ちいさい ねこ♪

ひとつでも多くの心揺さぶられる瞬間をとどめておきたいから・・・。

引き算

2009-06-01 09:25:36 | スナップ写真
Canon EOS 40D + TAMRON A09

 昨年、同じ場所を撮った写真と見比べてみました。

2008.6.19「壁」 Canon PowerShot A720 IS

 何に惹かれるか・・・。同じ人間でも、時と場所と状況が変われば、興味・関心のむかう対象は微妙に変化します。昨年は、壁の色とネギ坊主の取り合わせが面白くてシャッターを切ったのですが、今年、この場所を撮ろうと思ったとき、私はまず2つの窓をどう入れるか、と考えました。全体のバランスをどうとろうかと。あまりに引いて撮りすぎれば、説明的な画になってしまうし、かといって、寄りすぎても窮屈になってしまう。ちょうどいいところ、しっくりとなじむ構図、というのをあれこれ考えました。

 結局、もうちょっと引いて撮っていた元画像から1枚目のようにトリミングしてみました。というのも、この右側には画面に入れたくないものが置かれていて、それを勝手にどけるわけにはいかなかったからです。とりあえず撮っておいて、後からトリミングで切る、という方法にしました。前に出てフレーミングすればよかったのですけど、交通量の多い道路に飛び出して写真撮るほどの命知らずではないものですから。あ、ズーム使えばよかったのか?と思いついたのは撮った後です。あいかわらずそそっかしいというか、抜けてますね私。

 写真って、引き算なんですね。先日の写真講座でも、他の方の作品を先生がトリミングなさって、「親切に周囲の状況もすべて入れすぎると説明的な写真になってしまう。旅行のガイドブックに載せる画ならばそれでいいのだけれども、作品として考えるならば、どうフレーミングすればいいかをよく吟味して撮った方がいい。」とおっしゃいました。

 肉眼で見えているもの、全部をフレーム内におさめよう、あれもこれも入れたい、と欲張ってしまえば、ありきたりな面白みのない写真になってしまいがち。自分が惹かれたものは何か、よく見極めて、そこに的を絞って、余分なものは入れないように引き算していく、そうやって良い作品に仕上げることが大事。なんてことを考えました。