昨年4月、このカレッジを開講した。NPOのメンバーと考え抜き、動き回り、手を尽くして実現した。これは、浜野さんがNPO設立1周年記念で来掛時に示したキーワード“天才の誘致”をヒントにしている。
一人の天才を恒常的に誘致する前に、生活提案カレッジの講師として、多くの天才を短期間誘致してみようと考えた。通年型カレッジでは1年に12人の天才=講師を招聘することができる。構想中ではあるが、カレッジの発展形は“カレッジヴィレッジ”だ。ホールがあり、飲食・滞在施設があるヴィレッジに、天才が1週間づつ、入れ替わり立ち代り滞在し、そこへ学びに行く方式だ。すると、50人近くの天才が、通年で掛川に居ることになる。これこそ、新方式での天才の誘致ではないか。
さて、浜野安宏さんのトークは、「新・質素革命」の「シンプルシックライフの提案」を機軸としながら展開した。ライフスタイルデザインカレッジが提唱する「生活を変える」ための示唆に富んだ話だった。ディスカッションでは、環境主義の理想行動と現実行動との整合性が話題になったが、あくまで生活を変えられるのは個の意思であり、自分一人から出発するしかない。環境オタクの議論は必要ない。共感したひとりひとりが、価値観の振り幅を拡げて生きていくことでしかない。
浜野フレーズに揺さぶられた二人の若者が、翌日の寒狭川のフライフィッシングに付いてきた。もっとついてくればいいし、もっと語りかければいい。一人からの出発なんて簡単なことだ。迷わず、このライフスタイルデザインカレッジに入ればいいだけのことだ。