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オー、捨てないと!

隠れオタクな会社員の買い物や感じた事

11月になったわけですが

2011-11-02 00:39:41 | 仕事
第二次大戦中、ドイツのフリードリヒ・パウルスという陸軍の指揮官がおりました。
1942年には第6軍を率いて独ソ戦に参戦していたわけですが、
有名なスターリングラードの戦いで困難な状況に阻まれ戦闘は泥沼化。
遂にはソ連軍に包囲され、部隊は孤立してしまいます。
1943年1月30日、ヒトラーは彼を陸軍元帥に昇格させますが、
これはパウルスの功績を認めたものではなく、
単に「今まで敵に降伏した元帥はいない」=降伏は認めないというプレッシャーを与えるためのものでした。
しかし翌31日、既に戦況回復の余地なしと判断したパウルスはソ連軍に降伏、
これにより前年6月から始まったスターリングラードの戦いは終焉を迎えます。

パウルスにとって元帥への昇格は決して喜ばしいものではなく、
かえって彼を落胆させるものでしかなかったのですね。


何が言いたかったのかというと先日私も事例を受け取った(拒否したかった)のですが、
何かしらが認められたとか評価されたというのではなく、
単に「こういうわけだからお前も結果を出せ」というプレッシャーなんかじゃないかと感じたわけです。
事実上の年功序列が色濃く残る組織で、
これを覆してまでこういう対応をされると特にね。

今後各所から出るであろう声とか考えると決して喜べません。
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仕事の現状 111031

2011-10-31 23:17:31 | 仕事
最近の仕事の傾向やら何やら。

今年も残すところ2ヵ月程度となりました。
最近の仕事量としては少なめで推移しています。
外販からの持ち込みが少ないです。

じゃあ暇なのかと言えばさにあらずで少ないながらもある程度の持ち込みがあるので
逆に忙しい現状です。

持ち込みが極端に少なければやる事もなくブラブラする状況になってしまうのですが、
ある程度あるとその日の仕事の予定を埋めるために慌ててその日の内に装填(段取り)しなければならず、
昼過ぎに持ち込まれたものを17時までの数時間でやらなければならないとかそんな感じです。
かえって忙しい。

そのうえ、急ぎの品物がやたらと増えて、
僅か数量で持ち込まれて「急ぎだから明日引き取りで」とか言われるわけで苦労は絶えません。
バッチ処理で数百キロ/チャージで処理してるのに数キロ、
時には数百グラムの品物を持ち込まれましてもね。


とまあ、愚痴はここまでにして来月より再度夜勤に入ることになりました。
今年の夏場は昼勤専門でやってたことになりますね。
今の職場に入って10年程度、交代制の勤務でずっとやってきたわけで、
昼勤ばっかりというのはどうなることかと思いましたが、
別段何ということはなく、逆に楽であると思いました。
勤務時間が若干短くなるので時間が空くかと思いましたがさにあらず…。
これは使い方の問題もあるのですが。

逆に精神的(?)に不安になるかと思いましたがこれもさにあらずで、
最初の週末に買い物に行った際に「これは夜勤の時に使えるな」
(どんなグッズだったか忘れました)と思ってハッとしたことが1回あっただけ。
案外サッパリしたものですね。

来月から数ヶ月ぶりの夜勤となるわけで不安は大いにあります。
最近の夜勤の負荷は明らかに増えてますし、
数ヶ月とはいえ作業から離れた私がちゃんと動けるのかとか。
一人での判断が要求されますし、作業方法にしても忘れてないかとか。

また体調管理上の不安も。
仕事状況によって夜勤があったりなかったりする友人も
「久しぶりに夜勤なので調子が…」とこぼしてましたし。

もっとも不安なのは一緒に組むのがあの方だって部分かもしれませんが…。

来年早々にはには異動が予定されており最後の夜勤となるかもしれないので、
あまり嬉しくない部分でもありますね。
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修理作業

2011-09-02 22:31:49 | 仕事
例によってお盆休み最後の日は仕事になりました。
熱処理炉は数日かけないと冷ますことができない
(高温から急速に冷ますこともできるが、炉を傷める)からだ。
壊れたならいざ知らず日常点検をやろうとすると、こういった連休の時にやるしかない。

