さて、この河浦で印刷されたキリシタン版、天草本は現存している完本だけで12冊ありますが、そのレプリカが印刷機の近くのガラスケースに並べられています。
もちろん、復刻本ではなく、体裁見本の形式をとっています。
天草本の造本は、国字本と呼ばれているひらがな本は袋とじの和装本、欧字本は洋装本になっています。用紙はほとんどが和紙です。
しかし、400年前、向こうで印刷技術を学んで来たとはいえ、欧字と国字、しかも、ルビまで金属活字を鋳造したとは驚きです。また、シワになりやすく、印刷しにくい和紙に印刷をしております。それも少部数ではありません。日本人キリシタン用は初版1500部も刷られたものがありますから、たいへんな印刷作業だったはずです。
展示にはいろいろなものがありますが、興味深いのは西洋古楽器のレプリカです。少年使節たちはセミナリヨでオルガン演奏を習っていましたから、ポルトガルのエーヴォラ大聖堂でパイプオルガンを弾いてやんやの喝采を博した有名なエピソードがあります。帰国後、秀吉の前では、ラベキーニャ(ヴァイオリンの原型)クラヴォ(チェンバロ)アルパ(ハープ)、ラウド(ハープ)で四重奏を演奏しています。ここに、それらの古楽器が陳列されてあるのもうれしいことでした。
前回お訪ねしたとき、河浦の有志の方が、これらの古楽器の演奏会を開くことがあると聞き、実際に目の前でリュートの音色を聞かせてもらうことができました。
そのほか、少年使節がローマ教皇にいただいた洋服のレプリカ、南蛮船の模型、測天儀などもありました。残念なのは、残っていないのだから仕方がありませんが、レプリカ館であることです。
もし、キリシタン弾圧がなくて、天草の河内浦と南蛮文化との交流の品が現存していたらなと考えてしまうのでした。
もちろん、復刻本ではなく、体裁見本の形式をとっています。
天草本の造本は、国字本と呼ばれているひらがな本は袋とじの和装本、欧字本は洋装本になっています。用紙はほとんどが和紙です。
しかし、400年前、向こうで印刷技術を学んで来たとはいえ、欧字と国字、しかも、ルビまで金属活字を鋳造したとは驚きです。また、シワになりやすく、印刷しにくい和紙に印刷をしております。それも少部数ではありません。日本人キリシタン用は初版1500部も刷られたものがありますから、たいへんな印刷作業だったはずです。
展示にはいろいろなものがありますが、興味深いのは西洋古楽器のレプリカです。少年使節たちはセミナリヨでオルガン演奏を習っていましたから、ポルトガルのエーヴォラ大聖堂でパイプオルガンを弾いてやんやの喝采を博した有名なエピソードがあります。帰国後、秀吉の前では、ラベキーニャ(ヴァイオリンの原型)クラヴォ(チェンバロ)アルパ(ハープ)、ラウド(ハープ)で四重奏を演奏しています。ここに、それらの古楽器が陳列されてあるのもうれしいことでした。
前回お訪ねしたとき、河浦の有志の方が、これらの古楽器の演奏会を開くことがあると聞き、実際に目の前でリュートの音色を聞かせてもらうことができました。
そのほか、少年使節がローマ教皇にいただいた洋服のレプリカ、南蛮船の模型、測天儀などもありました。残念なのは、残っていないのだから仕方がありませんが、レプリカ館であることです。
もし、キリシタン弾圧がなくて、天草の河内浦と南蛮文化との交流の品が現存していたらなと考えてしまうのでした。