「地図のない場所で眠りたい」
高野秀行・角幡唯介(講談社)
W大学探検部の先輩後輩で、現在作家が生業の二人が、
自分たちの生い立ちと探検部の面々の出会いを面白おかしく
語った対談集がこれです。
タイトルの「地図のない場所で眠りたい」ってところに
興味を持って読んでみた作品でしたが、実に面白い
久しぶりに昔のクラブの連中と会って、あの頃はどうの、
あいつはどうのって昔話に花咲かせる他愛のない思い出話に、
二人は探検(冒険)というテーマを主軸に据えて語り合っている。
二人がそもそも探検家になるきっかけとなった子供の頃に夢中になったものや
W大探検部で出会った個性豊かな(変わり者)OBたちの様子、また
旅先で起こったエピソード等々、新鮮に伝わってきます。
そして、何故“冒険”ではなく“探検”なのか
また、探検部には何故作家が多いのか
自分たちが読破したお薦めの探検本や自身の著書を紹介しつつ、
何とはなく、頭の中に地図を置きつつ、旅してる気分になる一冊です。
川口探検隊の話なども出てきたりして(笑)
第1章 僕たちが探検家になるまで
第2章 早稲田大学探検部
第3章 作家として生きること
第4章 作品を語る
第5章 探検の現場
第6章 探検ノンフィクションとは何か