巨樹に魅せられて

巨樹巡りを趣味としていますが、気がつくと神社巡り。その周辺の話題もココに書き留めています。

「街角の凶器~樹木に潜む危険」

2014-07-10 08:09:22 | その他
★ NNNドキュメント「街角の凶器 樹木に潜む危険」 2014.06.09

 戦後、街に緑をというキャッチフレーズのもとに植えられてきた街路樹。
 とくに東京オリンピック前にはたくさん植えられました。

 その街路樹が枯れて倒れ、あるいは枝が落ちて人間に害を及ぼすという事件が多発して件名の題名になっています。
 被害に遭った方の冥福をお祈りします。

 しかし、樹木だけのせいでしょうか?
 私には人間のわがままの要素が大きいと思えてなりません。

 道路脇の狭いスペースしか与えられない樹木は根も自由に伸ばせません。
 アスファルトの下で水も足りない環境で樹木が生き続けるのは誰が考えても無理な相談です。
 枝が伸びて電線に接触しそうになると切られてしまい、光合成も自由にさせてもらえない。
 街のあちこちに枝をなくしたトーテムポール様の樹木が散見されます。

 そしてこの街路樹を管理しているのは樹木の専門家ではなく、お役所の担当者です。
 
 厳しい生育環境に耐えきれず枯れていく街路樹を悪人に仕立て上げるメディアに反発を感じます。
 これでは街路樹達が可哀想です。
 私は巨樹が好きでたくさん見てきましたが、樹齢数百年を超えてなお元気な巨樹は、例外なく恵まれた環境~広く根を張り水回りが良い土地~ですね。道路が近くにある巨樹は、おしなべて元気がなく腐朽が進む傾向があります。

 2020年に開催される東京オリンピックまでに、現在84万本ある東京の街路樹を100万本に増やす計画があるそうです。
 計画するのはいいけど、管理できるのですか?
 街路樹を「生物」として扱うことができないなら、造花ならぬ「造木」でも用意したらいかがでしょう?