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クロイドンノース

メルボルン郊外のクロイドンノースでの主婦の生活。
息子の言語発達遅滞のことやクロッシェの記録も。

2017年2月の検査結果

2017年04月26日 | 言語発達遅滞

4月で8歳になった息子LH。

2月に4度目の言語発達の検査がありました。
一番最初の検査がLHが4歳半の時。

今回の検査の結果、聞き取り理解能力(Receptive Language Skills)はなんと「普通範囲」と大昇格!!!
前回は「遅れているのカテゴリー」でした。前々回は「著しく遅れている」でした。

文法能力(Productive Skills)のほうは「少し遅れている」とかなり普通に近いグレーゾーンとなりました。

去年の検査ではまだまだの「著しく遅れている」のカテゴリーでがっかりしたのを覚えています。
LHががんばっただけでなく、私も息子の言葉の発達の様子を見ていて、今回はかなりいけるかもと期待してしまうほどの上達ぶりを見ていたので、まだまだ「著しく遅れている」はショックでした。

去年一年は、セラピストがコロコロと予約時間を変えたせいで、LHが好きなことに集中して取り組んでいる時間に教室から引きずりだなければいけないことが多く、本人やる気が出ず、セラピーに集中できませんでした。
時間がコロコロ変わると、確保できる部屋とか教室もコロコロ変わらざるを得ず、場所によっては他の児童が物を取りに来たり置きに来たりと色々邪魔が入ることもありました。

去年の後半には「決まった時間に固定してほしい。先生方もLHも困惑している。」と強くお願いしました。
セラピストも「そうするよう努力する」と平謝りでしたが、あまり改善はありませんでした。
セラピーの内容もLHが今やるべきことよりも、なんだか一歩遅れているような感じで、あまり成果が見られなかったようにも感じました。

なので、去年最後のセラピーで彼女とはおさらば。

もうお遊び半分のPrepの頃とは違い、LHが授業中に教室から引き出されるというのもセラピーに対する態度に悪影響があったと判断し、放課後にセラピーを移行することにしました。

今年、何度かすでに新しいセラピストと新しい時間でやっていますが、とてもうまく行っています。


LHに対する話し方を見て、セラピストとの相性とはすごく重要なことだと思いました。
去年おさらばしたセラピストは優しくてフレンドリーではあったけど、早口で話し、練習問題の説明もLHが理解したかどうかはあまり注意を払っていなかったので、私が「何やるか分かった?」と聞くことがよくありました。
発音練習でも、舌の動きが悪いLHに舌が口内のどの位置にあるか説明して理解させることもなく、ただひたすら発音させているだけでした。
なので、「あ、今のはちょっと違うわ~」「今のは良かった!」とか言われても、本人にとっては何が何だか・・・でした。

セラピーを面白くするためにカードゲームやボードゲームなどは必然なのですが、セラピーがLHにとってあまりにも意味を持たなくなってしまたので、ゲームを自分の目の前に置いてセラピストを見ることを拒否したり、練習を拒否したり、イヤイヤばかりになってしまいました。

何か分からなかったり間違えると泣きだすこともあったりしたので、ストレスにしてはいけないと、結局去年の後半はいつもの45分のセッションから30分にしましょうということになってしまい、ただでさえうまくいってなかったのに、時間短縮でさらにできることが減ってしまった感じがしました。


今年、新しいセラピストとの最初のセッションは、LHが去年のように「もういや」と言い出したので30分で終わりましたが、次からは本人も「え?もう?あっという間だった!」と言うほど45分があっという間に過ぎました。

彼女が持ってくるゲームもLHは気に入ったようで楽しくセラピーに取り組んでいます。

さらに、私が「アメリカでは週2回もセラピーするみたいなのに、この国は多くて月2回だけで物足りない」とこぼすと、宿題も山ほど出してくれました。

彼女とはLHがセラピーを卒業するまで付き合っていけるといいなと思います。

セラピストは、このまま順調にいけば来年の検査結果はかなり楽しみにしてもいいかもしれないと言っていました。
LHが3歳半の時にセラピーが始まって以来初めて聞くポジティブな意見。
セラピストは「セラピー卒業」とははっきり言わなかったけど、小学校卒業かセラピー卒業かどっちが早いかなぁーと思っていたので、LHの言葉の発達が思ったよりも順調にいっていることがこれでわかったのですごく嬉しかったです。



                       


2009年4月~10年3月生ランキング


SHの発音練習とPhonics

2017年01月24日 | 言語発達遅滞

Lの発音練習は卒業し、SHとRの発音練習に移行しました。
SHの発音では舌が後ろに下がりすぎていて舌の腹が口蓋の正しい位置についていません。

Rの発音では舌を少し巻き上げることが難しいです。
LHはRunとOne/Wonと同じ発音でしたが、少し違いが出て来ました。



先回話したセラピーの記事と順番が逆になりますが、
発音した通りにスペルするPhonicsの練習の基礎として母音の判別の練習をしました。

言語障害がある子は母音の判別に苦労する子が多いそうで、LHもaとeの判別にちょっと苦戦。
でも1回のセッションで上手くなりました。

先回のブログで紹介したのは、発音を聞いて子音だけ最初に書いて、最後に母音を入れていく練習でした。

このPhonicsの練習の最終段階では絵を見て自分で発音して語を書くことができるようになりました。


が、字が汚くて絵を隠すとなんて書いてあるのか自分でも読み返せない語も一つ二つありました^^;

字が汚いのは、鉛筆をきちんと持てないのと、舌や手首から先の動きが悪いから。
これは神経の発達障害の現れでもあります。
言語障害もその一つだと私は理解しています。

乳児の頃、舌の動きが悪くて母乳をあきらめざるを得なかったことや、話さなかったこと、じっとしていられない時があること、固いものを噛みたがること、異常なレベルの好き嫌いがあること、手首から先の動きが悪い、など、言語障害の診断を経て様々なことを学んで、点と点が線でつながったような感じがします。

アメリカではこのSensory Processing Disorderを
きちんとした病気・障害として認めてもらうとする動きが出てきています。
向こうでは治療費や保険の問題があるのも要因でしょうね。

オーストラリアでもまだまだ知られていないし、セラピー費用で苦労する家庭はたくさんあります。
こちらでは、スピーチセラピー、作業療法、小児科医の診察などチーム治療が行われる場合はセラピーは6回無料?になるのかな。
が、言語障害も自閉症もその他の発達障害も6回のセラピーでは何の解決にもならないのです。^^;

