高速バスに乗ろう。

最近の高速バスはスゴイ!

ツアーバスと路線高速バスの本当の違い (2)サービスの特徴

2011-06-19 00:36:33 | 日記
さて、今回の記事では、ツアーバスと路線高速バスのサービスの特徴を書いていきます。

まずは、軽く復習です。
前回の記事で、契約相手のことを書きました。
ツアーバスの契約相手は旅行会社(旅行代理店)、路線高速バスの契約相手はバス会社でしたよね?

サービスの特徴についても、この契約相手の特徴がはっきりと反映されているのが
高速バスの興味深いところだと思います。

以下の表をご覧ください。



ツアーバスはいかにも旅行代理店の商品っぽいし、路線高速バスはいかにもJRっぽいと思いませんか?

携帯電話業界に例えると、もっと分かりやすいです。
ツアーバスはソフトバンク、路線高速バスはドコモだと思っていれば、
おおむね間違いありません。(笑)


iPhoneや犬のお父さんやスマップのCMに代表されるように、新しいものに積極的でおしゃれでカッコよくて、
しかも料金が安いソフトバンク(ツアーバス)。
ただ、圏外になりやすいのが残念。

日本で一番基地局が多くて、富士山山頂でもつながって、安定感バツグン。
微妙にダサくて保守的で、料金も高めだけど、誰もが知ってる安心ブランドのドコモ(路線高速バス)。

うん、ほんと似ています。


ただ、ツアーバスの方は、一概にソフトバンクだとも言えません。
WILLER EXPRESSのようにドコモ化するツアーバスも、ちらほら出てきています。

・・・続きます。
我ながら、引っ張りますね。

ツアーバスと路線高速バスの本当の違い (1)契約相手は誰?

2011-06-18 12:20:29 | 日記
高速バスは、ツアーバスと路線高速バスの2つに大きく分けることができます。
ですが、その違いを正しく記載した記事やブログには、なかなか出会えません。

その理由は、

[1]ここ2~3年の間にツアーバスは大きく変わっているのに、
   それをきちんと踏まえて書かれた記事が少ないこと。

[2]ツアーバスと路線高速バスの違いを書いた記事があっても、
   それは路線高速バス好きの方が
   『路線高速バスの方が、ツアーバスより絶対いいよ!』
   と言いたいがために書いたものが大半を占めること。
   そして、そういう方は、最近のツアーバスにほとんど乗ったことがないこと。

[3]ツアーバスによく乗る方は、路線高速バスと区別して捉えることに興味がないので、
   その違いに注目した記事は書かないこと。

だと思います。

特に[2]は絶望的で、路線高速バス派の方は徹底してツアーバスには乗りませんね。
そのこだわりはドコから来るんだろうな?と不思議です。
このタイプは、男性に多いですね。

一方で、[3]は女性に多いです。
理屈に拘泥せずに自然体で捉えるので、ツアーバス⇔路線高速バスという大ざっぱで
抽象的な枠組みでは比較しません。
どちらかと言うと、
「次のお休みに乗る△△行きの高速バスには、A社とB社の2つの候補が
 あるんだけど、どっちの方ががいいかな?」
のような具体的な比較をします。

そのような訳で、ツアーバスと路線高速バスの本当の違いについて簡単に表にまとめてみました。
まずは、契約相手とサービス内容編です。



以上のように、ツアーバスと路線高速バスでは契約相手もサービス内容も、
似ているようで異なります。

特に、契約相手の違いは重要です。
もし高速バスを利用してトラブルが発生した場合には、当然のことながら、
契約相手にクレームを言う必要があります。
つまり、ツアーバスの場合はバス会社にクレームを言うのではなく、
旅行会社(旅行代理店)にクレームを言うことになります。

まぁ、海外旅行を思い浮かべてみれば、当然のことでなんですけどね。
JTBのパックツアーで海外旅行に行っている時、仮に乗っている飛行機で
トラブルがあったとしましょう。
支払った代金の一部払い戻しを請求しなくてはならなくなったとします。
その時、払い戻しを請求する相手はLCC(格安航空会社)だったりANAだったり
スカイマークといった航空会社ではなく、JTBですよね?

