クロイドンノース

メルボルン郊外のクロイドンノースでの主婦の生活。
息子の言語発達遅滞のことやクロッシェの記録も。

SPの選択と早期介入

2014年01月29日 | 言語発達遅滞

うちがお世話になっているSPさんを選んだ理由は、
家庭訪問してくれるから、
というのがまず一番。

まだまだ私の運転は初心者だし、
あんなにフレンドリーだったLHも成長とともに
他人には少し距離を置くようになってきてたので、
オフィスに行くよりも慣れた自宅のほうが
LHが自分らしく振舞えると思ったから。

もう一つの理由は、プライベートだったから。
メディケア(国民保険)が利くパブリックケアに対する
プライベートケアで、セラピー費用は全て全額支払いです。

どうして費用が高い方を選んだかというと、
プライベートだと待ちリストがなくすぐに診察してもらえたからです。

私はLHの言葉の遅れにかなり焦っていたので、
予約の電話を入れてから2週間後に診てもらえたのには
ホッとしました。
パブリックだと3ヶ月以上待つケースだってあるそうです。

私達のSPさんは14年の経験があり、
子供の言語習得や自閉症の子のスピーチなどが得意分野だそうで、
LHとのやりとりを見ても「うまい!」の一言。

2週間に1度、1時間のセラピーセッションですが、
私もLHもSPさんが来てくれる日が楽しみになりました^^

そして、SPの協力を請うということは、
親にたくさん宿題がでるということ。


LHの言語はこうあるべきなのになってないというこが分かって
も、
それに対してどうしていいかさっぱり分からなかった私は、
家庭でやるべきことの指導を受けるのは大歓迎でした。

最初は物足りなかったくらい!

そんなSPの「英語に集中しましょう」という指導で、
私は今日本語はほとんど話していません。

でも四六時中英語で話すと夕方には脳みそがかなり疲労しています。

夜8時を過ぎるともう、日本語だろうが英語だろうが、
誰とも話したくありません。

TVも音楽も、言葉自体を聞きたくありません。

また週末の朝も目が覚めると同時に
「あー、もう話したくない。
同じことを何度も馬鹿みたいに繰り返して言いたくない」
って思います。

でも今がんばらないとLHの将来にひびくし、
私も後悔することになります。

今年の4歳幼稚園を卒園できるか、
Preschool、そして小学校入学と、
将来がすごく心配ですが、
何もしないよりはうんといいです。

何も行動を起こさずに「もうちょっと様子をみてみようか」
とやきもきしながら見守るより、
セラピーを受け始めてからのほうがうんと気持ちが軽くなったし、
LHの英語もうんと良くなりました。

検査、そしてセラピーなどの早期介入は
とても重要だと実感
しています。

子供の脳はまだまだ発達段階にあるので、
セラピーをして状況を改善していくには
早ければ早いほうがいいんだそうです。

幸い、オーストラリアはそういうシステムが整っているので
大変ありがたいです。


言語発達遅滞が分かって以来、
私は図書館で本を借りたり、
インターネットでも怒涛のように情報を収集しています
(Gに言わせると私はネットで余計なことを読みすぎ^^;)。

それで、徐々に点と点が線でつながってきたように思うのが、
息子には何かコンディションがあるということ。

言語の問題はその一部ではないかということ。

息子はメタルやプラスチックなど硬いものを噛みたい癖があります。
テーブルの端を噛んだり、メタルでできたトーマスのおもちゃ、
レゴなどを噛んだり、
スプーンをガジガジ噛むのをよく見かけます。

それと、
食べられる食品の数が少なく
(日記のほうで「偏食大魔王」と名づけてますが^^;)、
食感によっても食べられないものばかりです。
これは
Oral sensory processing disorder
ではないかと疑っています。


さらに、息子の手先の問題。
手先が震えていて不器用を通り越してます。

ペンでしっかりした線を描けないとか、
はさみが使いにくそうなど。
ボタンやジッパーもすごく苦労するし、
このままでは文字を書くことにも問題が出てくるのは明らかです。
右でペンを持つ意外は、
右だろうが左だろうが近いほうの手を使って
物を使ったり拾ったりするので、
典型的な右利きではなさそう。


言語の覚えが悪いということや、
その中でも前置詞がうまく使えないなどの特徴があるなど、
ディスプラクシア(Dyspraxia)ではないかと疑っています。

近々、小児科の専門医に会って来ます。

そこで何と診断されようと、
OT (Occupational Therapist:作業療法士)
に紹介されるのは確実でしょう。


もしディスプラクシアであった場合、
息子にとって学校生活とは苦難の場になるかもしれません。

言語発達遅滞そのものは克服できる場合がほとんどだそうですが、
それまでに何年かかるか分かりません。

ディスプラクシアだったら学習障害も出てくるかもしれません。
普通の学校でやる慣習的な教え方では
LHはなかなか物事を普通のペースで学べないかもしれません。

学校選びをしないといけないので、
早く方向性がつかめるような答えが欲しいです。

息子の将来はすご~~~く不安ですが、
本人のポテンシャルを最大限に伸ばしてあげるために、
今年からは気持ちを切り替えていかなければいけませんね!