学校に入学したら政府からの基金に申し込むことができます。
うちもこの2年Fundingでほとんどセラピー費用は支払われましたが、3年生からは申し込むことができません。
うちは個人で保険にはいっているのでかなりカバーされますが、さて、LHのセラピー卒業はいつになることでしょう…。

                     
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複数形とスペルの練習

2017年01月19日 | 言語発達遅滞

上の写真は、複数形の発音-esの練習。
-s、 -sh、 -dg、 -chの子音で終わる語の複数形は-esになるということですが、
ネイティブなら無意識のうちに学んでいくことをうちのLHはできていませんでした。

2016年は、発音の通りにスペルする(Phonics)の練習をたくさんしました。

3枚1組の練習シート。
1枚目は最初の子音を聞き取って書く。


2枚目では最後の子音を聞き取って書き、

3枚目では母音を書き入れます。
これが終わったら、絵を隠して、全ての語が読めるかどうかも試します。

この練習は結構うまく行ったので、次の段階へスムーズに移行。
1枚目では子音を、2枚目では母音、3枚目では語を書くという練習も思ったよりも早く終わることができました。



2016年はスピーチセラピストがコロコロと時間を変えるので大変迷惑でした。
10年以上の経験がありとても人柄も良いいのですが、息子LHへの話し方が早すぎるのと、
楽しいセラピーにしてくれる工夫をあまりしてくれなかったので、2017年からは別のセラピストにお願いしました。



                                                              
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スピーチセラピー: 過去形の練習

2016年03月09日 | 言語発達遅滞

2015年もボチボチと隔週で、息子はスピーチセラピーを受けました。
3歳半の時からお世話になった先生は、子供達のスピーチセラピーをやめて、スピーチセラピストを目指す研修生の監督をすることになったので去年半ばから新しい先生になりました。

新しい先生も優しくて、いつもLHを励ましてくれていいのですが、Prep(準備学校)が始まったとたんにセラピーの内容が濃くなり、お遊び感覚だったLHはギョッとしたかも。

↑ライミング(韻を踏む)の練習

難しい子音の発音や聞き取りと、韻を踏む語(Rhyming:spread, bed, head は-edと同じ音で語が終わる)と、読み書きを意識した内容が濃くなりました。
それと、以前はゲームを中心にやってたのが、デスクでやるプリント中心にもなってしまい、LHの態度が少しずつ変わり、45分のセラピーの最後の15分は全く集中できなくなってしまい、4学期は30分だけのセッションに変更してやっていました。

もう苦痛!みたいな態度だったので、夏休みに入ってホッとしたりもしました。

が、こちらの年末年始の夏休みは6週間で、長いです。
(ほんと長かった・・・)

私は毎日LHと一緒にいるので気づきにくいのですが、休暇が明けて担任の先生やスピーチセラピストと会うと、LHの発音やおしゃべりが以前よりうんとはっきりしていると言っていただきました。

ずいぶん時間がかかりましたが、やっとこさLの発音が良くなってきたので、次の段階、Bl‐、 Fl‐、 Cl‐ などの発音練習が休暇前に始まりました。
 
↑子音や母音に挟まれたLの発音は語頭で言うのより難しい            ↑Bl, Kl, Pl, Fl など


休暇前と最中に宿題をさせてみた時は、難しくて半泣きだったLHですが、学校が始まって最初のセラピーでは上達していて、得意満面でやっていました。

そして、去年ずっとどうしてもできなかった動詞の過去形!

I watched TV yesterday

と言えず、LHは I did watch TV など、動詞の前にいつもDIDをつけていました。

セラピー中、練習のときも、先生が
Today, I watch TV.YESTERDAY, I …?

と聞くと、LHは

I watch TV yesterday ed!

ドゥ!
と文章の一番最後に自信満々で言ったりしてました。


↑ ”‐dの音が聞こえるかな?言えたかな?”


休暇中に私も2つばかり心理言語学のリサーチを読みましたが、LHのような言語障害の子達は、英語の場合はこの動詞の過去形がすごくひっかかるんだそうです。
他の文法項目を見ても、こんなに脳が拒否してるかのように理解できないのはこの動詞の過去形のようです。


そんな息子LH、今年は小学校1年生です。
3歳半で言語発達遅滞と診断されてから、今ではペチャクチャペチャクチャ…。
でも道のりはスムーズだったわけじゃないし、文法は怪しいし、発音もまだ練習しなければいけない子音がたくさんあります。
何言ってるか周りの子達が理解できないと、みんな分かるまで聞いてくれたり発音を正してくれると担任の先生から聞いて、涙チョチョ切れ。いいクラスメート達じゃないの!
先生も今年最初のスピーチセラピーに来てくれて、「教室でもできることがあれば」と意欲満々で、これまた感激!
うちのGや彼の家族の理解・協力がほとんどないので、スピーチセラピーの先生はいるものの、時々独り相撲のように感じていた私。
これからは担任の先生の協力を得られて千人力!
スピーチセラピー卒業(まーだまだだけど)を夢見て今年もセラピーに取り組んでいく意欲がわいてきました。

      *          *         *         *           *

今年最初の言語障害に関する日記なので、検索して初めてこれを読んでくださった方を意識して、何度でも言わせていただきますが、
言葉の遅れは、保健婦さんの判断にゆだねたり家族や友人のアドバイスを聞くよりも、疑わしいと思ったらすぐに専門家に診てもらってください。
「もう少し様子を見てから」「幼稚園が始まってから」は間違っていますよ。
今の時点で遅れがあるなら、追いつくのは何年もかかる可能性があります。

さらに、言語障害以外でも、赤ちゃんの時に耳に膿がたまって聞こえにくくなっていたり、耳になんらかの異常があって聞こえない音があるなどの理由で言葉の発達が遅れることもあります。
言葉の発達の遅れは自閉傾向の注意信号でもあります。
いずれも早期介入がとても重要です。
セラピーによって子供の将来の障害をうんと軽減させてあげることができます。
話せないイコール話したくない、ではないんです。子供ってたくさんたくさんおしゃべりしたいことがあるんですよ。
「もう少し待とう」だけはやめてください。
まずは、不確かなことがあれば専門の先生に聞くことから始めてください!