それと一緒です。

さて、次はいよいよサービスの特徴編です。

JRバスの意外な逆襲~大阪駅のJR高速バスターミナルのリニューアル

2011-06-16 00:49:24 | 日記
2011年6月1日、大阪駅に新しいJR高速バスターミナルが完成しました。
超キレイで超デカイです。



Youtubeに良い動画があったので、それもリンクしておきます。↓

http://youtu.be/VgEsmN20nQE?t=29s

JR大阪駅は今年のゴールデンウィークに大幅リニューアルしましたが、
その一環として、JR高速バスターミナルも新しくなったようですね。

動画にはきちんと映っていませんが、待合室もかなりキレイでした。
WILLER EXPRESSの新宿西口バスターミナルにはかないませんが、十分だと思います。

2009年まで、路線高速バス(JRバス、私鉄系バス)には専用(もしくは相乗り)の
バスターミナルがあるのに比べて、ほとんどのツアーバスにはバスターミナルがありませんでした。

小泉元首相の規制緩和の申し子であるツアーバスは、バス自体の質・アイデアや
サービスが日進月歩の速さで進歩しており、路線高速バスを既に凌駕していますが、
やはり安心感という面では路線高速バスに一日の長がありました。

その安心感の源の1つが、バスターミナルだと思います。

実際、バスターミナルが利用できないと、

◇どこでバスに乗ればいいのか、自分が予約したバスのスタッフをちゃんと
  探し当てられるのか、等がよく分からず、不安。

◇屋外でバスを待つことになるので、風雨や暑さ・寒さに耐えながら、
  待たなくてはならない。
  特に、バスが遅延したときなどはとても困る。

◇待つときに椅子に座れない。

◇道端でいきなりバスに乗るのは、ゲリラ的でちょっと不安。

ということになります。

このため、ツアーバス大手のWILLERとVIPライナーは、2010年~2011年に
相次いで専用のバスターミナルをオープンしました。
まずは、東京/大阪/京都だけですが。
これでやっと、路線高速バスに肩を並べられるようになりました。

しかし、まだ大部分のツアーバスでは、バスターミナルを利用できません。

JRバスは、そこが差異化ポイントだと思ったのでしょう。
鋭い着眼点です。
インフラに大々的に投資できる体力は、ツアーバス会社にはありませんから。

リニューアルされた大阪駅のJR高速バスターミナルは駅の真横にありますし、
雨でもJRの改札を出てから濡れずにバスに乗り込めます。
冒頭に書いたように、椅子のあるきれいな待合室もあります。
電光掲示板も完備されていて、どこで待っていれば良いのかも一目で分かります。

やるなぁ、JR西日本バス。

JRバス関東でも、3~5年後には新宿駅の新南口に新しいバスターミナルを
作るそうですし(いまの代々木駅横にある仮設バスターミナルは超しょぼいですが)、
底力を見せつけ始めた、という感じがしますね。
いかにもインフラ会社って感じです。

数年前とは違い、最近、安全性については、ツアーバス会社も運転手2名交代制の採用や
バス整備に力を入れ始めましたから、路線高速バスの優位性はあまり無くなってきました。
もちろん、いまも安全性が不十分なツアーバス会社もあります。
玉石混交です。
が、逆に言えば、「玉(宝石)」のツアーバス会社さえ選べば、安全性は
さほど心配しなくても良いわけです。

一部の優良なツアーバスであれば、全ての面で路線高速バスを凌駕することができるのかも?
と思い始めたとたん、JRバス(路線高速バス)の華麗なカウンターパンチ。
意外な逆襲に、感心してしまいました。

ますますヒートアップする『インフラ系の安心感を前面に押し出すJRバス』vs
『バス設備/サービスが充実した低料金のツアーバス』の戦い。

今後も、高速バス業界から目が離せません。

ただ、この激しい競争の中で、一番苦境に立っているのは私鉄系バスのような気が
します。

『SAKURA Express プレミアム(2×1)』の衝撃

2011-06-15 15:07:46 | 日記
ヤバイぜ、SAKURA Express プレミアム(2×1)!