5年、10年後に振り返ってみて、反省すべき点はあったとしても、
親として息子のためにその時は最善を尽くしたと言えるように、
積極的にセラピーに参加して、
家庭でもやるべきことをやっていこうと思います。



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4 コメント

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家族のこと (たかし)
2014-02-02 12:13:06
こんにちは。ミクシィでお世話になってます。自分にはよくわかってないのかもしれないけど、こういう家族のことっていうのは、本当に忍耐が試されるんだなって思います。年末以来ADHD と診断された甥や、ぼけ始めたパートナーの母親としばらく過ごすことがあって、それこそ何度でも同じことを言わなきゃいけないし、それで露骨にいやな顔もできないし大変です。もちろん一番大変なのは責任がある当事者の親や子供なんですけど。
黒柳徹子はどんな人を見ても変だと思ったことはないと言っていて、本来子供はそのままでいいって思う気持ちもあるんですけど、やはり社会的な動物として、そのままでいいのかっていうことですよね。そこら辺の架け橋となる、いいセラピストを見つけられたようでなによりです。セラピーが順調に進みますように。
返信する
たかしさん (K子)
2014-02-05 13:31:18
ありがとうございます☆

うちの息子は、セラピーのおかげでいい結果が出てきているので、それが励みになっていますが、たかしさんのパートナーのお母様のような場合は、将来の改善があまり期待できないだけにご家族はつらいこともあるかと思います。

家族だからやらないといけないと思う方はたくさんいるでしょうけど、介護する側の精神面のケアも大切ですから、どんどんケアシステムを利用してくださいね。

うちは、週末はGがLHと外出してくれます。
平日にあまり合えない父と息子の時間もできていいです^^

黒柳徹子の言葉、すごく興味深いです。

最近、私の周りにはアスペルガーと診断された人・子供が何人かいました。
(大学の教授にもいました。)
確かに「ちょっと変わってる」って思われるんだろうけど、私やLHは普通にお友達付き合いができていたので、「これが軽い自閉症なんだ!?」とびっくりしました。

ADHDと診断された子も知り合いにいて、これもびっくりしています。
教室外でしか私はこの子を知らないから、ただ活発で自由奔放という面しか見てないというのもあるんでしょうけど。
でも「標準」といわれる教育方法が合わないとADHDって言われる世の中でもあると思います。

>社会的な動物として、そのままでいいのか

社会に適した人間に育てようと親だったら思うし、一人の大人ならそうなりたいと心がけたりもするでしょうけど、結構、社会で成功している人に限って型破りだったり、破天荒だったりもしませんか。

イギリスのUniversity of HullがDyslexiaとDyspraxiaに関するPDFをウェブで公開しています。とても分かりやすいです。
いわゆる学習障害ですが、歴史を変えるような発明をした人や成功している人に結構多いんです。(みんながみんな天才ではないけど)

このファイルを作成した人は、右脳優位の人たちは子供時代は社会にそぐわないとレッテルを貼られたりするけど、実は人類には必要不可欠な人たちなのではないかと言っています^^

エジソンは典型的なADHDだったと言われてます。
「こいつはダメだ」と何校も学校を追い出されましたが、結局息子の能力を信じた母親がホームスクールした結果、すごく成功しましたよね。

オーストラリアはホームスクールの資格、教材、そして学校との連携が結構整っています。

うちの息子はソワソワするし、視覚優位で聞く能力がちょっと弱いので、1人の先生に対して30人のクラスという環境はあまり最適とはいえないので、私はいざとなったらホームスクールするつもりです。

シュタイナーや、いわゆるDemocratic schoolとかFree Schoolとか言われるもっと自由な学校もチェックしてますが。


などなど、たくさん言いたいことがあって、言いたいことをまとめているうちに、幼稚園の送り迎えがあったり、なんじゃらかんじゃらで、返事が遅くなってしまいました。
長くなってしまったし。
すみません^^;

励ましの言葉、ありがとうございます。
お互い気長にやっていきましょう☆
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お返事ありがとうございます (たかし)
2014-02-11 13:59:14
お返事ありがとうございます。

パートナーのお母さんの場合は、すでに施設に入っているので、普段はそれほど家族に負担があるわけではありません。ただ、罪悪感を感じてしまったりするということは、こちらでもあるようです。でもやっぱり現実的なことを言うと、こういうケアの施設があることで、どれだけ助かっていることかと思います。日本だと介護で共倒れになるようなことが多いようですけど、そうなっては元も子もないですし。

>でも「標準」といわれる教育方法が合わないとADHDって言われる世の中でもあると思います。

>右脳優位の人たちは子供時代は社会にそぐわないとレッテルを貼られたりするけど、実は人類には必要不可欠な人たちなのではないかと言っています

まさにそうだと思います! 既存のシステムからはみ出しているということは、実はすごいポテンシャルがあるという可能性もあると思います。ご存知かもしれませんが、黒柳徹子も最初に行った学校に適応できず退学となりました。でもそういう人こそ実は社会に貢献できる可能性があるのではないかと思います。