子音の発音練習と事柄の順序の理解

2015年04月22日 | 言語発達遅滞

なかなか子音/l/の発音練習でてこずっているので、別のことをしてみようということになりました。

見た通りに舌を動かすことが難しいなどの症状があるDyspraxiaの子を主に対象にした練習方法だそうですが、視覚優位のLHにも楽しく子音の発音練習ができました。


ドラムはdoo doo dooとドラムをたたく音の象徴で子音/d/、ボトルの絵は水がボトルから出てくる音"Glug glug"という音を想像させるためで子音/g/のシンボル、など絵を使った子音の発音練習をしました。

2-3回くらいのセッションに分けて、最初は有声音、次は無声音、そして最終的には全部混ぜて練習しました。


アルファベットや発音記号がなくてもこんな楽しい練習ができるんだと関心しました。

私はどうしてもアルファベットのほうを読んでしまうので、絵を見てもどの子音のことだったか思い出せないことも多々ありましたが、LHが結構簡単に子音と絵の組み合わせを覚えたのにはびっくり。
ビジュアルエイドの力ってすごい。


これはセッションの終わりのほうでちょこっと練習しただけですが、HeとSheの使い分けについて。

ノルウェーだったかな。女性と男性の代名詞の使い分けをやめてジェンダーニュートラル代名詞を取り入れたニュースを読みました。
英語もいつかそうなってくれるといいなと思いますが、今のところLHはHeとSheの使い分けは覚えてもらわなければいけません。

実生活では未だに時々間違いますが、理屈は理解できているので自己修正したり、私から直されたりしております・・・。



BeforeとAfterの言葉の意味の違いを覚えてもらいました。
言語発達遅滞の子にありがちなんだそうですが、Afterの意味は分かりやすくても、Beforeという言葉で混乱しやすいんだそうで、LHも検査の時に混乱しているのがはっきりとわかりました。

例えば、この文:
Before you point at your eye, point at your nose
「目を指差しなさい」の部分は文の最初に発言されているのに、目を指す行為そのものは鼻を指差す行為の後に行わなければいけないところが、ややこしいんだそうです。
説明するほうもされる側もこうやって考えさせられるとややこしいです!

"Before"の練習は動詞の過去形の練習↓の土台となる、とても重要な練習でした。


動詞の過去形は、規則変化の語から。
語の終わりが無声子音の"WALK"でも、強調するために有声で/-d/と発音させて練習しました。

練習シートだけでなく、SPの先生はいつも色々とゲームを持ってきてくれます。
過去形の練習も体を動かすゲームをしながらだったのですが、驚いたことに、無声音で終わる語の過去形も無声音の/-t/と自然に発音できてたりと、効果絶大でした。

難しく考えるとできないことが、遊びながらだと脳に記憶されてた言語情報がポロッと出て来るんだと思いました。


これで2014年のスピーチセラピーは終わりとなりました。

/l/の発音はまだまだダメですが、その他の発音練習や文法事項はスムーズに行ったと思います。

特に過去形を練習できるとは思ってなかったので、私はちょっとホクホク。

Prep生となったLH、2015年もセラピーは続行です。

これからは先生が学校まで訪問してくれることになったので、私はその時間に合わせて行き、今後もセラピーに参加していきます。


記憶を呼び起こす練習

2015年04月15日 | 言語発達遅滞

セラピーが始まって半年が過ぎた時に改めてしてもらった検査の結果をもとに、今後のセラピーの方針が新たになりました。(去年のセラピーの話です。)

聞いた語を理解できていても、その語(音の組み合わせ)を呼び起こす能力が弱い、いわゆるAuditory Processing Disorderの一種であることが分かったので、それを強化する練習をしました。


「バケツ、砂、シャベル」など、ちょっと関連した語を続けて三語、私や先生が言って、LHはそれを正しく繰り返すという練習。
うまくできたらこのシートに描いてある絵に色を塗っていくというものでした。

最初の数回以降は結構簡単にやってました。

今でも以前に聞いた語を思い出す能力や、買い物リストなどのリストアップを繰り返す能力は弱めですが、随分良くなったとは思います。

ちなみに、他の事柄に関する記憶には問題はありません。
見たTV番組や映画の内容もよく覚えているし、通った道は忘れないしで、ホントに言語を呼び起こす記憶の部分だけが怪しい、摩訶不思議なLHの脳。


次の練習は、LHのように視覚優位の子は話を聞かずに周りを見て真似をするだけのことが多いので、聞いて情報を理解することの練習もしました。

私や先生が左側に書いてある文をLHに言いながら、右側に書いてあることをやる・・・。
例えば、自分は肘を触りながら"Touch one of your knees"「膝を触って」と言う。
LHが、見たとおりではなく、言われたとおりに膝を触ったらOKという練習。
これも最初に1回くらいひっかかったくらいで、後はウキャウキャ喜びながら上等にやってました。

LHの場合、体を使って楽しく遊ぶ要素がある練習はすごく効果があると分かってきた時期でもありました。


センサリー(SPD)

2014年10月07日 | 言語発達遅滞

センサリープロセッシングディスオーダー(SPD)

私なりに理解できる範囲内で、超簡単に言うと、例えば、指先にある物体(やわらかい・かたい・とげとげなど)が触れたら、その感覚の信号が脳に送られ「これはいいな」「これは嫌だ」とか感じますが、SPDの場合、こういうプロセスに問題があるということ。



去年、LHの幼稚園の先生が「LHには何かある=自閉症ではないか」とほのめかしつづけたのは、自閉症の人はだいたいSPDがあるからだと思います。

センサリーのことって、程度に違いこそはあれ、実は誰でも持っているものだそう。

SPDでなくても普通によく、ウールはチクチクするから嫌とか、イライラすると爪をかむとか、考え事をしている時にペンを回すとか、自己調整(Self regulation)のために無意識に何かすることってありますよね。

SPDの場合は、この調整をする時に特定の刺激が必要・不必要となることがある、って感じかな?

