巨樹に魅せられて

巨樹巡りを趣味としていますが、気がつくと神社巡り。その周辺の話題もココに書き留めています。

なぜ人類が悠久を生きる巨樹に充足感や幸福感などを感じるのか?

2023-03-17 07:02:40 | 
という研究がなされたとの情報が耳に入りました。

「悠久巨樹と人とのつながり 環境研研究員がDB用いて世界初解明」

ポイントと感じた個所を抜粋します。

・環境研生物多様性センターが提供する「巨樹・巨木林データベース」に集積された日本列島全域の巨樹約3.9万本の大規模データを解析し、人と巨樹のつながりと駆動要因を解明。人が太さや推定樹齢といった巨樹の特性、さらにその背後に存在する気候・地理要因により駆動されている可能性を世界で初めて明らかにした。 

<仮説>
・太く、樹齢が長い巨樹ほど、信仰の対象となりやすく、固有名称を持ちやすくなる(巨樹の特性が精神的な生態系サービスに影響する)。
・気温が低く、降水量が多い地域の巨樹ほど、太く、樹齢は長くなる(マクロ生態学的プロセスが巨樹の性質に影響を与える)。
・分布する緯度や標高、年平均気温や降水量の違いが、巨樹の信仰の対象となりやすさと固有名称の持ちやすさに影響を与える(マクロ生態学的プロセスが精神的な生態系サービスに影響を与える)。 

<分析結果>
・幹周囲長は推定樹齢と年間降水量から正の影響、緯度・標高と年平均気温に負の影響を受け、また、推定樹齢は年平均気温から負の影響を受けていた。
・信仰の対象となる確率と固有名称を持つ確率は、いずれも幹周囲長と巨樹の樹齢の両方と正の相関があり、「太く、推定樹齢が長いほど、名前を持ちやすく、信仰の対象となりやすい」ことがわかった。
・信仰の対象となる確率は、緯度と正の相関があり、年平均気温と年降水量と負の相関が確認され、「気温が低く、雨が少なく、より北に分布するほど、信仰されやすい」ことが判明。
・固有名称を持つ確率は、緯度、標高、年平均気温と正の相関、年降水量と負の相関が示されたことから、「気温が暖かく、雨が少なく、標高が高く、より北に分布するほど、名前を持ちやすい」といったことも明らかとなった。  

まあ、巨樹巡りをして居て実感される結果ですね。

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