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しーさるの鉄日記

JR東日本2022年春ダイヤ改正(中央線特急編)


JR東日本のダイヤ改正、中央線特急の改正概要は以下の通り

●朝上りについて、『あずさ』と『かいじ』の順序を入れ替えて、『あずさ』2本の時刻を繰り下げる。また、東京への乗り入れ列車を増発する。

●『あずさ』うち、下り3本、上り2本の停車駅を増やす。

●『あずさ』2往復を、甲府~松本間で区間廃止して『かいじ』に変更、停車駅も『かいじ』に準じたものにする。多客期には別途臨時列車を設定する。

●竜王発7時12分の『かいじ』を6時58分に繰り上げ、新宿着9時04分だったのを8時42分に繰り上げる。

●『おうめ3号』と『はちおうじ7号』の順序を入れ替え、『おうめ3号』は15分繰り上げの東京発22時15分に、『はちおうじ9号』は15分繰り下げの東京発22時30分として、臨時に格下げする。東京発23時00分の『はちおうじ9号』は運転を取りやめる。


JR東日本の2022年ダイヤ改正、中央線特急を検証する。

まず、朝一番の竜王発7時12分の『かいじ』は6時58分に繰り上げ、甲府発は7時18分だったのを7時03分に繰り上げ、大月発は7時52分だったのを7時36分に繰り上げる。時刻繰り上げで上諏訪発朝一番の普通からの接続がなくなるが、甲府で韮崎発普通から接続、大月でも普通と緩急結合するようになり、特急通過駅からの利便性が向上する。韮崎以北からは『かいじ』に接続しなくなるが、次の『あずさ』に乗っても8分しか変わらない。甲府での身延線からの接続は18分だったのが3分に短縮するが、甲府駅の構造を考えると余裕がない。富士急は大月着7時37分だから時刻繰り上げで接続が悪くなっている。

時刻繰り上げで新宿着はラッシュピーク時に掛かることになるが、立川から新宿までの所要時間は34分から30分に短縮させている。改正前は通勤特快が立川場面で7分前を走っているためか、5分前の快速を国分寺で、11分前の快速を三鷹で追い抜くものの、新宿着はその快速と3分しか変わらなかった。改正後は4分前の快速を国分寺で、7分前の快速を武蔵小金井で、9分前の快速を三鷹で、11分前の快速を中野で追い抜いている。新宿着は8時42分、近辺のオフィスなら9時からの会議に余裕で間に合う。ちなみに高速バスは竜王発6時30分、甲府駅発6時45分の中央道内は日野のみ停車便が新宿着8時44分となっているが、道路状況でマチマチだ。

次に午前中の『かいじ』と『あずさ』を入れ替え、『あずさ』1本を『かいじ』化、『かいじ』を20~30分繰り上げる。『あずさ』の松本発を見ると、改正前は630、650、800、840、910となっていたのが、改正後は630、710、810、910となり1本減らしている。20-70-40-30と偏った運転間隔は、40-60-60と平準化され、70分空きはなくなった。

松本発6時50分の『あずさ』が7時10分発に繰り下がることで、6時56分着の大糸線、7時03分着の『しなの』、6時59分着の松本電鉄から新たに接続するようになった。ただ、岡谷では飯田線始発から数分のタッチ差で接続してないので、その辺は見直してほしいところだ。甲府発は改正前の『かいじ』の時より1分繰り上げの8時17分、新宿着は9時46分となり、改正前の『かいじ』より8分繰り上げとなっている。新宿までの所要時間は改正前と変わらない。なお、この『あずさ』は今回の改正で新たに東京駅に乗り入れている。

松本発8時00分の『あずさ』が8時10分に繰り下がることで、8時01分着の篠ノ井線快速(聖高原から各駅停車)8時02分着の有明始発大糸線から新たに接続すようになった。繰り下がることで茅野で接続していた普通は日野春待避に変更している。こちらもタッチ差で飯田線からは接続していない。甲府発は『かいじ』の時より2分遅い9時26分発、新宿着は5分繰り上げの10時54分となる。改正前より14分繰り下げなので、松本から新宿では4分遅くなる。茅野などでの停車時間が長くなり、甲府までは6分増なので、甲府から先は2分短縮ということになる。改正前の『かいじ』は新宿止だったが、スジを踏襲する『あずさ』は東京まで乗り入れる。

甲府発を見ると、740あ 756あ 818か 910あ 924か 947あ と14~23、52分間隔になっていたのが、740あ 749か 817あ 846か 926あ 943か と9~29、40分間隔となり、最長待ち時間が短縮される。9時10分の『あずさ』の代わりに設定された『かいじ』が8時46分発と大幅に繰り上げたからだ。この『かいじ』は普通から5分接続、富士見で特急に抜かれるが、小淵沢、韮崎方面からの有効列車となる。