LHは口内の神経が常にある種の刺激を求めている状態。
こういう子をSensory seeker「感覚を捜し求める子」と呼びます。

大好きなのは乾いたタオル(おえ~っ)。

塗れたタオルは嫌らしいです。

それと、金属やプラスチックなど硬いものも好きで、レゴなんて手に持って遊んでいるのか、口に入れてSelf regulationしてるのか・・・。
(自閉症の自己刺激Self stimulationはちょっと違うらしい。)

ビールなどのギザギザの蓋も本当は大好きですが、これは危ないので禁止。

実は父親であるGはビールの蓋をカランコロンと口の中でいつも転がしています。
彼のデスクのペンは全て歯型がついていて汚いです。
私は彼に絶対ペンを貸しません。

我が家のコーヒーテーブルのふちには、LHに歯が生えてきて以来ガブガブやられているので歯型がたくさんついています・・・。

LHの場合は、この自分が好きな刺激を長時間絶ってしまうと、または座って静かにしていなければいけない時などに、この刺激が欲しくなります。
泣いた時とか、朝起きてきて急いでなければ20-30分はタオルをほおばって座っているLH。
WiiUをしている時もタオル。

更に、LHは骨が折れるんじゃないかと思うほど強くぎゅーーーっと強く抱きしめてもらうのも好きです。
このBear hug、落ち着かせるためというよりは、LHの神経が鈍っている時の盛り上げ役のような感じだと最近気づきました。
落ち着かせるのとは反対の、覚醒させるための刺激?
なんにせよ、去年までこれもSelf regulationのための一つだなんて私は知らなかったから、LHが赤ちゃんの頃から喜ぶから、ぎゅうぎゅう、ぎゅうぎゅう、ひたすらぎゅっぎゅっぎゅっとハグしてハグして・・・。
歌も覚えてくれるかと、ギュッギュッギュッのリズムに乗せて歌ったり、1日何度でも、どこにいてもギューギューと欲しがるままにハグしてきました。
どれだけハグしてもハグしても物足りないと言いたげなLHに辟易。
私には愛情が足りないのかと罪悪感にさいなまれたこともありましたが、

今ではすっかりハグが嫌になりました。


もう誰ともハグしたくないくらい!

どうしてもという時以外は、一日5-6回に限定し、1回5分くらいまでにました。

自閉症やADHD、そしてSPDの子向けの重量ブランケットやクッション、そしてディーププレッシャーベストなんてものが最近は開発されてるので、今度買おうと思っています。
作業療法士や児童心理の専門家などの助言が必要なところです。

あと、口内のセンサリーの問題があるから聴覚の問題も生じて絶対言語発達遅滞になるとか、そういうことはないです。

ホント、症状は人それぞれ。

SPDの症状はひとそれぞれですが、みんな一生付き合っていくことになると思います。
LHはセラピーを通してSelf regulationの仕方を学んで、私はサポートの仕方を学んでいくことになります。

Sensory Processing Disorder (英語)


言語発達の検査結果

2014年10月06日 | 言語発達遅滞

今年4月、LHの誕生日のちょっと前に改めて言語の検査を受けました。

去年の9月?頃からセラピーを始めて6ヶ月以上が経ち、かなりセラピーの効果を感じていたからLHがどの辺にいるのか知りたくなったのと、小学校申し込みの際に検査の結果を添えたかったので。

それと5月に小児科で2回目の診察があったので。

去年幼稚園の先生から散々「何かある」と言われ続けたため、「何もない」というGPから紹介状をふんだくり、念のため今年3月に小児科に行ってきました。
(その結果が4月に書いた「センサリー」というタイトルの日記です。)

その3月の診察でも何もないと言われたのですが、今年の幼稚園の先生も私たち両親が分からない何かを見つけるということはあり得るから様子を見たいのと、紹介状も1年有効だしと、実は私がさらに次の予約もお願いしました。

念には念を。

もう周りの言うことに振り回されるのはうんざりなので。

両親と先生がそれぞれ記入する「発達に関する質問表」のようなものを受け取り、先生がLHのことをもっとよく知るようになった5月頃にこの質問表に記入してもらうことに。

そのことがあったので、この5月の2度目の小児科での診察に間に合うように、言語の発達に関するフォーマルな検査をSPの先生にやってもらいました。

先に、発達に関する質問表のほうの結果から言うと、LHにはセンサリーの問題はあるものの、他に発達に問題はなしでした。


言語の検査結果は、自閉症というようりは、言語障害寄りの数値が出ました。

障害とは言っても、聞いて理解するほうの能力は限りなく「普通」の範囲に近い数値が出て、当初の"Severely delayed"「著しく遅れている」から"Mildly delayed"「少し遅れている」
に格上げ!Yay!

が、話すことのほうは、Mildly delayedにこれもかなり近づいてたけど、まだSeverely delayedのカテゴリーでした。

「これがLHの言語発達遅滞の大きな原因の一つではないか」と今回かなり強く感じたのが、Auditory processing disorderと言われる聴覚の神経の問題が見受けられること。

聞いたことを思い出しにくい、Memory recall能力が弱いと言われました。


LHはすでに口内のセンサリーのことがあったので、Auditory(聴覚)のセンサリーの問題があっても驚きではないというのはSPさんの言葉。

私も納得。

Disorderと名前がついてるから、これを聞いたGはびっくりした感じだったけど、私はLHが3語以上の文章は、理解できても、逐語でリピートするのがすごく難しかったのが気になっていたんです。(リピートしろと言っても、言った文章に対する返事が返って来たり。)

歌の歌詞も覚えられないとか、一度聞いただけでは単語を覚えにくいとか、色々気になってたことに対する説明がついたようでホッとしました。

「え?聞いてなかったの?」「前に言ったよね?」と周りの人に思わせるのが特徴のこのAuditoty processing disorderは、LH自身は一生付き合っていかなければいけない彼の性格の一部のようなものなのですが、練習次第で改善はしていけます。


SPさんは、LHの聞いて理解する能力(これをReceptive skillsという)がグンと伸びたことでホクホク。

これでProductive skills(会話・作文能力)もそのレベルに持っていくためのセラピーをすることができると。

SPさんにはこの先何年もお世話になりそうだけど、10年後とかに振り返ってみてきっと「やったかいがあった」と息子本人も私も言えると信じています。


文章構築

2014年09月26日 | 言語発達遅滞

音節の次は、いよいよ文章構築のステージに入りました。
最初の最初はShe is walkingなど自動詞の文章だけでしたが、すぐに他動詞も入りました。

絵を見ながら、

Who is he? → What is he doing? → What is he reading?

主語-動詞-目的語と順番に聞いていきます。

最終的に

The boy is reading the paper.

