はやくも3月になってしまいました。先月の19日から4月の15日まで長崎歴史文化博物館で『聖母が見守った奇跡』と題して世界遺産推薦記念特別展が開催されています。「長崎の教会群と基督関連遺産」というサブタイトルから想像できますが、待望久しい世界遺産指定を目の前に長崎のキリスト教の歩みをたどるナカナカの展覧会のようです。
19日のオープニング記念講演会でキリシタンの盛衰と復活について話された東大名誉教授五野井隆史先生に朝日カルチュア教室の授業で図録を見せていただいて、がぜん、長崎に行きたくなりました。
1549年、日本ではじめてキリスト教を布教したザビエルから1865年「サンタ・マリアの御像はどこ」あの信徒復活のプティジャンまでの316年間のあいだに、長崎のキリシタンとともに呼吸をしていたであろう貴重な資料が550点も展示されているというのです。
しかし、どうやら私が探し求めているキリシタン版を印刷した鉛活字は見ることが出来ないようです。長崎の加津佐ではじめてグーテンベルク直系の金属活字による印刷がなされているのに、どうもいつも印刷関連は隅に押しやられてしまうのは残念でなりません。
印刷博物館のミュージアム・ニュースに紹介されていた熊本県立天草工業高校の生徒さんの課題研究「天草コレジヨで行われた活版印刷の再現」とまでいかなくとも、加津佐や長崎という活版印刷の聖地をかかえる長崎がもう少しキリシタン時代の「印刷資料」に目を向けてくれたらというのが私の希望です。
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