何だこれ。
自分から1メートルほど離れた岩の上にある
灰色の塊を見つめながら黄泉は思った。
ー黄泉は額にある2本角から調べるまでもなく鬼の種族である。
(鬼と言っても一種族では無く多岐に渡るが)
特に珍しいわけでもなくこの組織(何の組織かは
黄泉は知らない)では下働きや簡単な戦闘などに
いい様に扱われている。まあ要は奴隷だ。
「お!
黄泉早速みつけたか〜。めざといなー。」
後ろから声をかけて来たのは黒髪に黒い翼を
持つ黄泉より五歳ほど年嵩の黒鵺。
空を飛べることと顔の良さ話術の上手さで
黄泉よりは組織内での扱いは良い。
「黒鵺さん、あれナニ?」
灰色の塊はモゾモゾと動く。
ーきったねぇ。
『売る』にしても汚すぎる。
苦笑しながら黒鵺は手にした布を灰色の塊に被せ
わしゃわしゃと髪を拭く。
「こいつな、倒れてたんだよ。
まだガキだしほっとけなくてよ。」
黒鵺さん甘い。と口を開こうとした黄泉は言葉を失った。
灰色、だと思っていた塊は銀に。
布で拭かれる度に更に銀の輝きは増してゆく。
銀髪の間から琥珀色の瞳が見えた。
通った鼻筋、ふっくらとした唇。
肩より少しだけ長い髪がさらさらと揺れる。
超絶可愛い。
「これじゃほっとけないだろ?」
無言で首を縦に振る。
こんな可愛いの道に置い解けない。
「・・・ぬー。あれだれ?」
喋り方も舌っ足らずだ。
「黄泉だ。オレの友達。」
ちらりと黄泉を見て
「・・・弱っちそう。」
「誰が弱っちいだ!誰が!」
自分でも弱いとの自覚はあるがこんな子供に
言われたくない。
大声に驚いたのか銀色のそいつはピャッと髪から
耳を。ブワッと膨らました尻尾を服(と言うかボロ布)から
現した。
「・・・え。」
話にだけ聞いたことがある。
銀色の髪、尻尾。琥珀色の瞳。
一族に連なるものは末端と言えども溜息が出る程の美形。
高い妖力。糧にするのは男の精(ってなんだ?)。
「うん。
こいつ妖孤みたいでさ。」
困ったように黒鵺が笑う。
オッサンらが言ってた。
『妖孤一匹で国が買える』
「やばやばやばやば」
「やばいよなあやっぱ。」
二人の顔を見ながら小さな妖孤は不思議そうに
座っている。
「ぬー。」
「何だ?蔵馬?」
「ここにいる。駄目か?」
ぺたりと耳が寝る。
「駄目じゃないぞ!」
勢いこんで怒鳴ったのは黒鵺でなく黄泉だった。
「・・・おまえだれ?」
「黄泉だ!
ここにいろよ。オレと黒鵺さんが守るから。」
じっと妖孤ー蔵馬が、黒鵺と黄泉を見る。
黒鵺は安心出来そうな笑顔だ。
黄泉は鼻息が荒い。
自分の手を蔵馬は見る。
小さい。
二人の手は蔵馬よりは大きい。
「・・・いてもいいか?」
「当たり前だろ?」
「ずっといろよ!」
人形のようだった表情が緩やかに変わる。
ふわりと花が咲いたように笑った。
前提1 やったった・・・・
前提2 だってやりたかったんだ!
前提3 この時点ではぬー12歳、黄泉7歳、蔵馬4歳くらい?
前提4 因みにまだ二人共蔵馬が男だって知りません(笑)
自分から1メートルほど離れた岩の上にある
灰色の塊を見つめながら黄泉は思った。
ー黄泉は額にある2本角から調べるまでもなく鬼の種族である。
(鬼と言っても一種族では無く多岐に渡るが)
特に珍しいわけでもなくこの組織(何の組織かは
黄泉は知らない)では下働きや簡単な戦闘などに
いい様に扱われている。まあ要は奴隷だ。
「お!
黄泉早速みつけたか〜。めざといなー。」
後ろから声をかけて来たのは黒髪に黒い翼を
持つ黄泉より五歳ほど年嵩の黒鵺。
空を飛べることと顔の良さ話術の上手さで
黄泉よりは組織内での扱いは良い。
「黒鵺さん、あれナニ?」
灰色の塊はモゾモゾと動く。
ーきったねぇ。
『売る』にしても汚すぎる。
苦笑しながら黒鵺は手にした布を灰色の塊に被せ
わしゃわしゃと髪を拭く。
「こいつな、倒れてたんだよ。
まだガキだしほっとけなくてよ。」
黒鵺さん甘い。と口を開こうとした黄泉は言葉を失った。
灰色、だと思っていた塊は銀に。
布で拭かれる度に更に銀の輝きは増してゆく。
銀髪の間から琥珀色の瞳が見えた。
通った鼻筋、ふっくらとした唇。
肩より少しだけ長い髪がさらさらと揺れる。
超絶可愛い。
「これじゃほっとけないだろ?」
無言で首を縦に振る。
こんな可愛いの道に置い解けない。
「・・・ぬー。あれだれ?」
喋り方も舌っ足らずだ。
「黄泉だ。オレの友達。」
ちらりと黄泉を見て
「・・・弱っちそう。」
「誰が弱っちいだ!誰が!」
自分でも弱いとの自覚はあるがこんな子供に
言われたくない。
大声に驚いたのか銀色のそいつはピャッと髪から
耳を。ブワッと膨らました尻尾を服(と言うかボロ布)から
現した。
「・・・え。」
話にだけ聞いたことがある。
銀色の髪、尻尾。琥珀色の瞳。
一族に連なるものは末端と言えども溜息が出る程の美形。
高い妖力。糧にするのは男の精(ってなんだ?)。
「うん。
こいつ妖孤みたいでさ。」
困ったように黒鵺が笑う。
オッサンらが言ってた。
『妖孤一匹で国が買える』
「やばやばやばやば」
「やばいよなあやっぱ。」
二人の顔を見ながら小さな妖孤は不思議そうに
座っている。
「ぬー。」
「何だ?蔵馬?」
「ここにいる。駄目か?」
ぺたりと耳が寝る。
「駄目じゃないぞ!」
勢いこんで怒鳴ったのは黒鵺でなく黄泉だった。
「・・・おまえだれ?」
「黄泉だ!
ここにいろよ。オレと黒鵺さんが守るから。」
じっと妖孤ー蔵馬が、黒鵺と黄泉を見る。
黒鵺は安心出来そうな笑顔だ。
黄泉は鼻息が荒い。
自分の手を蔵馬は見る。
小さい。
二人の手は蔵馬よりは大きい。
「・・・いてもいいか?」
「当たり前だろ?」
「ずっといろよ!」
人形のようだった表情が緩やかに変わる。
ふわりと花が咲いたように笑った。
前提1 やったった・・・・
前提2 だってやりたかったんだ!
前提3 この時点ではぬー12歳、黄泉7歳、蔵馬4歳くらい?
前提4 因みにまだ二人共蔵馬が男だって知りません(笑)
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