朝、出勤するとロッカーで作業服に着替え、工場で再度汚れ防止のツナギ服に着替える。
ツナギの材質はタイベック同様の紙のような不織布。
冬だと作業服の上に着るが、通気性が悪く熱がこもるので下着の上に直接着用する。

呼吸器の保護は半面マスク。
炉内の煤や耐火煉瓦から出る粉じんの防護には欠かせない。
暑いので着けたがらない人もいるが、自己責任である。
無論、密着性を上げるべく、前日の夜に髭を剃っておくのも忘れない。

最後に軍手とヘルメットを着用して準備完了。

安全管理として炉内に入る前に炉内の一酸化炭素濃度を測定。
私がこの職場に入った際はこんなものは無かった。
よくぞまあ今まで事故が無かったものである。
当然、換気を絶やした際に事故が起きた。
作業中の換気は絶対に絶やしてはならない。



この日、いくつか作業があったが、過去最高に苦労したのが炉内での溶接。
ただでさえ狭いのに金属部品に囲まれた場所で電気を使うので感電の恐れがあるし、
作業姿勢にも無理がある。
そのうえ溶接個所は高いところで縦向き。
高温で溶融した金属は重力に従って上から下に落ちるので非常に作業がやりにくい。
そのうえ最悪の上向き溶接の作業も必要になっていた。

しかも相手は耐熱鋼。
普通の溶接でも手を焼くのに亀裂部は浸炭されているからさらにタチが悪い。

えーい、ままよ、と溶接ホルダーと溶接面を手に炉内に入るがなかなか作業姿勢が定まらない。
不自然すぎて手や足に力が入らないのだ。
ああだこうだと苦労して適当な姿勢を見つけると溶接開始。
直後、花火のように降り注ぐスパッタが短靴タイプの安全靴と作業ツナギの間の軍足の部分を直撃した。
数千度とも言われる金属の一部である。
とても我慢できるレベルではない。
作業姿勢を変えてしゃがみこんでみたが、とても溶接できる姿勢ではなかった。

仕方ないので適当なカバー材を探すが、思い当たらない。
「段ボールではどうですかね?」
別の人が声をかけてきたが万一、燃えだしたら手が付けられそうにない。
狭い場所で溶接だの溶断だのをやっていて引火、
助け出したが手遅れ、という事例は何回か読んだことがある。
私も仲間入りするのはゴメンだ。

右往左往して倉庫に運よくゴミ同然の防炎シートがあるのを発見した。
真っ黒に汚れているが光沢があってアラミドか何かが使われているらしい。
一応大丈夫そうだ。

ひざ掛けよろしく足元にかけて対処完了。
気を取り直して溶接を開始したら今度は溶接面を持つ左腕の内側が熱くなった。
即座に作業をやめて確認するとツナギに細かい穴が。
スパッタが溜まるらしい。
再度作業中止して外に出る。

「腕カバーは?腕カバーはどこ?」
工場を歩き回るがそんなもの無い。
別の工場は休みで閉まっているし。
あれこれ考えた末にウエスを腕に巻くことに。
ウエスも薄いものは避け、作業着らしきものを選び出す。
ガムテープでとめて対応完了。
このテープも残りが少なく、途中で無くなるんじゃないかと怖かった。
以前、もらってきて欲しいと頼んでおいたはずなのだが…。


再度炉内に戻って溶接再開。
炉の入り口に送風機を置いているが風管が無い(他の炉で使っていた)ので換気が悪いようだった。
ヒュームを含んだ煙が溜まる溜まる。
RL2クラスのマスクにオゾンを取り除くチャコールフィルターをつけておいてよかったとは思ったが、
安全のため適宜外に出て換気と休憩を行った。

外見上はそれなりに誤魔化したが亀裂の入っているところであり、
溶接姿勢もあり、まともに接合できているかは甚だ疑問である。
かえって悪影響を及ぼさなければいいのだが…。

かくして装備の不足が次々と判明する中、曲がりなりにも修理作業は完了した。
こんなやり方でいいのかと大きな不安が残るところである。
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テルミット溶接

2011-01-14 22:38:45 | 仕事
何年か前、テレビで地下鉄開業のニュースをやっていた際、
作業員が「レールの溶接で苦労しました。」とコメントしていました。

それを見て電気溶接かな?ガス溶接かな?と思いながら画面を見ていると
レールの上に金属容器が設置されていて、
火をつけると溶けた金属が一気に流れ出していく様子をテレビを見ながら「何だ、これは!」と思ったものです。

