段ボールは原紙を多層構造で強靭にし、包装資材など
に使用できるよう加工した製品で、その形状により
片面・両面・複両面・複々両面の4種類がある。また用途
によって個装用・内装用・外装用に分けられる。日本の
段ボール産業は、朝鮮戦争時に米軍によって調達物資として
指定されたことによって需要が拡大し始め、高度成長期に
入って木箱から段ボール箱への移行が急速に進んだことで、
包装資材として重要な位置を占めるようになった。他の
包装資材に比べて安価かつ軽量で作業性がよく、リサイクル
が可能であることなどが利点として挙げられる。
経済産業省の「紙・パルプ統計」によると、平成17年の
段ボール箱等生産金額は、前年(平成16年、6180億円)の
32億円増の6212億円。段ボールの需要は包装される製品
の需給に左右されることもあって、回復基調にある景気を背景
に数字を伸ばしている。消費部門別に内訳を見ると、「食料品用」
が102.4%、「薬品・洗剤・化粧品用」が104.1%の
伸びとなったほか、通販事業の需要増を受けて「通販・宅配・引越用」
が前年比110.5%と高い伸びを示している。一方で、「陶磁器・ガラス
製品・雑貨用」や「電気器具・機械器具用」などは、海外からの輸入増
などを反映し、前年比98%前後で推移。わずかに数字を落とした。
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