晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

イオン

2012年01月17日 23時35分28秒 | 化学のお話
繰り返しになりますが、

・原子は、より安定な希ガス型の電子配置になろうとする

ということで、

例えばナトリウム原子(Na)は電子をひとつ手放すことで安定になろうとし、塩素原子(Cl)は電子をひとつ調達してくることで安定になろうとします。

その結果として、この場合では、ナトリウム原子からひとつ電子のとれたもの(プラスの電荷をもつもの)や、塩素原子にひとつ電子がくっついたもの(マイナスの電荷をもつもの)ができるわけですが、これらを総称してイオンと呼んでいます。

・ナトリウムイオン(Na+):ナトリウム原子から電子がひとつとれたもの
・塩化物イオン(Cl-):塩素原子にひとつ電子がくっついたもの

そして、このナトリウムイオンと塩化物イオンが静電気的に引き合う(プラスとマイナスが引き合う)ことで、いわゆる塩化ナトリウム(NaCl)ができます。

※なおNaClでは、イオンどうしがくっついた形となっていることから、この結合のことをイオン結合といいます。


イオン結合を含む化学結合については、次回以降に書きたいと思います。