と言うことができれば星のスタンプをもらえる、というやり方でした。

不思議だったのが、

LHのコンディションでは"Who?"の質問に答えるのが難しかったんです。
なので、何回かに分けて行った文章構築のセラピーセッションの最初は
絵を見せて"WHO is reading the paper?"と聞いて

答えさせる練習でした。

最初の頃は"Reading the paper"というような答えが返って来るだけでした^^;


それにこの頃LHは語順を自分勝手に変えてしまうので
「誰が誰に何をした」という話は聞き手がすごく分かりにくかったです。

英語では主格と目的格は語順が大事なので、
この練習はLHの英語を向上させるのにすごく大きなステップになりました。

さらに、"What is happening"「何が起こっているか」を捕らえるのは簡単なのですが、
LHのコンディションでは動詞の数がまだ少ないので、「ワゴンを引いている」ということができず、

She is walking. She's got the toy box.


など、知っている単語で補ったりしていましたが、本人ももっと別のストレートな言い方があるのは分かっているようでイライラしたようでした。

いつもおしゃべりしたいばかりのLHなので、言葉に苦労する姿を見るのは心が痛みましたが、
この練習のおかげでLHはもっと「動作の言葉」に注意を払うようになり、意識的に覚えようとするようになったように思います。



音節

2014年09月19日 | 言語発達遅滞

息子のスピーチセラピーで音節の練習をしました。

学部時代の必修の音韻論でヒーヒー言ったのに、
Honours Yearでは上級音韻論をやらされ精神ズタボロになった私。
音節と聞くとお腹が痛くなってくる・・・。

そしてここにきて息子に音節を教えていかなければいけないとなって・・・。
まぁ、逃げることはできないし、
チベットのほうの少数民族の言語の音韻をやるわけではないので、
と自分をなだめすかして・・・。


子供のなかには
小さい物や動物には短い名前が、大きなものには長い名前がついていると
漠然と勘違いしている子が多いんだそうです。

LHはそれはなかったんだけど、
長い語は1音節省略して発音する傾向がありました。

ButterflyはBu'fly、DinasaurはDi'saurとか。

そういう子にももちろん音節練習は大切。

音節に合わせて手をたたいたり、テーブルを軽くたたいたりしながら
「この言葉では何回タップしたかな?」
とLHに聞いていきました。

指や頭を音節に合わせて動かすとか、とにかくどんなやり方でもいいから
音節に合わせてと教えられましたが、たたいて音が出るほうがLHには楽しかったようです。


3音節までだったし、ここでは結構簡単にマスターしたLH。

ホッ。

としたのもつかの間。

日常生活でこの練習を取り入れ始めると、
「何回タップする?」と聞いたり聞かれたりして
ドギマギすることが増えました。
(自分で言い出した時にはもっとよく考えてから聞くんだったと一瞬後悔することも)

Fire extinguisher 
Kindergarten
Calculator
Vegetable
Chocolate cake
Magnifying Glass

HIPPOPOTAMUS

Hippoにしとこうや!

子供の日常生活でも3音節以上の語っていっぱいある~!


そして、これも私のメモに残ってた語ですが・・・

Electrocuted(感電死した)。


覚えてないけど、多分マンガとか見てて、
誰かがビリビリ~ってやられたんだと思う。


まぁ、最近本人は時々うざがるけど、音節の練習はうまくいってます。
きちんと発音できないと近い将来スペルの練習で困るしね。


"L"の発音

2014年08月23日 | 言語発達遅滞

息子LHのスピーチセラピー、順調に進んでいます。

2013年9月にセラピーが始まってから結構すぐに取り組み始め、ゆっくりですが改善の兆しを見せているのが「L」の発音。

舌の先を、上の前歯の後ろにある山につけて発音する「L」。

言語発達遅滞がなくても、この発音に苦労する子って多いんです。
どうしても赤ちゃんの頃の「w」の発音になってしまい、
I love you が I wuv you とか、LibraryがWibraryとか。

うまく発音できないまま成長すると、別に脳とかに異常があるわけじゃないけど、社会的によろしくない…。


まずは舌を動かす運動を教えてもらい、LHと二人で2週間毎日やりました。

Lの発音練習は先生が指の動作を交えて大げさにいつもやって見せてくれます。
この舌の動きを真似た指は、視覚優位の息子に分かりやすくするためです。


なんでもゲームにして子供が楽しみながらセラピーできる教材が結構あって関心するばかり。

モンスターが大好きなLHはこの絵が大変気に入りました。

Lだけの発音練習が終わると、Lと母音をくっつけたランダムな語を発音させてみました。
Lor、La、Layなど。

が、うまくいかないのでLと母音の間に一拍置いてL-orなど発音させるという練習を数ヶ月間しました。

今現在は一拍なしで続けて発音させていて1語として発音できるようになってきました。

アイスクリームとふくろうの絵を使ったゲームは今でも練習で生きています。

アイスクリームはLollypopでLから始まる言葉で、子供が大好きなもの。
ふくろうの鳴き声は"Hoo hoo"で、(人間が)唇をすぼめて発音します。
Lの発音では唇は丸めません。
なので、唇を丸めるwの発音をしたら「ふくろうがアイスクリームを取りに来るよ!気をつけて!」
というようなゲームをしました。


でも日常生活ではまだまだwの発音だし、Lから始まる言葉の練習だけ。
SlipとかLが子音や母音の間にある語の練習はまだまだ先になりそうだし、Lを含んだ語を文章中できちんと発音するのももっと先。

Lの発音の練習は9段階もあるとSPの先生が説明してくれました。

日常会話でLをきちんと発音できるようになるのは、それらをマスターしてからだそう。
じっくりやるしかないです。


スピーチセラピー: InとOn

2014年04月11日 | 言語発達遅滞

スピーチセラピーでまず最初に取り掛かった文法的な問題は、LHが全く分かってなかった前置詞InとOnの違い。

"IN the bridge"とか、ボキャブにONが出てくるまでにしばらく全てINだけだった時期がありました。
ONがボキャブに現れ始めると、か~な~り適当にINとONと好きなほうを使ってた印象がありましたね。

前置詞は他にもUnder、Behind、With などありますが、我らが頼もしいSPさんによると、
InとOnの違いは"Hard nuts to crack"。
言語発達遅滞の子にはよくある問題で、セラピーの中でも克服までに結構時間がかかるものの一つだそう。

