アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

第31回東京国際映画祭:私のDAY2

2018-10-27 | アジア映画全般

朝は小雨が降っていたのに、午前9時頃には青空が見え始め...と、今年のTIFFはお天気に恵まれています。TIFF2日目、今日は嬉しいことがありました。午後1時半から特別招待作品として、ソニーが公開する『パッドマン 5億人の女性を救った男』が、一番大きい500人超キャパのスクリーン7で上映されたのです。お客様は8割を超す入り。ちらほら、サルワール・カミーズ(長いドレスとパンツを組み合わせたインドの民族衣装)姿の方も見えます。時々小さな笑いも起きていた上映ですが、皆さん集中して見て下さっている感じが伝わってき、そして最後に拍手が起きたのです。すごく嬉しくて、さっきR.バールキ監督にメールで報告したら、「Am so touched. Thank you so much!!!! (感動した。どうもありがとう!)」というお返事が来ました。いい監督さんです~~~。バールキ監督には、ついでに六本木駅の通路に貼ってあるポスターの写真も送りました。


『パッドマン』に関しては、公開までにいろいろ記事にしていく予定ですので、お楽しみに。(ソニー様、画像をもっと下さいませ~~~)そのほか、本日見た作品は次の2本です。

 

『めくるめく愛の詩』
2016/インドネシア/85分/インドネシア語/原題:Ach... Aku Jatuh Cinta/英題:Chaotic Love Poems
 監督:ガリン・ヌグロホ
 キャスト:チコ・ジェリコ、ペフィタ・ピアース、ノファ・エリザ


 ©Amin Mohamad

インドネシア映画の大ベテラン、ガリン・ヌグロホ監督はTIFFの常連と言ってもいいのですが、今回は何やらかわいい恋のお話を描いています。幼い時から向かいの家どうしで淡い恋心を抱き続けてきたユリアとルーミー。小学校から高校へ進み、やがて大人になり、二人とも別の相手と結婚するのですが、その頃インドネシア社会は混乱に陥ります...。この混乱が1965年の共産党事件というか軍事クーデターだと思われ、ガリン・ヌグロホ監督が描きたかったのは社会に翻弄される庶民の姿だったのでは、と思いました。ナレーションでは、ヒロインのユリアが1990年に書いたものを読み上げている、という格好で過去が語られていきますが、独立後のインドネシアの日常生活がシロップ飲料やラジオ、流行歌、服装など様々な小道具を使って忠実に再現されており、現実を鋭く描くことの多いガリンの作品としてはちょっと異色。好き嫌いが分かれそうです...。 


『家族のレシピ』
2018/日本・シンガポール・フランス/89分/日本語・英語・中国語/原題:Ramen Teh/英題:Ramen Teh
 監督:エリック・クー
 キャスト:斎藤 工、マーク・リー、松田聖子、伊原剛志、ジャネット・アウ


 ©Zhao Wei Films/Wild Orange Artists

シンガポールを代表する監督エリック・クーが、日本とシンガポールを舞台に撮った、食べ物を軸にしたファミリードラマ。原題が「ラーメン・テー」となっていますが、これはラーメンと、シンガポールの代表的料理バクテー(骨肉茶)を合体させたもの。劇中で斉藤工が演じる主人公が作ろうとするメニューです。バクテーはこちらのサイトなどを見るとどんな料理なのかよくわかりますが、お話は群馬県高崎にあるラーメン店から始まります。初老の父親(伊原剛志)と叔父(別所哲也)と共に人気ラーメン店を切り盛りする真人(斉藤工)は、仕事に投げやりな父を批判的な目で見ていました。ところが父が急死し、その遺品を整理するうちに、父の苦悩が少しずつわかってきます。真人の亡き母はシンガポール人で、バブルの頃にシンガポールで板前をしていた父が母(ジャネット・アウ)の働く店でバクテーを食べて気に入り、それがきっかけで二人は結婚したのでした。ところがこの結婚は、母の母親から大反対され、勘当された形で、母は真人が10才の時一家で日本へ。その後母は亡くなるのですが、その母の苦しみを知っている父は母の死後一種廃人のようになってしまったのでした。父の遺品から、シンガポールに住む母の弟の住所を知った真人は、叔父が絶品のバクテーを作ってくれたことを思い出し、シンガポールに訪ねていくことに。10数年間音信不通だったシンガポールの親戚を訪ねる気になった裏には、シンガポール在住でグルメのブログを書いている美樹(松田聖子)の存在もあったのでした...。


来年3月9日から日本でも公開となりますが、この作品もエリック・クー監督にしては珍しくストレートなストーリー運びで、わかりやすい作品になっています。シンガポールのシーンが見どころとなりますが、一番シンガポールらしさが出るのが、現在の叔父役マーク・リーが登場するシーンで、シングリッシュ(シンガポール英語)でまくし立てるマーク・リーの演技が素晴らしいです。斉藤工ファンの皆さんは、11月1日(木)に上映がありますので....とチェックしたら、すでにチケット完売でした。やっぱりなあ。本作の斉藤工、すごくチャーミングなのでお楽しみに。


その後は、国際交流基金アジアセンターのパーティーがあったので、ちょっとお邪魔してきました。<アジアの風>審査員で、特集上映もあるピート・テオも挨拶に立ち、渋い魅力を振りまいていました。お料理も凝っていて豪華で、いろいろいただいて外に出たら、あら、こんな方が。そう、フィリピンの名物監督キドラット・タヒミックです。


先日、友人が釜山国際映画祭で撮った、といって、『きっと、うまくいく』のラージクマール・ヒラーニー監督とキドラット・タヒミック監督のツーショットを送ってきてくれたのですが、してみると釜山からこちらに回っていらしたのですね。1982年の国際交流基金映画祭の時に初めて会い、すでに36年も経っているのですが、髪こそ白くなったものの、少年のような顔立ちは昔のまま。タヒミック監督作品『500年の航海』(2017)も来年1月に公開予定ですので、また別途ご紹介します。

 


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