正直、クオリティの高さに驚きました。
さくら観光(株)の高速バス『SAKURA Express プレミアム(2×1)』のことです。
おそらく、2010年夏に投入された最新型だと思います。

私が乗ったのは、東京⇔大阪間でした。



車内の色調は、女性客を意識した淡いピンクで統一されており、
座席シートは皮っぽくて(人工皮革でしょうけど)でスタイリッシュです。

シート配列としては、最新トレンドの2列+1列の3列シートを採用することで
座席シートの幅を広く取り、縦列も9列(トイレ無し)と数を抑えて足元の広さを確保。

※ちなみに、バスの名前の『SAKURA Express プレミアム(2×1)』の『2×1』は、
 この2列+1列型の座席のことを指しています。

ホントこのシート配列は秀逸で、前後のシート間隔は110cmとかなり長く、同じ3列シートの
WILLER EXPRESS『リラックス・ワイド』の96cmや旅の散策ツアーズの109cmを
上回っています。
シート幅についても、WILLER『リラックス・ワイド』の約60cm、旅の散策ツアーズの47cmを超える約62cm。
とても広いです。



1列側の席と通路の間にはプライバシーカーテンがあるし、2列側席の間のひじ掛けは
かなり幅が広く(15cmくらい?)、隣りの席に人が座っても、気にならないように工夫してあります。
また、このひじ掛けは、かなりの幅広にも関わらず上に上がる仕組みになっていて、
カップル向けにも良さそう。



また、座席シート自体の座り心地も素晴らしかったです。
堅そうなシートだったので、「寝心地悪そう」と第一印象は良くなかったのですが、
実際に座ってみると、まるで違いました。

まず、シートのホールド感がスゴイ。
腰~背中の身体のラインに沿ってシートが身体をしっかりとホールドするため、
腰がシートにぴったりフィットします。
古い座席シートだと、腰と座席の間に空間ができてしまい、バスを降りた後に
腰が痛くなってしまうのですが、このシートにはそれがありません。
腰がシートにハマってしまったような感覚。
こんなに堅いシートなのに、何故こんなに腰や背中にフィットするんだろう?



そして、レッグレストもこれまでにない出来です。
膝からふくらはぎ~足首まで、しっかりとレッグレストに支えられています。
一般的に、高速バスのレッグレストは無造作な作りになっていることが多く、
レッグレストの一点のみがふくらはぎに当たってツラくなったりするのですが、
このレッグレストは巧みな作りでそれを避けています。

それどころか、このレッグレストのおかげで、足先をぶらんぶらんと空中に
投げ出すことが可能になりました。
超らくらくです。
フットレスト(足置き)に足を置くと、どうしても体重の一部がそこに掛かり、
足の負担になるんですよね。
このシートでは、足をどこにも置かなくて良いので、本当に足がラクです。
身長175cmの私ですが、前後のシート間隔が長いので、何の障害も無く、
足先を空中に放り出してぶらぶらさせたまま眠ることができました。
癖になりそう。

本当に、この座席シートの造りは素晴らしいです。
人間工学を駆使して作られた深夜高速バス専用のシートなんでしょうね。

これまでリーズナブルな価格帯のバスの中では、旅と散策ツアーズの
座席シートが最も快適だと思っていたのですが、このSAKURA Express プレミアム(2×1)の
シートの前では、さすがの旅と散策ツアーズでさえも色あせてしまうほどです。

さらに、スマートフォンの流行を考慮して、電源コンセントと無線LANを完備。
特に、コンセントはうれしいです。
意外とコンセントの付いたバスって少ないんですよね。

ブランケットは大きめで気持ちのいい素材でしたし、スリッパ・アイマスク・
首につける空気枕・ミネラルウォーターまで置いてあって、アメニティも完璧♪

遮光カーテンも運転手席と座席の間にきちんとあって、運転席からの外光をさえぎってくれます。

また、旅の散策ツアーズと同様に、休憩のためサービスエリア(SA)に停まった際にも、
車内の明かりは点けずアナウンスもしないため、眠りを遮られることもありません。
ちなみに、SAからの出発時刻が書かれた札?が出入口の窓に置いてあるところまで
旅の散策ツアーズと同じです。

さては、評判のいい旅の散策ツアーズのやり方を真似したな?(笑)

また、東京⇔大阪間の夜行便では、運転手が2名交代制となっており、
安全性でも路線高速バスに負けていません。

さらにさらに。
トイレを無くし、そのぶん座席数を増やして低価格化を狙ったのも、
最新トレンドに乗っかっています。

いま、東京⇔大阪路線では、トイレの無い高速バスが増えてきています。
従来の常識ではトイレ有りが普通でしたが、その常識を打破したのがツアーバス最大手のWILLER EXPRESS。
座席やバスの質感を高めたり、料金を抑えたりすることで、トイレの無いバスでも
女性客に支持されることを証明しましたから。