なので、一番最初にセラピー方法を教えてくれたんだと思います。

以前触れたように、息子は視覚優位です。
かくれんぼをしたり、手のジェスチャーを使って視覚的に意味の違いの強調をするよう教えられました。

Inの時は、片手の指を筒状を作ったもう片方の手に入れて言い、Onのときはこぶしをもう片方の手のひらの上にポンポンと置くようにして言う、という風に教えられました。
かくれんぼでは、おおげさに"I think you are BEHIND the couch!"など、わざとらしく言いながら探し、見つけた時にもわざとらしく"There you are! You are UNDER the table!"と言う、などです。

実際、InとOn以外はさらっと覚えたLHですが、InとOnの使い分けは3ヶ月くらいかかったかな。
途中で、InとOnの違いを強調するよりは、InとOut、OnとOffの違いを日常生活に取り入れて強調するように指示されました。

今でも言い間違える時はたまにありますが、これは仕方ない、というような状況です。

英語のINってLHのような子には結構意地悪だったりするのです。

英語表現では、バスに乗ってる時は、"I'm ON the bus"
(多分On board the busという言い方から)だけど、
車に乗ってる時は、"I'm IN the car"。

枕はON the bedだけど、
自分がベッドできちんとお布団に入っていれば、"I'm IN bed"。

今のLHの段階ではまだジェスチャーで説明ができる使い方が多いけど、前置詞だけでなく言葉というのは日常的にはもっと比ゆ的な使い方をされてる場合がほとんど。
In coma、In relationship、On medicationなど…。

まぁ、今は基本をしっかりやっておくしかないですね。

このInとOnの問題が消えたら、今は代名詞I、You、Meなどの問題が出てきています。
Can you help me? と Can I help you? がごちゃ混ぜになって
Can I help me?とかCan you help you?とか言うから、こっちは一瞬考える…。
まぁ、次から次と…。

今現在は他の文法事項と、舌の動きが悪い"L"の発音に取り組んでいるので、
そのことも追々記録していこうと思います。


センサリー

2014年04月01日 | 言語発達遅滞

3歳幼稚園の先生があまりにもLHには「何かある」としつこかったので、小児科の専門科医に息子を診察してもらいました。

後から思うと幼稚園の先生はアスペルガーをほのめかしていたんだと思うのですが、私からしてみるとあまりにも何もないところを「何かある」と言われて、一生懸命「異常」を探した結果、息子はディスプラクシアではないかとかなり疑っていたのですが、あっさりと小児科の先生はそれはないと否定してくれました。

アスペルガーもないとのこと。

ディスプラクシアもアスペルガーもものの15分で「診断テストをする必要もない」と言われたので、あとの45分間は息子LHが常にタオルを口に突っ込んでいることと、大偏食のことを相談するのに使いました。

結果、センサリーの問題があるかも?とのことなので、作業療法士を紹介してもらいました。

はっきりと診断されたわけではないし、詳しくもしらないのですが、センサリー・プロセッシング・ディスオーダー(Sensory Processing Disorderをカタカナに置き換えた^^;)のようなことかな、と。

神経の発達に問題があり、ある種の感覚を感じるのが鈍い・感じないとか、ある種の感覚を常に求めている状態とか、強く感じすぎるなど、どんな問題かも人によってそれぞれ。
うちの息子だけに関して言えば、Oral Sensory、口内の神経がある種の刺激を常に求めている状態です。
口にタオルがないと落ち着かないという感じ。

まだ作業療法士に会ってないので、本当に詳しいことは分からないのですが、LHの偏食に関しては、見た目、におい、味、食感など、食べ物によってLHの神経が受け付けないものがたくさんあり、見るだけ・におうだけで吐き気を感じる・吐いてしまうものがたくさんあるんだと思います。

LHの場合は本当に極端だけど、もっと軽いもので例えると、鉛筆やボールペンの頭をボロボロになるまでかじってしまう子とか、自分の髪の毛の束を口にくわえて吸っている?子とか結構回りにいると思います。

これをしないと集中できないとか、程度・範囲に違いこそあれ、行動に影響が出るんです。

センサリーの子はADHDと誤診されやすいとネットで読んだこともあるのですが、LHもタオルがないと本当にソワソワして幼稚園の絵本の読み聞かせも最後までじっとしていられません。

なんでも舐める子や何でも臭いをかぐ子などセンサリーのことを知らなければ「そんなことをしてはダメ」とやめさせようとするのが普通なので、センサリーの最大の敵は世間や親・家族の不理解と偏見と言ってもいいかと思います。

そういう神経を持って生まれた子なので、治すというよりは状況改善という態度で取り組むのがいいかと思います。

幸い、最近はセンサリーな子のことは理解されつつあって、「鉛筆を噛むのはダメ」とか言ってその刺激を取り上げるのではなく、反対に「センサリーダイエット」といって欲しい刺激を与えるという作業療法が進んでいるようです。

LHの場合、依存しているタオルがあまり世間的に見た目がよろしくないというのと、LHはタオルを赤ちゃんのように吸うのではなく、のどのほうまでガッポリ突っ込む^^;ので、ホント、見た目よろしくないです。
もうすぐ5歳だし、口に何かくわえているというのも世間からは偏見を受けやすいです。

これは医者に行く前からSPさんに相談していたのですが、彼女からセンサリー・トイとかチュアブル・ジュエリーがあるということを教えてもらいました。

それこそ、ペンの頭につけるかじってもいいシリコンのキャップとか、電動歯ブラシのように口内に刺激を与えるもの、昔の電話の線のようにらせん状になっているネックレスとか、色々あってウェブサイトを見た私はウハウハでした(笑



LHにはタオル生地のものか、メタルかプラスチックのものが欲しかったのですが、どうも口に入れるにはあまりいいものではないらしく(当たり前か!)、LHには微妙な歯ごたえのシリコン素材のものばかり。
とりあえず、男の子に人気があるらしいロボットのチュアブル・ジュエリーを入手。
一つ$12-14くらい。
ネックレスの紐の部分は力が加わると簡単にはずれるので、遊んでいる最中に首を絞めてしまうような危険もありません。

お気に入りのタオルから新しいものに移行させるには結構色々試すことになるよ、とSPさんが言っていたとおり、これは失敗に終わりましたが。

SPさんの提案で、このロボットのネックレスにお気に入りのタオルを小さく切ってつけて幼稚園に持たせたところ、効果アリと先生が言っていたのですが、やっぱりタオルが汚い。

SPさんと色々話した結果、今は子供用のスポーツのヘッドバンドを持たせています。
LHが好きなタオル生地だし、幼稚園のストーリータイムなど座っていなければいけない時に首につけておくようにしています。
これも効果あり!とのことで、安心安心。

SPさんのもう一つの提案は、新しくジーンズを買うとロゴのついた革がよくついてくるのですが、それはどうか、とのこと。

今度ジーンズ買ってこようっと!