甥も確かにご飯を食べるのに集中できずしゃべる続けたりとか、ちょっと平均的な子供とは違うような気はしますが、いたって普通の子供です。ちなみに、ネットで ADHD とかアスペルガーに関する情報を見ると、結構自分自身思い当たる節があったりもするんですけど、それも素人判断だし、いまさらああだこうだと分類したりレッテルを貼っても、どういう意味があるんだろうという気もします。世間の「正常」っていう基準なんて本当は結構あいまいなものなんじゃないかとも思います。今の世の中で、たとえば学校に行ったら子供はこうしなくちゃいけない、あれはしていけないっていうのがありますけど、それはたぶんに社会に役立つかどうかという基準が適用されているだけで、必ずしも本来の人間の価値と一致するものではないと思います。

普段はこちらは能天気に暮らしてますので、あんまり心配することもないんですけど、K 子さんはストレスたまるんじゃないかなって思いました。ウチの姉見ててもそう思いましたし。でも結構考え方次第ってとこもあるのかなと。

僕も甥をみて、シュタイナーとかモンテッソーリとかそういう学校の方がいいんじゃないかと思ってましたけど、いずれにしても、いい方針、先生が見つかる(いい先生になる?)といいですね。っていうかそうなるはずだと思います。
返信する
RE:たかしさん (K)
2014-02-23 19:01:24
幼稚園のお手伝いが2週連続であったり、風邪をひいたりしてしばらくブログ放置でした。すみません。

先のコメントで、私が言いたいことをたかしさんのほうがもっと上手に言ってくれて気持ちがすっきり^^

これからLHが卒業するまでは、彼に合った教育方法を模索しながらボチボチやっていくしかないですね。

ちなみに、先回のコメントから今回のコメントの間にLHは小児科の先生に診てもらいましたが、幼稚園の先生がほのめかした自閉症はありませんでしたし、私が疑っていたディスプラクシアもありませんでした。

口内のSensory Processing Disorderは「多分ある」とのことで、今度Occupational Therapistに合う予定です。

ついでにADHDはないか?と聞いたら、5歳以上の就学児でないと診断できないとのことでした。

「就学児じゃないとだめ」という条件を聞いて、またやっぱり「標準の教育方法」について考えさせられた私です^^;


私のストレスのことまで心配してくださって、申し訳ないです。
週末はパートナーGにガンガンLHを押し付けてます(笑
あとはブログで愚痴って発散してますから!


たかしさんのお姉さんは息子さんのこと、心配でしょうね。
私は去年は眠れない夜がたくさんありました。
何かに追いかけられる悪夢、何度も見ました。
狭い部屋に大勢の人が私を囲むように立っていて、それぞれが私に向かって「LHはここがおかしいんじゃないか」って大声で怒鳴り散らすんですが、私は部屋から出ることもできずただただ追い詰められる、という悪夢も何度も見ました。

幼稚園の先生が直感だけで、LHに何かある(Something underlying there:自閉症と言いたかったのだろう)と何度も言ってたのが一番私の精神に悪影響でもあったかと思います。

実は、Croydon Northという田舎の白人地域に引っ越してきたから余計に私もそう思うのかもしれないのですが、3歳半の検診の時にLHに知的障害があるとほのめかした保健婦にしても、この3歳幼稚園の先生にしても、実はバイリンガルの子供についてあまり知らないのでは、という印象もぬぐえません。

結構、50代以上の人に多いんですよね^^;
「子供をバイリンガルに育てると脳細胞が死ぬ」とか「知的障害が出る」とか思ってる人。
幼稚園の先生や保健婦の場合は、そこまで勘違いはしてなくても、バイリンガルの子のLanguage Delayを深読みしすぎなんじゃないかと。

あと、私の(日本人としての?)言動もLHの言動にかなり影響してるのもあるんじゃないかと。
目線をあまり合わせないとか。
私が子供の頃は人の目をじっと見るのは失礼と教えられたから、オーストラリアに住む今では会話の時は意識的に目を見て話すようにしています。

などなど、去年はたくさん色々グチャグチャ考えました。
落ち込んでも先に進む気力がなくなるだけなので、今年は気持ちを切り替えてやっていくことにしました

実際、幼稚園のお手伝いでLHの様子を見ましたが、LHの問題は言語の遅れよりも、もっと他の部分にあると思いました。
ふざけててもお友達を強く押したりしない、とかもっと人間関係の面のことで教えていかなければいけないことがたくさんあるとわかりました^^;

子供に一つ「障害がある」と言われたら、それを「問題」と見てしまいがち、と分かりました。

でもそこから、ナントカSyndromeとかDisorderとか言われようが、そういうコンディションもLHという人の重要な一部でもあるということも分かりました。
それを取ってしまうと、ナンダカLHっぽくない、みたいな(笑

ま、ボチボチ一緒に成長していきますわ~。
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