この時期、低山の締めくくりにしている 恒例の星穴岳 3年ぶり?星穴新道は4回目です。 昨年9月、台風の暴風雨でこの山域もかなり被害が出たはず・・・・ また今年の豪雪の雪害で、倒木・崩落は確実にあることは到底、想像つきます。心しての入山・・・なのだ。
この山域の性質上、かなり危険が伴います。 尚、ワタクシ簡単に記録しておりますが、同じコースでも体力・経験の差でかなりのタイム差が発生いたします。ビバークされる方もいるようです。また道迷い・ルートミスなど容易に考えられます。安易な入山は、事故に直結いたしますのでご注意を。
記録として残しますが、自己のご判断で参考にされてください。 よろしければこちらもご覧くださいませ・・・以前の記録。
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早朝、妙義湖からの星穴岳 右尾根が星穴新道・・ 天気のせいか山容が穏やかに見えます・・・ でもないか~
朝、5時30分に自宅を出発。空気が澄み、気持ちの良い山行日和なのでした。
7時に国民宿舎前を出発・・・ ん?女性2名のクライマーらしき方が、登山計画を書いていると 、私の横を通り過ぎて行きました・・・ さては星穴に向かうの?
慰霊碑に手を合わせ入山。 周辺が堰堤工事で綺麗になっていました。
さて・・・ 女坂分岐から星穴尾根に取り付きます。 新しい踏み跡らしきものは無く久しく入山者もいない様子。 先ほどのフル装備の女性2名はどこへ向かったのだろう・・・
途中で花のトンネルが! ツツジが綺麗!! 花のトンネルをくぐり、荒れ尾根を直登し高度を稼ぎます。
ああしたり~こうしたり・・・ 久しぶりにこの場所・・・ 何度来てもいにしえの時代を思い浮かべます。 さあ星穴劇場の始まりです。
P1基部からの鎖は相変わらず触る気になりません。補助程度に使いながら登ります。 「あ・そ・こ」 だけは体重を掛けないと登れません。「ロシアンルーレット・・ 神様通らせてくださいませ・・・ 」 なんとかよじ登れた! 誰かが崩れかけた浮石にアンカー打って、テープで補強してありました。でも安心なんてできません。
ヒヤヒヤでP1をなんとか通過しP2の基部に。 ここで有名なコップ状トラバースを通過・・・ 鎖も切れ踏み跡など無し・・・興味もなく写真だけ撮ってさらに上のテラスへ直行です。
P2下降のテラス ここで初めて休憩、水分補給して装備を装着です。今日は赤ヘルなのだ。 ん~下降ポイントの潅木にシュリンゲの束が・・・ こんなにいらねーだろ! この支点おの潅木 多分枯れました・・・ 今まで何人の体重を支えてくれたのだろう・・・ いずれ使えなくなる予感。ご注意くださいませ。
今日は下降器をハイドロボットを使いました。これね・・多少重いけど落とすことも無く、使いやすくていいんです。 お気に入り。
P2は特に難儀せず通過 主稜線に這い上がると いよいよ迫力の山容がお出ましです。細尾根を鎖と藪を掴みながらP3基部へ。
P3基部から15m懸垂下降し、鎖を補助に40m大トラバースです。 ここは何回通過しても気持ちが悪い・・・ 生への執着を感じさせるにはこの上ない場所でしょう。
平成26年4月27日現在、鎖はこんな感じで劣化の一途をたどっています。
星穴新道 遠目に見るとこんなところ。
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真ん中のとんがり岩がP3 基部を横切ります。 拡大するとトラバースルートが見えます・・・ わかるかな~ わかんねーだろな~ 古!
嫌なグサグサの急登を這い上がり 星穴岳山頂へ。 つ・・・疲れた! 国民宿舎から3時間ほどで山頂到着です。 30分ほど山頂でコーヒータイム。 誰か星穴にいるのか、下で声がしていました。
帰路は 星穴岳西岳ルート~西岳~中之嶽~鷹戻し~女坂~国民宿舎・・・ フルコースなのでした。
さすがGW連休だね。 金洞山から先は、岩場で順番待ち・・・ 鷹戻しも大騒ぎで賑やかでした。 そして主稜線から女坂を駆け下り 国民宿舎へ・・・ 女坂の荒れ方がひどかったね! 「荒れた女坂」 人の通過した気配も無し・・・ 倒木・崩落・・ひどいひどい。
ドスの効いた視線を感じるのです・・ 女坂からの星穴岳。 帰路を見送ってくれました。 女坂~林道を だらだら歩いて、国民宿舎 14時30分着
●今回の山行での感想。 及び 重要情報(星穴新道→西岳ルート)
やはり昨年の台風被害の影響で、崩落・倒木が目立ちました。 星穴新道に関しては、倒木・浮石・崩壊・崩落・鎖劣化
・・・ 近い将来、「必ずまた悲劇が訪れます」
また心無い登山者が、中央山頂北面(大きなピナクルの下) 山頂直下の潅木をのこぎりで切り倒してあり、木登りでなんとか通過できた最後の垂壁超えからの主稜線に出る難所が、新道方面から主稜線に登る足がかりがなくなり 現時点で通過不能です。最悪です。腐れロープが垂れていますが体重をかけた時点でアウトと判断します。
西岳ルートから、星穴新道側に懸垂下降するときは非常に邪魔な立木・・・ でも新道側から主稜線に登り上げるには、あの木登りの木があったから通過できたんです。
今回は、腐れロープに命を預け通過しているのですが、腹立たしいのと、恐ろしすぎて思い出したくもない!! 書きたくもない!!! 落ちれば場所的に 「鬼の涙」です。
また西岳方面から主稜線に登り上げるところにあった手がかりになる松も切られておりますまた。同じ登山者と思われますが、ロープの残留・不要と思われるアンカーのベタ打ちが目に付き 「大切な何かをなくしてしまった」 感じがしました。 西岳コースも同じく 倒木・浮石・崩壊・崩落・・・ 悪くなっております。
これから星穴岳に入ろうとしている皆様、 一言 言わせていただくと・・・ 行くなとは言いません 「今までと違います」
深い意味と感じ取って頂き ご注意の上ご判断くださいませ。 星穴新道 地質のモロさゆえ自然が造形してくれる奇怪な山容が望める 素晴らしいルートです。
何回も、十分遊ばせてもらったね~ 訪れる度、怖さが増してゆく不思議な場所でした・・・ ヽ(`~´)ノ アブナ~イ!!
古き良き星穴岳は 終わりの予感・・・ 昔のままの、いにしえのルートを歩けてよかった!
テープだらけ・・・ アンカーだらけ のつまらない星穴岳なんて 終わったね!! もう (○`ε´○)・・・ いかない!!