今年から通っている4歳幼稚園の先生はこういうことに大変知識・理解があることも嬉しいデス。

LHの言語発達遅滞の原因の一つでもあるのですが、息子は視覚優位です。
大多数の子は言語は聞いて学ぶのですが、視覚優位の息子は見て学ぶことのほうが得意なので、言語は聞き流してしまってたかんじ。

この世の中、視覚優位というのは色々と不利なんです。
そこのところも幼稚園の先生は理解してくれていて、「さ、今からXXXしましょう!」というのも写真や絵を使ってLHに説明してくれています。

そういうものが揃ってたのもすごいな、と。

去年別の幼稚園でさんざんLHを異常扱いされて私の精神はボロボロだったので、理解があるというのはどれだけ助かるかというのを実感しています。


SPの選択と早期介入

2014年01月29日 | 言語発達遅滞

うちがお世話になっているSPさんを選んだ理由は、
家庭訪問してくれるから、
というのがまず一番。

まだまだ私の運転は初心者だし、
あんなにフレンドリーだったLHも成長とともに
他人には少し距離を置くようになってきてたので、
オフィスに行くよりも慣れた自宅のほうが
LHが自分らしく振舞えると思ったから。

もう一つの理由は、プライベートだったから。
メディケア(国民保険)が利くパブリックケアに対する
プライベートケアで、セラピー費用は全て全額支払いです。

どうして費用が高い方を選んだかというと、
プライベートだと待ちリストがなくすぐに診察してもらえたからです。

私はLHの言葉の遅れにかなり焦っていたので、
予約の電話を入れてから2週間後に診てもらえたのには
ホッとしました。
パブリックだと3ヶ月以上待つケースだってあるそうです。

私達のSPさんは14年の経験があり、
子供の言語習得や自閉症の子のスピーチなどが得意分野だそうで、
LHとのやりとりを見ても「うまい!」の一言。

2週間に1度、1時間のセラピーセッションですが、
私もLHもSPさんが来てくれる日が楽しみになりました^^

そして、SPの協力を請うということは、
親にたくさん宿題がでるということ。


LHの言語はこうあるべきなのになってないというこが分かって
も、
それに対してどうしていいかさっぱり分からなかった私は、
家庭でやるべきことの指導を受けるのは大歓迎でした。

最初は物足りなかったくらい!

そんなSPの「英語に集中しましょう」という指導で、
私は今日本語はほとんど話していません。

でも四六時中英語で話すと夕方には脳みそがかなり疲労しています。

夜8時を過ぎるともう、日本語だろうが英語だろうが、
誰とも話したくありません。

TVも音楽も、言葉自体を聞きたくありません。

また週末の朝も目が覚めると同時に
「あー、もう話したくない。
同じことを何度も馬鹿みたいに繰り返して言いたくない」
って思います。

でも今がんばらないとLHの将来にひびくし、
私も後悔することになります。

今年の4歳幼稚園を卒園できるか、
Preschool、そして小学校入学と、
将来がすごく心配ですが、
何もしないよりはうんといいです。

何も行動を起こさずに「もうちょっと様子をみてみようか」
とやきもきしながら見守るより、
セラピーを受け始めてからのほうがうんと気持ちが軽くなったし、
LHの英語もうんと良くなりました。

検査、そしてセラピーなどの早期介入は
とても重要だと実感
しています。

子供の脳はまだまだ発達段階にあるので、
セラピーをして状況を改善していくには
早ければ早いほうがいいんだそうです。

幸い、オーストラリアはそういうシステムが整っているので
大変ありがたいです。


言語発達遅滞が分かって以来、
私は図書館で本を借りたり、
インターネットでも怒涛のように情報を収集しています
(Gに言わせると私はネットで余計なことを読みすぎ^^;)。

それで、徐々に点と点が線でつながってきたように思うのが、
息子には何かコンディションがあるということ。

言語の問題はその一部ではないかということ。

息子はメタルやプラスチックなど硬いものを噛みたい癖があります。
テーブルの端を噛んだり、メタルでできたトーマスのおもちゃ、
レゴなどを噛んだり、
スプーンをガジガジ噛むのをよく見かけます。

それと、
食べられる食品の数が少なく
(日記のほうで「偏食大魔王」と名づけてますが^^;)、
食感によっても食べられないものばかりです。
これは
Oral sensory processing disorder
ではないかと疑っています。


さらに、息子の手先の問題。
手先が震えていて不器用を通り越してます。

ペンでしっかりした線を描けないとか、
はさみが使いにくそうなど。
ボタンやジッパーもすごく苦労するし、
このままでは文字を書くことにも問題が出てくるのは明らかです。
右でペンを持つ意外は、
右だろうが左だろうが近いほうの手を使って
物を使ったり拾ったりするので、
典型的な右利きではなさそう。


言語の覚えが悪いということや、
その中でも前置詞がうまく使えないなどの特徴があるなど、
ディスプラクシア(Dyspraxia)ではないかと疑っています。

近々、小児科の専門医に会って来ます。

そこで何と診断されようと、
OT (Occupational Therapist:作業療法士)
に紹介されるのは確実でしょう。


もしディスプラクシアであった場合、
息子にとって学校生活とは苦難の場になるかもしれません。

言語発達遅滞そのものは克服できる場合がほとんどだそうですが、
それまでに何年かかるか分かりません。

ディスプラクシアだったら学習障害も出てくるかもしれません。
普通の学校でやる慣習的な教え方では
LHはなかなか物事を普通のペースで学べないかもしれません。

学校選びをしないといけないので、
早く方向性がつかめるような答えが欲しいです。

息子の将来はすご~~~く不安ですが、
本人のポテンシャルを最大限に伸ばしてあげるために、
今年からは気持ちを切り替えていかなければいけませんね!

5年、10年後に振り返ってみて、反省すべき点はあったとしても、
親として息子のためにその時は最善を尽くしたと言えるように、
積極的にセラピーに参加して、
家庭でもやるべきことをやっていこうと思います。


最初の一歩

2013年12月30日 | 言語発達遅滞

9月の最初のSPとのセッションでLHはLanguage Delay(LD)があると診断された後、
私は早速いくつか言語習得を促す指導を受けました。

LDの子の言語発達促進には、言語セラピーと、親もどれだけがんばるかにかかっているのです!