先日、調べ物をしてる際にアレが「テルミット溶接」と呼ばれる作業であると知りました。

JR総研 レール溶接(テルミット溶接thermite process)実演


要するにテルミット反応を用いて溶接するわけですね。
なお、動画のJR等が用いている方法はテルミット溶接の発展型で作業工程が変更されているため、
「ゴールドサミット溶接」(GS溶接)と呼ばれているようです。

一度実際に作業しているところを見てみたいものですね。
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暑かった話

2010-11-17 22:06:39 | 仕事
暑さのやわらいだ頃に書こう、書こうと思っていたら寒くなってしまいました。
せっかく思い立ったので今年の夏などを振り返ってみようかと。


とにかく暑かった。


その一言に尽きます。
確かに毎年暑い職場ではあるのですが、40℃を超えている温度計を見たのは過去の記憶にありません。
しかも何日か連続・・・。
確か数年前、真夏に工場の中心(もっとも暑い)に温度計を持っていった時も40℃は上回らなかったと記憶しています。

そんな状況ですので塩分補給の塩飴も次から次へと消費されていく・・・。
メーカーでは増産に追われたとの情報も。

そんな暑さでしたので下着も吸汗・速乾性の高いものを探してくる等の対策に頭を悩ましました。
夜勤においても一苦労。
昼勤専門者は「夏の方が涼しくていいだろう。」なんて言うのですが、
例年、熱帯夜のせいで何ら違いが感じられません。
そんな中でも今年は夜中でも手洗い場の蛇口を捻ると文字通りの「お湯」が出る始末。
いつもは少し早めに開けておくとそれなりの水が出てくるのですが・・・。

話が逸れました。
例年、夜勤の休憩の際でも普通に横になるだけでしたが、
上着を脱いでみたり(作業用シャツの上にTシャツを着用してる)、靴下を脱いでみたり。
後者は非常時に対応が遅れるの(裸足で安全靴を履いて出て行くことになる)で悩みましたが、
快適さには替えられませんでした。
結局のところ夜勤での目立ったトラブルはなかったのですが、それなりの課題として残ります。
ちなみに他のチームではクーラーの無い休憩室にスポットクーラーの風を吹き込む
(丸ごと持ち込むとうるさくて眠れない)等、試行錯誤していたようです。

夏は既に過ぎ去り、当初予想されていた通り、秋は感じる間が無く寒さが来てしまいました。
このまま予報どおりとなるとかなり寒い冬となるのでしょうか。
今度は寒さ対策に頭を悩ませる事になりそうです。
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水の恐怖

2010-11-03 22:18:19 | 仕事
先週は台風の接近に不安を感じる日々でしたが、
結局のところ特に被害も無く終わりました。

今日はこの台風と仕事について書いてみたいと思う。

台風が近づいてくると我々はそわそわしてくる。
これは当然、様々な被害が心配されるからである。
強風でボロい工場の屋根が吹っ飛んだらどうしよう・・・とまでは流石に考えないが、
停電は最も恐ろしい。
品物の処理中に停電が起きるとどうしようもなくなってしまうのである。
単なる焼き入れ、焼き戻しならともかく、浸炭焼き入れは途中で処理が中断されると厄介
(どの程度浸炭したのかが分からず、続きの処理をどうするかは品物を調べてみないと分からない)なのだ。
ガスが止まってしまうのも爆発の恐れがあるので好ましくない。

だが、何よりも怖いのは浸水である。
考えすぎだろ、と思うかもしれませんが、
もうかなり前の事とはいえ台風に伴う雨で実際に被害に遭っている。

被害にあったのは深夜で、その日私は昼勤であったために難を逃れたが、
既にその帰宅時刻には大雨で電車は不通。
車で通勤している上司が少々遠回りになるが送ってくれるというので家まで載せたもらった。
その時、既に雨は止んでいたが会社の近くの道はありえないほど水かさが増し、
水量は堤防まであとわずかといった状況であった。
それだけではない。
一部の道にも水が溢れ、中には動けなくなってしまったのであろう軽自動車が放置されているのも見えた。
上司の車は普通自動車だったが、
時折水が車体に当たるチャプチャプという音が足元から聞こえてきて肝を冷やした。

