃうよ。」
「だから変換しないバイナリーモードも必要なのか~。」


ドット先生「PCはこういうのは生のデータ(コード)で判断するからね。人間みたいに『これは文書のファイルでこの部分は改行で・・・』とか考えないんだ。」

コムたろう「なるほどね~。バイナリーモードがどんなものか分かったけど、結局アップロードできるできないって話とは違った次元の事だったんだね。」

ドット先生「そうだね。まぁ、FTP関連の問題ではこういうのも出てくるから覚えておくと良いよ。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


コムたろう「じゃあ、残りのアクティブモードってのも覚えといた方が、ほかの問題で役立つかな?」


ドット先生「もちろん!」
「これはFTPサーバーとクライアントPCが通信するために接続する際の手順の話なんだ。」


コムたろう「やっぱりアップロードできる・できないとは別の話なんだね。」


ドット先生「これも2つで1セットで覚えておくと良いんだけど、アクティブモードとパッシブモードってのがあってね。」

コムたろう「潜水艦のソナーみたいだね。」


ドット先生「お、コムたろう君はマニアックな事しってるね。イメージは似たようなもんだ。」
「アクティブ=能動的、パッシブ=受動的っていみで、これは他にも電気回路や投資信託の手法なんかでも使われる言葉だね。」


コムたろう「へぇ~、いろんな所で使われてる言葉なんだね。」


ドット先生「まぁ、話を戻すと、この2つのモードはFTPサーバー目線でアクティブかパッシブかって覚えると分かりやすい。」
「サーバー側からつなぎに行くのをアクティブ、サーバーがクライアントからの接続を待つのがパッシブね。」


コムたろう「この2つはどういった違いがあるの?」


ドット先生「ファイアウォールが有る場合に問題になるんだ。」
「クライアントPCの側にファイアウォールがあると、外から入ってこようとする通信を遮断しようとするから、サーバー発のアクティブモードでは接続に失敗する事があるんだ。」
「逆にクライアント発でサーバー側が受けのパッシブモードだとファイアウォールがあっても接続が確立できるんだ。」


コムたろう「そんな意味があったのかぁ。これも覚えておくとなにかの役に立ちそうだね!」
「色々と疑問が解消できてすっきりしたよ!」





【 第24回 第x部 第x問 解答&解説 】
[解答]b, d.
[解説]
a.誤り。 ファイル転送の形式の違いにより、アップロードできなくなることは無い。ただし文字化けなどの不具合が発生する可能性がある。
b.正しい。 書き込み権限が不特定多数に与えられていると、ウィルス汚染したファイル等のアップロードをされてしまう危険性があるため、一般的にはダウンロードを許可していてもアップロードは許可しない場合が多い。
c.誤り。 アクティブモードでアクセスしている場合、アップロードではなく、ダウンロードがうまくいかないケースが多い。
d.正しい。 FTPサーバの空き容量を超えるサイズのファイルをアップロードしようとするとうまくいかない。原因として考えられる。