しーさるの鉄日記

JRグループ3/14ダイヤ改正(大阪、奈良、和歌山編)


JR西日本の3/14ダイヤ改正、大阪、奈良、和歌山エリアの改正概要は以下の通り。

●関西空港へのアクセス特急「はるか」に271系18両を投入して、全列車を9両編成で運転する。

●「くろしお3、6、25、26号」を毎日「パンダくろしお『Smileアドベンチャートレイン』」での運転とする。

●「くろしお15号、17号、16号、20号、36号」を新たに日根野に停車させる。このことで全ての「くろしお」が日根野に停車するようになる。

●きのくに線において、データイムに御坊~紀伊田辺間で運転している113系を227系で置き換える。

●和歌山線(全線)、きのくに線(和歌山~紀伊田辺間全駅)にICOCAサービスを導入する。

●JRゆめ咲線において、平日朝に西九条~桜島間列車2往復を増発する。

●大和路快速において、6両の列車(平日8本、土休日14本)を8両化、大和路快速だけでなく大阪環状線を8両編成で統一させる。

●奈良線において、土休日のみやこ路快速を6両に統一する。

●大和路線・和歌山線において、データイムの難波~高田間「快速」を廃止する。高田~王寺間では、その代わりとして227系による普通列車を運転する。

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JRグループの2020年春改正、JR西日本の近畿地方では、「はるか」の増結、和歌山線へのICOCA導入などが行われた。

「はるか」は、改正前は平日6本、土休日3本が9両編成での運転だったが、今回の改正では60本全てが9両編成での運転となる。281系の3両は3編成しかなったが、271系18両6編成投入で3両編成と6両編成の編成数が同じとなり、全ての「はるか」を9両編成で運転できるようになった。

3/14改正では全列車9両になった「はるか」だが、航空需要の減少で4/1からは全列車6両となった。それに伴い、271系だけでなく281系も3両の車両は運用から外れることになった。海外での感染状況を考えると、国際線の利用客が8割を占める関西空港へのアクセス列車需要が元通りになるのは、いつになるかわからない。ただ、利用率が半分くらいまで戻れば、密を避けるために9両化する可能性はあるだろう。

「くろしお」は、下り2本上り3本の計5本が日根野に停車、このことで「くろしお」36本全てが停車することになった。前回、2019年春の改正では6本が停車するようになったから、その時に比較すると11本と5割近く増えたことになる。前回は下り1015、1157、1257、上り1608、1808、1837が停車するようになったが、今回は下り1457、1557、上り1208、1408、2122と午後時間帯の停車が中心となる。

「パンダくろしお『Smileアドベンチャートレイン』」は、1編成だけだったので、定期の非限定運用や臨時への限定運用をこなしていた。去年12月からラッピング編成が2編成となったため、今回のような限定運用が可能となった。限定運用は1編成だけなので、もう1編成は他の「くろしお」に充当されると思われる。

関空アクセスのための停車だが、関空快速への接続時間は両方向とも11分となっている。まぁ、スーツケース客にとっては2~3分の乗り換えよりはマシだと思うけど。日根野停車のメリットは関空から南紀方面への利便性向上だけではない。紀州路快速から5分で接続することで、和歌山~日根野間の特急通過駅から新大阪への利便性も向上させる。このことで和泉砂川から新大阪まで大阪乗換で1時間14分かかっていたのを59分に短縮させる。

和歌山地区の一般列車は、まず御坊~紀伊田辺間を227系で統一、113系2000番台2両編成2本を置き換えた。この影響で、下り初電の日根野発紀伊田辺行、上り最終の紀伊田辺発日根野行は和歌山で分断されることになる。227系で統一するものの、ICOCA対応の自動改札機は全駅に投入されるので、後述の和歌山線のように車載型IC改札機は使われない。また、113系では後乗り前降りだったのが、227系では前乗り前降りとなり、紀伊田辺以南の105系と揃うことになる。その105系14両については置換え時期不明、227系で置き換えるとしたら、紀伊田辺スルー運用が出てくるか気になるところだ。
あと、リリースにはないが、平日ダイヤにおいて、和歌山発8時34分の紀州路快速京橋行を海南発8時02分に延長変更する。改正前の海南発和歌山行を吸収した列車だ。2本の列車を1本にしたので和歌山では17分停車、その間に紀州路快速だけでなく普通も先行させ、後続の御坊発にも追いつかれる。

和歌山線は、ダイヤ自体に大きな動きがなかったが、227系の車載型を含めICOCAサービスを本格導入している。橋本駅、岩出駅は基本型自動改札機でカードタッチ、粉河駅はIC専用自動改札機が入場用、出場用が設置されるが、データイムの2両ワンマンでは一番前のドアしか開かず車載型を使うことになるので、出場用は使われない。紀伊山田、中飯降、笠田、紀伊小倉は通学客の利用が多いので、出場用のIC専用自動改札機のみが設置され、データイムの2両ではそれも使われない。

大和路快速8両化、みやこ路快速8両化、難波~高田間快速の廃止は、奈良の221系の車両運用的にリンクしていると思われる。大阪環状線の8両運転は万博の年の1970年から始まり、環状線内を走る103系は6年で8両になったものの、関西本線から乗り入れてくる快速については時間がかかった印象、113系春日カラーの頃から両数が短いだけでなく、クロスシートだったから、数を減らしつつもネックになったいたのではないかと。

土休日のみやこ路快速は6両編成をデータイム全列車に拡充、2時間当たり1本か2本しかなかったのを毎時2本にする。プレスリリースを見ると6両を1運用で回しているのを4運用にする感じではないかと。その6両を補うために、JR難波~高田間快速の4運用を廃止することになる。

JR難波~高田間の快速は1996年改正で毎時1本設定、1997年改正では毎時3本となり、同本数の大和路快速と毎時6本体制になっていた。ところが2011年改正で大和路快速は毎時4本になったのに対し、和歌山線直通快速は毎時2本に削減、代わりにJR難波~王寺間の快速が増発され、新今宮~王寺間の快速は毎時8本となった。JR難波~王寺間の快速はわずか3年で廃止、今回の改正では残った毎時2本の快速が消滅して、大和路快速が毎時4本走るダイヤとなった。2014年改正以前は新今宮~王寺間で毎時8本走っていたから半減したことになる。

和歌山線の王寺~高田間から天王寺方面へは、王寺でホーム別乗り換えとなっただけでなく、4分ほど余計かかるようになった。香芝以南では近鉄大阪線が並行して、駅も近い。改正前はJR五位堂から天王寺まで33分だったのが、改正後は37分となっている。近鉄の急行だと鶴橋まで25分、本数も多く、天王寺、新今宮近辺でないと勝ち目はない。大阪は鶴橋7分接続でも近鉄の方が数分速い。その隣の香芝から天王寺までは34分、近くの近鉄下田は準急しか止まらないが鶴橋までの所要時間は38分となる。なお、高田以北と高田以南で同じ227系となったので、朝や午後時間帯に高田スルーの王寺~和歌山間通し列車が運転される


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