他にも、充実したアメニティやピンク色の色調など、さすが2010年夏に投入した車両だけあって、
他社の高速バスを徹底的に研究し、それをこのバスに活かした努力の跡が伺えます。
そのマーケティング能力と市場動向を先取りする力には、感服いたしました。

さて、肝心の料金ですが。
楽天トラベルから予約したところ、結構ギリギリに予約したこともあり、
東京⇔大阪間が4,800円(平日夜行便)と、むちゃくちゃリーズナブルでした。

ただ、楽天トラベルからの予約だったので、席は選べませんでした。
たまたま乗客が少なかったので、運良く2列側の窓際席になり、料金から考えると
かなりお得感はありました。
ですが、もし通路側の席になっていたとしても、シートの幅が広いので
窓際席と快適さは変わらなかったんじゃないかな、という気がします。

また、通常料金を見ると平日は6,000~7,000円ですし、さらに座席を指定をする場合は、
座席指定料が200~500円掛かるようですので、高速バス料金としては
高いとは言いませんが、それほど安くもありません。
真ん中くらいの価格帯を狙った料金設定だと思います。

※座席指定は、さくら観光のHPからできます。

ただ、このさくら観光の特筆すべき点は、
なんと! 通常プランなら、キャンセル料が無料!
なのです。
(注:ただし、返金方法によっては、手数料が掛かる場合があります。)

キャンセル料の無料化は、路線高速バスでさえも聞いたことがありません。
すごすぎです。

しかも、すばらしい設備・サービスの充実度。
コストパフォーマンスは、明らかにダントツ1位。
超オススメです。
みなさん、ぜひSAKURA Express プレミアム(2×1)に乗ってみてください。

なお、以前掲載した記事の「比較的低料金なのに、なかなか快適なバス(ミドルグレード便)」部門には、今回のSAKURA Express プレミアム(2×1)も加えたいと思います。
また、そのうち更新しますね。(笑)  
  

乗ってみたい深夜高速バス~ロイヤルブルー(VIPライナー)

2011-06-12 11:13:01 | 日記
高速バスをよく使う人たちの中で、ひそかに話題になっている深夜高速バスがあります。

それが、VIPライナーのフラッグシップバス『ロイヤルブルー』です。

残念ながら、私はまだ乗ったことがありません。
ですが、スペックを聞いただけでもワクワクします。

横は3列独立シート、縦はなんと8列しかありません。
そのため、シート間隔は余裕の118cm!
通常は75~90cmですし、広くても100cmを超えるシートは
めったにないのですが、118cmとは本当に広いです。

もちろん、リクライニング角度は140度を軽く上回り、145度。

座席シートも深夜高速バスのために特別に開発されたエアリィソファ(低反発シート)、
足元には全席オットマン付きです。
そのため、寝心地はかなり良いそうです。

※オットマン
 ソファー等に座りながら足を伸ばすためのソファー等と同じ材質で出来た台のこと。

また、プライバシーカーテンも完備しています。

トイレは無く、3列独立シートのために座席幅も46cmと標準的ですが、全体的には
かなり頑張っているスペックだと思います。

それでいて東京⇔大阪間の料金は、月~木は6,000円(中央席)/6,500円(窓際席)、
金・土・日は7,000円~8,000円(中央席)/7,500円~8,500円(窓際席)と
コストパフォーマンスが高いです。

また、消灯時には、一斉にリクライニングするようにアナウンスがあるそうです。
これで、前後を気兼ねなくリクライニングできますよね。

このように、ハード面だけでなくソフト面もきちんとしているらしく、
それも話題になっている理由の1つです。

さらに、東京や新宿、大阪(梅田)、なんば、京都にはVIPラウンジという高級感のある待合室があります。
当然、無料で利用することができます。

高速バスを降りた後、顔を洗ったりヒゲを剃ったり、歯を磨いたりしたいですよね?
着替えたいこともあるでしょう。
女性だったら、化粧や髪を直したい方も多いと思います。

そういう人の為に、このVIPラウンジはあります。
ドライヤーとヘアアイロン完備のパウダールーム(化粧室)、
ズボンプレッサーまで準備されたフィッティングルーム(着替え部屋)等、
設備がかなり充実しているようです。
(ただ、シャワーはありません。)

これだけ色々充実したバスだと、ぜひ乗ってみたくなりますね!