まず、LDである子に日本語と英語の両方を習得させるのは今の段階では厳しいので、
英語に集中していくことになりました。

私が日本語を使うのは、LHが日本語の本を持ってきた時や日本のDVDを見る時だけです。
英語の発達の様子を見て、LHがもうちょっと大きくなってからまた日本語を日常生活に取り入れたいと思っています。


さて、英語の発達を促すために最初に私が学んだのは、Modelling Speechでした。


例えば、LHが手紙やはがきを見て、

"Going, Mail, Post," (語順ダメ、名詞や名詞句、動詞ING形をくっつけるだけだった)

とか、

"Letter, the hole"


などとよく言っていたのですが、

"Yes, I am going to post the letter"

とか、

"The letter goes into the hole"


と、意識して文法的な「模範」スピーチしてあげること。

さらに、親がLHの立場になって一人称でモデルスピーチすることによって、LH自身がそういう風に話さないといけないんだ、ということが徐々に分かっていきます。

"LH、Snack"

とか

"LH, Hungry"(←自分のことを名前で呼んでいた)


とか言ったら


"I want crackers"


と、私自身のことではないけど"I"を使って言い直します。
そして、語彙を増やすために、Foodというよりは、Crackers、Apple、Fish、Noodlesなど、そのものの名称を使います。
最初は3語ほどの短い文章で親が言い直すというのを毎日何度もその場その場でやりました。

親が言ったことを重複させるのが重要なのですが、幸いLHは話したい気持ちでいっぱいの子なので自然に私が言ったことを重複してくれました。

親自身も大げさに
"I want chips!"

"I'm going to have a cup of tea!"
"I'm going to work!"

と下手な演技と共に自分の行動をハキハキと「宣言」…。

当然、おしっこ行くのも宣言してから(笑

2~3週間ほどで効果があり、LHは"I want crackers"と言えるようになりました。

それから3ヶ月たった今では、"Can I have some crackers, please"と言えるようになりました。


時々面倒くさがって"Crackers?"とか"Please…"しか言わない時があるので、絶対に妥協せずにきちんとした文を言わせるようにしています。

褒めることも大切で、LHがちゃんと文法的に言えたらGood talking!!!
などと大げさに褒めてやるのですが、これも効果絶大だと実感しています。



世間では子供には「絵本を読んであげろ」、「TVは見せるな」が常識のようですが、

LHのように「聞いて」言語を学ぶのがヘタクソな子は、視覚的なものは助けになります。

見て覚えさせるので、遊びの最中にたくさん言葉を使うなどします。


トーマスで遊んでいるなら、そこで
"Thomas is speeding down the hill!"
とか
"Oh no! He's going to crash!"
など、とにかく言葉のシャワーを浴びせるのです。

本人と顔を合わせてレッスンするのではなく、遊びの中で体験させて言葉を覚えさせるのが重要だと言われました。


視覚的にもっと役に立つものはないかとネットで調べて、

LeapReaderV-techというキッズ用ラップトップというようなものも買いました。

LeapReaderはコンピューター内臓のペンを特殊な本に当てると、語を発音してくれたり、文章を読んでくれたりします。
各ページに様々なクイズやゲームも盛りだくさん。
自分で興味のある部分をペンで触ることによって音が聞こえるので、興味のない話をがまんして聞くよりは効果があるんだと思います。

キッズラップトップのほうもよく似た効果があり、しかも一人前に自分専用のラップトップが使えるので大喜びというプラスアルファ効果も最初だけだけどありました(笑

LHの言葉の問題が出てくるまでは、こんなもの…と馬鹿にしていたおもちゃのような物ですが、これらは買う価値大有りだったと思っています。


絵本は、読んで聞かせるのはLHのような子は、つまらないし分からないから聞いていません。


SPの指導で、お話はムシで絵だけを見てLHに話をさせて、私が正しい文法で言い直す(ここでもModelling Speech)・・・というやり方をしています。

実際このやり方に変えたらストーリータイムがすごく楽しくなりました。

以来、「絵本をたくさん読んであげなさい」と分かりきった風に言う人にイラッ。

TVも相変わらず見せています。
テレビゾンビにならないように気をつけているのはもちろん、内容について一緒に話すのも変わっていませんが、子供番組だけでなく、もっと他のジャンルでもLHが興味を示したものを見せるようにしています。

NatGeoやDiscoveryチャンネルで動物や車系の番組、サイエンスチャンネルで宇宙のことをやっていればそれも見せるようになりました。

ものすごくドライな番組で私一人だったら寝てしまうところですが(まず見ないし^^;)、それでもビジュアルエイドとしての効果に関心しています。

トラとライオンをいつもアベコベに言い間違えるのをいちいち直さなければいけないなど、道のりはやはり長く感じますが、TVは本人にとっていい番組を選べば、視野を広げ語彙を増やすのにいい道具だと実感。
語彙が増えるのは私の英語にも役立ってます(笑



普段LHと接していて忘れやすいのが、言語発達遅滞や学習障害の子達って、だいたい普通かそれ以上の知能があるということ。

こういうコンディションを知らない人には、LHのような子は「覚えが悪い」とか思わせるのですが、知能に問題があるわけではないんです。
私には分からない思考回路で情報を処理しているので、何か一つ教えても「打てば響く」的な反応がないので、親である私でさえ「こいつバカか!?」って思うこともよくあります。
(すまぬ、息子)
そんなLHが衛星の動きや、TVへ電波を送ることことなどを一生懸命説明しようとしたり、おもちゃで宇宙ステーションをカーペット上に再現したりすると、驚くやら関心するやら^^;


近所の地図を見せると、現在地さえ示してやれば何がどこにあるかちゃんと指でたどっていけるので、空間と地図の関係は分かるんだー、とこれまた関心^^;
何十年も車の運転してても地図読めない人っているのにね!(うちの母とか)

言語の発達の度合いは測れるものでもないし、毎週振り返ってみてはっきりと前の週との違いが分かるものでもありません。
遅々として進まなく感じて焦ったりイライラしたりします。

が、SPの力のすごさには関心です。
最初の指導からかなりの手ごたえを感じてもいるので、今度のセラピーではどんな課題を出されるんだろう、またどれだけ効果が見られるかな、と楽しみです。