真珠博物館の中でいちばん目をひくのは館内にドーンと置かれている
船の実物でした。これもジャルブートと呼ばれるダウ船の一種と聞いて
なるほどと納得。
前の晩、ドバイで高橋 裕さんとダウ船のディナークルーズに参加してみた
のです。これはドバイ観光の目玉のひとつで、ドバイクリークをゆっくり進む
ダウ船で両岸の夜景を楽しみながらビュッフェスタイルの食事をとるものです。
このクルーズに使われているダウ船は2階建てで大きくて、船体にギンギラの
照明を施した観光船そのものですが、もともとダウ船とはイスラム圏で大昔から
愛用された木造船で、釘を1本も使わないで組み立ててあるのが特色だそうです。
動力のない時代は帆で進んだようです。
アラブ湾に小さなダウ船が何艘も浮かんで湾底から真珠貝をすくいあげていた
時代は古びた写真で想像することが出来ました。
真珠船や展示されているたくさんの漁具類を見ながら考えたのは、もはや天然真珠
の時代を蘇がえらせるのがむずかしい以上、ラアスアルハイマの海で、日本の真珠養
殖技術を活かしてもう一度、アラブの真珠を再現する構想はなかなかいけるのではな
いかということでした。
そのためか、もう一階上の展示には、現在の日本の養殖真珠の現場がたくさん紹介
されていました。