どうにかこうにか帰宅した頃にはかなり遅い時刻となっており、
翌日が早い事もあって食事と風呂を手早く済ませると直ぐに寝てしまった。
外は仕事をしていた時間の正に「バケツをひっくりかえしたような」雨とは異なり、
小雨だったのでもう峠は越えただろうと判断していた。

翌朝は上司からの電話で目を覚ました。
電車が動いていないから迎えに行く、早く用意しろというものである。
前日の疲れがとれずフラフラとしながら食事と洗顔、着替えを済ませた頃に上司登場。
テレビなんて見る暇も無く会社へと向かった。

ここから先の記憶はイマイチはっきりしないのだが、
上司によるとどうやら会社が水に浸かっていると言う。
途中、道路の様子に目を凝らしながら進んで行ったが、どこも水に浸かっている様子は無く、
大した混乱も無く会社の近くまで来た。
ただし、会社に向かう道の前には守衛が立っており、「今日は会社は休みです。」と告げていた。
仕事ができないにしろ被害状況の確認が必要、とそのまま会社に向かって歩いていくと愕然とした。
門の辺りから先が茶色い水で浸かっているのである。
長靴を履いているのでそのままいくと進むにつれて水かさが増し、
自分の工場に着く頃には膝下まで水が来て長靴の中は水で一杯になり、
全く意味を成さなくなっていた。
工場の中には疲れた顔の夜勤者。
当然、工場内部も茶色い水が一面に広まっていた。

この後、復帰させるのにかなり苦労したが、それはまた別の機会に。

こういった経験があるため、台風にはどうしても敏感になってしまう。
次の年、台風が近づいているというだけで現場内は上を下への大騒ぎ。
書類を高い所に上げたり、水中ポンプを借りてきたりとてんやわんやであったが、
結局のところ、強い風が少々吹いたくらいで大したことも無く終わった。

流石にこれはオーバーであったが、
今回も床に品物を置かないなどの対策をとった。

一度経験するとどうしても恐怖が抜けきらないものだ。


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20101006

2010-10-06 10:48:18 | 仕事
たまにはいい話もあるもんだ。
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重大事故一歩手前 感電事故

2010-09-17 23:00:35 | 仕事

私の仕事とは直接関係無いのですが、気になる記事を目にしましたので書いてみたいと思います。

JR東海:架線障害物を女性車掌が素手で除去 感電の危険(毎日新聞)

内容を要約しますと、
JR東海道線で7月、走行中に架線にビニールが引っかかっているのを運転士が発見、
女性車掌は素手でこれを除去していたとのこと。

架線は1500Vの高圧電流が流れていて感電の危険があった。

詳しい状況としてはビニールを発見時に停車、
車掌が無線(鉄道防護無線)で名古屋駅の運転指令(東海指令)に報告したところ、
運転指令側が「写メ(写メール)を撮って送ってくれますか?」と指示したものを
「撮って」の部分だけ聞いて「障害物を(取って)」と勘違いして除去した模様。

本来であれば架線の通電を止めた上で、
専門教育と感電防止措置をした専門の作業員(保線作業員)が作業するわけですが、
当然の事ながら車掌は感電防止措置などとらずに作業を実施しました。

JR東海側は「雨が降っておらず、感電の恐れは低かった」としているようですが、
そのような安全に対する認識で果たしていいのでしょうか?
激しく疑問を感じざるを得ません。
この場合
「事故が無かったのは幸いだった。二度とこのような事が起こらないよう、教育を徹底したい。」
とコメントするのが筋だと思うのですが。

ちなみにこの案件を報じた中日新聞(東海地方の新聞)では
同地方の鉄道会社のコメントを掲載し(Web版には見当たりません)、
「夏場は汗で手に水分を含むことがある(中略)非常に怖い話だ。」(近畿日本鉄道)
「乗務員が絶対に触らないように指導している。写真を撮りに行かせる事もない。
 普通に考えれば、同様の例はありえない。」(名古屋鉄道)
となっております。

夏場は汗をかくので感電に注意、というのは製造現場でもよく見かけるものですね。


さて、今回の問題点を考えてみましょう。
・東海指令「写メールを撮って送ってくれますか。」
これは改善として「撮って」を「撮影して」と言い換えるようです。
東海指令の場合、比較的丁寧な物言いだと聞いた事があるのですが、
文言が決められていなかったのが原因でしょうか。
というか車掌とはいえ不用意に近づかせる事自体に危険が潜んでいる気もするのですが・・・。

