見ての通りです。
この画像は、オポチュニティーが火星太陽日第901日目に撮った画像の一部です。
ビーグルクレーターの端を撮っていますが、空の青さはそのようなものもしれないけれども、遠景の大地が緑が濃いですねぇ。
火星にも植物が所狭しと生きていたりして・・・
んな、ことはないようです。
RGB合成データが、近赤外線フィルター、CCD緑集積フィルター、紫外線フィルターだったので、当日のカラーチャートの同じデータを参考に合成してみたのですが、このような結果になりました。
緑の大地は、地球の砂のような小さい粒子の風紋堆積物です。
この緑のように見えるところをオポチュニティーが接近撮影していますので、比較できるかもしれません。
ただ、上空250キロメートルから撮った衛星画像のRGB合成カラー画像では、この近辺がこれに近い色の風景になっていました。ちなみに、そのRGBカラー合成したのは、NASAの火星部門科学者チームです。
地上と空とでは、色の偽装について協定というか談合が行われていないようで、スピリッツの現場でも面白い光景に出会います。
色彩偽装にしても一貫性があるようでそうでもなくて、同じ場面なのに日によって偽装の色、特に空の色に大きな違いがあります。火星ってそんなに日毎に天候が変化していましたっけ?
NASAの火星地表のカラー画像の偽装は、基本的に2通りの方法で行われていました。一つは、簡単偽装剥がしで、濃いめながらもほぼデジタルカメラのRGBカラー合成画像になります。RGB分解でもほぼ生データに近いもののようでした。ヒストグラムでも容易に判明しました。
もう一つは、カラー合成する段階で生データへの色配合から故意に強化しているようでした。こちらの方法は、RGB3色に配合でかなり手を加えているようで、色彩偽装のベテランが担当しているようです。
なお、先日のバイキング1号の生データのカラー合成が、明るくなりすぎていました。いけいけどんどんで、ジャイアンツの連勝街道を見習ってしまいましたが、ネガ反転の副作用をもう少し治療した方がよいみたいなので、アメリカ地質調査所のバイキング2号の偽装されていないと思われる地表を参考に明暗と鮮明度の調整をし直すことにしました。
したがって、ポスターもそのうちに私の余り好きでない茶色の大地の火星地表カラー合成画像と差し替えます。
今日の拡大画像 1024ピクセル