新宿発11時30分と17時30分、松本発8時40分、19時30分の『あずさ』については、『かいじ』に変更し、甲府から先の運転を取りやめて、大月、塩山、山梨市、石和温泉い停車させる。このことで『あずさ』『かいじ』ともに毎時1本ずつ交互に走ることになる。停車駅が増えたため、所要時間が4~5分増加している。

国鉄時代は毎時1本の『あずさ』、数時間に1本の『アルプス』などの急行という体制だったが、1986年11月改正で急行が廃止となって毎時1本の『かいじ』となった。ただし、そのうち2往復は『アルプス』からの格上げで『あずさ』となり、時間帯によっては1時間2本の『あずさ』が走ることになった。この『かいじ』を延ばしたような『あずさ』は、塩山、山梨市、石和温泉に一部が停車していたが、E353統一による停車駅整理で、この三駅に停車しなくなり、2時間特急が停車しない状況になっていた。今回の改正では交互に運転するようになったため、1時間毎に停車するようになった。ただし、夜間上りは『かいじ』が連続するようになったため、最終『あずさ60号』とその前の『あずさ54号』は1時間30分ほど開くことになった。『あずさ54号』の後を走る普通に乗れば、甲府で『かいじ58号』に乗り継ぐことができ、『あずさ60号』より38分早く新宿に着くことができる。また、『あずさ58号』が『かいじ58号』になったことで、富士急ハイランド発20時13分の富士急行から5分で接続するようになった。富士急ハイランドは、春休みに20時まで営業しているから、需要はそれなりにある。

『あずさ』が『かいじ』になったため、前後する『あずさ』の停車駅を増やして、『あずさ』の短縮変更分をフォローしている。新宿発11時30分と松本発8時40分の『あずさ』が『かいじ』になったため、新宿発11時と松本発10時10分の『あずさ』は、八王子、甲府、茅野しか停車してなかったのが、立川、八王子、甲府、小淵沢、茅野、上諏訪、岡谷、塩尻停車になった。このことで下り2時間25分、上り2時間23分だったのが、下り2時間35分、上り2時間34分となった。

新宿発11時30分と松本発19時30分の『あずさ』が『かいじ』になったため、新宿発12時と松本発18時40分の『あずさ』は、立川、八王子、甲府、茅野、上諏訪しか停車してなかったのが、立川、八王子、甲府、韮崎、小淵沢、茅野、上諏訪、岡谷、塩尻停車になった。このことで、下り2時間32分、上り2時間26分だったのが、下り2時間35分、上り2時間33分となっている。

新宿発17時30分の『あずさ』が『かいじ』になったため、新宿発17時00分の『あずさ』は、甲府から先で既に停車していた小淵沢、茅野、上諏訪、岡谷、塩尻に加え、韮崎、富士見、下諏訪にも停車するようになった。岡谷から先は4分繰り下げ、茅野で接続していた普通も塩尻まで逃げ切るようになった。

『あずさ』の『かいじ』化による停車駅整理で、立川、上諏訪には全ての『あずさ』が停車するように、岡谷、塩尻通過の速達タイプは下り4本上り3本から下り2本上り2本に減少した。新宿~松本間の最速は先述の松本発10時10分の2時間23分から、新宿発16時00分の2時間29分となった。

この辺の運転系統整理や停車駅整理などは、全ての特急車両がE353で統一されたから柔軟にできるようになったかと思われる。

松本発10時10分が小淵沢に停車するようになったため、小海線から15分で接続するようになった。それ以外に『あずさ』の新規停車による小海線、飯田線、中央西線への接続改善は普通を介する必要がなくなった以外はなかった。ただ、中央西線の塩尻着が18時50分に対し、18時49分に『あずさ』が発車するのは改善の必要がありではないかと。

東京発22時30分の『おうめ3号』については、東京発22時15分に繰り上げる。所要時間は立川まで2分、拝島まで3分、河辺まで7分、青梅までは77分と通勤快速並みだったのが69分と8分短縮する。駅間の所要時間だけでなく、拝島で3分、河辺で2分停車していたのをそれぞれ1分に短縮させている。また時刻を繰り上げたため、奥多摩行最終に接続するようになった。

東京発22時30分の『はちおうじ』は金曜日だけの運転に、金曜日以外は22時45分の『かいじ』がフォローする。それでも最終特急は15分繰り上がることになる。

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