- 独立騒動が下火になってスコットランドの新聞記事やテレビ映像が見られなくなってしまいましたが、私にとっては、印象深かった国ですので、もっと見たい気がしないでもありません。
といっても訪ねたのは一度きり、それもお定まりのツアー旅行でしたのでよく
ご存じの方には笑われそうです。でも、失敗をやらかしたのです。エディンバ ラで城塞見学をしたあと、すぐそばのスコッチウイスキー博物館を見学したと
きのことです。
大きなウイスキーの樽のような乗り物に乗せられてスコッチウィスキーの歴史
を聞くのでした。その前にハイランドで工場見学をすませていましたので製造 工程の説明よりも禁酒時代の密造横行の話の方がおもしろかったです。取締 官が連れている犬の鳴き声や銃声まで効果音で入っていましたし、日本語の マイクを通してですからちょっとしたドラマもどきでした。
試飲で飲み過ぎたのか、買い物の途中でどこかに財布を置きっぱなしにした
ことに気付いたのです。あわてました。しかし、館内で紛失したことは間違い
ないので、近くにいた女性係員に申し出たところ別室に案内され、二,三のや
り取りの末、すぐ男性館員から私の財布が手渡されました。鄭重に、にこや かに。好印象を受けました。
それとは別の話ですが、ネス湖の帰りにインバネスに泊まりました。ステーシ
ョンホテルといえば聞こえがいいのですが、駅のアナウンスが客室まで聞こ
え、隣の建物の照明が浴室まで入り込むのには驚きました。寝付けないまま にインバネス、インバネスとつぶやいていたら思い出したのです。昔、冬に父 が和服の上に着ていた二重マント、あれはスコットランドが生地だったのでし ょうか。
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