・車掌が危険であるのと認識を持っていなかった?
・専門作業者の到着を待って除去してもらうとの原則を把握していなかった?
改善策として「乗務員に対する知識教育を開始する」とあるので、
安全教育を実施していなかった可能性が濃厚です。
架線支障というのは年に数回は発生する事案ですので、その際の対処方法が徹底されていないのは正直疑問。
こうして考えると、上記の私鉄2社のコメントが大きな重みを持ってくるのですが・・・。



今回の件は事業者の安全教育の徹底がいかに重要かを物語る事案であると言えるでしょう。
鉄道の場合、運転が遅れる事が致命的な問題となりますので、
1分1秒でも早く運転再開を望む気はよく分かるのですが、
「安全はすべてに優先する」という基本的な事を忘れないようにしたものです。

往々にして守られない場合が多いのですが・・・ね。

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ヒヤリ・ハット 2010年6月

2010-08-20 22:44:13 | 仕事

6月におけるヒヤリ・ハットは4件ありました。

・事例1
品物を箱詰めしている最中、箱の縁(金属で補強)で擦った際に擦り傷を負った

・事例2
台車の持ち手(金属製)に腕がぶつかった際に擦り傷を負った

状態:切れ・擦れ
解説:
実際のところ負傷しているのでヒヤリ・ハットではなく災害、いわゆる赤チン災害に入りますね。
2件とも普段は擦り傷を負うような鋭利な角は出ていないのですが、
品物や他の台車との接触で傷がつき、鋭利になっていたところに体の一部が接触し、傷を負ったもの。
対策としては注意するか、鋭利な箇所を発見したら即座にヤスリをかけること、ですね。


・事例3
焼入れが終わった品物を台車に降ろす際、油がはねて熱い思いをした

状態:高温・低温物との接触
解説:
品物を降ろす際、勢いよく降ろしたために油がはねた物。
少しかかって熱い思いをするだけで火傷には至らない。
以上の事例は夏になり、半袖を着用する事により皮膚の露出が増えるため起きやすくなる。
かといって長袖を着用していては熱中症になってしまう。
「気をつける」しか対処のしようのない類のものである。


・事例4
冶具をとりに行こうとした際、床に置いてあったネットを踏んで転倒しそうになった

状態:転倒
解説:
装填作業などの際、冶具を床の上に置く事があるが、
特にネット類に乗ると滑ってしまい転倒の恐れがある。
対策としては冶具を立てかける、上に乗らないなどが挙げられるが、
立てかけは冶具が倒れて来る事があり、避けるべきである。

この事例は一度だけでなく何度か体験したり、目撃したりしているが、うっかりやってしまう。
日頃から整理するのを習慣づけていく必要がある。

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くるるんるん♪

2010-06-17 20:28:27 | 仕事
先日に続いてドリルの話。

今度は表示板をつけろ、という指示が来た。
スイッチの位置を示す看板だ。
廃材置き場から拾ってきたと言う板を柱にネジ止めするだけ。
簡単な作業だと思った。
が、甘かった。

新品のドリルが薄い板に対して文字通り「歯が立たない」のである。
なぜに、と思ったらその板はステンレス製だったのだ。
無理も無い。
新品とはいえ手持ちのドリルは高速度工具鋼なのである。

無理矢理に近い状態で何とか穴をあけたが、
ステンレス鋼に対して高速度工具鋼のドリルでは荷が重いという知識はあったものの、
実際に体験したのは初めてだった。


さて、せっかくなのでドリルの鋼材について簡単に書いてみよう。
・高速度工具鋼
一般的なドリルの鋼材はこれ。
ドリルには「HSS(High-speed tool steel=高速度工具鋼)」と刻印され、
JISではSKH(Steel Kogu High-speed)として規定されている。
一般的にハイスと呼ばれるのは「ハイスピード」を略したもの。
特徴は名称の通り高速度切削の際に発生する熱に対する耐性を高めている。

ステンレス鋼の加工にはコバルトを添加し、
より高温硬さのを高めたコバルトハイス(HSSCoと刻印)を使うべきである。

余談だが、「高速度工具鋼」という名称から切削工具に使いたくなるが、
切削時の高温に耐える=耐熱性があるわけで、ある程度の温度までであれば耐熱鋼として利用可能である。
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