日本橋のギャラリー白百合に松本佐恵美さんの個展を拝見しに行ってきました。
初日、まだ午後いちばんだというのに芳名簿はぎっしり。
ファンの多いことと彼女の交友の広さもあるでしょうが、やっぱり、彼女の油絵
が持つ魅力に足を運ぶ人がこんなに多いのかとあらためて感じ入った次第です。
とくに私が初日に駆けつけようと思ったのは《色の匂い、空気のなかへ》という
個展告知の案内状のキャッチコピーにありました。
最初は単純に「色の匂い」は彼女が好んで題材にする「花」を指してのことかと
思いました。しかし、次につづく「空気のなかへ」には飛躍があります。その答え
を早く知りたかったのです。
ご挨拶もそこそこに20点を超す大小の出展作品を二巡して、「そうか」と私は
自分なりにキャッチコピーの真意を理解できたと思いました。
松本さんの色の匂いは花だけにあるのではなく、南仏やイタリアの名も知らぬ
丘の上の集落にも、日本の雪の雑木林にも、凍てついた谷あいのせせらぎにもた
ちこめていました。どの絵もその色の匂いを包み込んでいるようで、カンバスに
その場で醸し出される空気を見事に写し取り、昇華させていると思ったのです。
です。
間違っていたらごめんなさい。もちろん、ご本人に不用意に質問するわけには
いきませんので「この絵は雪の中で、本当にスケッチされたのですか」とうかが
いました。群馬とおっしゃったと思いますが雪の日の雑木林の絵の前でです。
「雪の中にイーゼルをたてて。凍えました。」 当然といわんばっかりの答え
が返ってきました。
どんよりと曇った雪空に枝を伸ばす木々の整然とした並びと足元の凍った積雪が
ひっそりとふりまく清冽な空気の中でかじかんだ指先に息をふきかけながら絵筆を
動かす彼女が目に浮かんできます。
写真にはもっとも松本さんらしい「薔薇」の絵を掲げました。なお、展覧会は2月
18日まで。ギャラリー白百合は日本橋3-2-6です。
初日、まだ午後いちばんだというのに芳名簿はぎっしり。
ファンの多いことと彼女の交友の広さもあるでしょうが、やっぱり、彼女の油絵
が持つ魅力に足を運ぶ人がこんなに多いのかとあらためて感じ入った次第です。
とくに私が初日に駆けつけようと思ったのは《色の匂い、空気のなかへ》という
個展告知の案内状のキャッチコピーにありました。
最初は単純に「色の匂い」は彼女が好んで題材にする「花」を指してのことかと
思いました。しかし、次につづく「空気のなかへ」には飛躍があります。その答え
を早く知りたかったのです。
ご挨拶もそこそこに20点を超す大小の出展作品を二巡して、「そうか」と私は
自分なりにキャッチコピーの真意を理解できたと思いました。
松本さんの色の匂いは花だけにあるのではなく、南仏やイタリアの名も知らぬ
丘の上の集落にも、日本の雪の雑木林にも、凍てついた谷あいのせせらぎにもた
ちこめていました。どの絵もその色の匂いを包み込んでいるようで、カンバスに
その場で醸し出される空気を見事に写し取り、昇華させていると思ったのです。
です。
間違っていたらごめんなさい。もちろん、ご本人に不用意に質問するわけには
いきませんので「この絵は雪の中で、本当にスケッチされたのですか」とうかが
いました。群馬とおっしゃったと思いますが雪の日の雑木林の絵の前でです。
「雪の中にイーゼルをたてて。凍えました。」 当然といわんばっかりの答え
が返ってきました。
どんよりと曇った雪空に枝を伸ばす木々の整然とした並びと足元の凍った積雪が
ひっそりとふりまく清冽な空気の中でかじかんだ指先に息をふきかけながら絵筆を
動かす彼女が目に浮かんできます。
写真にはもっとも松本さんらしい「薔薇」の絵を掲げました。なお、展覧会は2月
18日まで。ギャラリー白百合は日本橋3-2-6です。
改めて、先日はお忙しい中、素敵でチャーミングな奥様とご一緒にお出でいただき、ありがとうございました。
こんなに素敵な文章に綴っていただき、とても嬉しいです。
今後とも、どうぞよろしくお願いたします。