高速バスに乗ろう。

最近の高速バスはスゴイ!

さくら観光の『リラックス4』は、あなどれない。

2011-09-27 01:06:41 | 旅行
さくら観光のリラックス4(東京⇔大阪)が、想像していた以上に良かったです。
これまで乗った深夜高速バスのいわゆる「4列ゆったりシート」の中では、
一番よく眠れました。

『グランシア』(VIPライナー)より眠れたのかって?
・・・実は、よく眠れました。
ただ、グランシアの方が寝心地は良かったかな。
でも、リラックス4の方が安いし、寝心地もそんなに捨てたものじゃないです。

以前、VIPライナーの『4列楽のびシート(4列ゆったりシート)』に乗った時、
割と良かった風に記事に書きましたが、さくら観光のリラックス4に乗ってしまうと、
そうとも言い切れなくなります。

ちなみに、シート配置は横4列×縦10列(トイレなし)。
4列ゆったりシートでは、ごく一般的な配置です。



バスのデザインは、なかなか良いと思います。白を基調としていてキレイ。
多少、昭和の香りがしなくもないですが。

車内設備やサービスは、こんな感じです↓

◇隣席との間のヒジ掛け・・・・・・・・・・・・・有り(7~8cmの幅広で、造りもしっかりしたタイプ)
◇レッグレスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なし
◇フットレスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・有り
◇前方遮光カーテン・・・・・・・・・・・・・・・・・有り
◇SAに停まったときの車内アナウンス・・・なし
◇アメニティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブランケットのみ(小さめ)

悪くもなく、良くもなく。

ヒジ掛けは、特徴的ですよね。
以前に乗ったSAKURA EXPRESSプレミアムもそうでしたが、さくら交通のバスのヒジ掛けは、
幅広のことが多い気がします。
こだわっているのかな?

2列並んだ席の場合(2列+1列シートの2列側席や4列シート)、ヒジ掛けがしっかりしているかどうかで、
快適性がまるで違います。
ヒジ掛けが無かったり、簡易なものだったりすると、自分の空間をきちんと確保できずに
隣席の人に寄り掛かられたり、自分の席の方に足を出されたりしますから。
そういう点では、リラックス4は良かったです

また、レッグレストがないと、通常なら足が疲れやすいのであまり嬉しくないのですが、
今回は、なぜかそんなに足が疲れませんでした。
同じレッグレスト無しでも、MKとは全然違います。
ちょっと不思議。

おそらく、リクライニングシートの背もたれの倒れる角度が深いために、
体重が足にあまり掛からなかったからだと思います。
奥が深いな~、高速バス。

さて、肝心の足元のゆったり度ですが。
本当に‘ゆったり’していました。



バスの座席の足元の写真です。
暗くて分かりにくいですね。
ごめんなさい。
私の古い携帯電話のカメラ機能だと、これが限界です

靴の位置がぼんやりと見えるかと思いますが、座席に深めに腰かけると、
足先が前の座席の下の空間に少し入る程度です。
もちろん、膝はぴーんと伸ばしたうえで。
(ちなみに、私の身長は175cmです)

足先がどこにも当たらないので、本当に足元がラクラクです。
感覚的には、足元の広さはMKと同等レベルで、VIPライナーの4列楽のびシートよりは
明らかに広いです。
これだけ広いと、ぐっすり眠れます。
数日前、別のバスの4列スタンダードに乗りましたが(これは別記事に起こす予定)、
そのときは、ぜんぜん眠れなくて苦しみました。
雲泥の差です。
やっぱり、4列ゆったりシートはいいですね。

ただし、4列は4列なので、シート幅は狭いです。
3列シート(特に2列+1列タイプ)とは差があります。
小柄な女性は別として、一般的な男性の肩幅だと、ある程度窮屈な思いをするのは
避けられないでしょう。

でも、眠れるので、まぁいいことにします


それから、もう1つよく眠れた理由があります。
この車両は、車内灯が明るすぎなかったからです。
(だから、私の携帯電話では薄暗い写真しか撮れなかったのですが)

高速バスがサービスエリア(SA)に停まったときには、当然、車内灯が点くのですが、
これがあまり明るくないし、前述の通りアナウンスもないので、SAに停まったことに
気づかない乗客も多かったです。
そのまま眠り続けていました。
私自身もぐっすり眠っていて、1度はSAに停まったことに気づきませんでしたから(笑)

こういう車内灯が明るすぎないバスは、意外と少ないです。
JRバスやWILLER EXPRESS等は安全性に気を配るあまり、車内灯がヘンに
明るいバスが多く、また車内アナウンスもあるので、SAに停まると
必ず目が覚めてしまうという欠点があります。
それに比べると、このバスは車内灯の明るさが控え目で目が覚めにくく、良かったですね。

ちなみに、VIPライナーの最新型バス『グランシア』のシートはリクライニングが電動式です。
バスがSAに停まると、降りようとする乗客が一斉にリクライニングを戻そうとするため、
ブーンという低いモーター音が車内あちこちで鳴り響き、
眠っている乗客まで目を覚ましてしまうという欠点があります。

さて、このリラックス4の短所ですが。
コストパフォーマンスを考えると、あまり無いような気がします。
強いて言えば、

・座席シートや内装が、ちょっと古め。
・ブランケットが小さい。もう少し大きいのが欲しい。

といったところでしょうか。

乗務員も2名で安全性にも配慮していましたし、運転も丁寧だったと思います。
一部では、さくら観光のバスの運転は荒い、という噂が立っているようですが、
私個人は荒い運転に出食わしたことはないんですよね。
どちらかと言うと、『丁寧で安全運転』というイメージです。

料金は、シルバーウィークの日曜夜出発で4,300円(座席指定せず)。
ふつうシルバーウィークはかなり割高なので、4,300円というのは格安だと思います。
しかも、4列スタンダードじゃなく4列ゆったりシートなのに。

グランシア(VIPライナー)が満席だったり、ちょっと高いな、と思うときには、
さくら観光のリラックス4を選ぶと良いんじゃないでしょうか。

私個人は、車内灯があまり明るくないのが気に入ったので、今後、4列シートに乗るときには
リラックス4にしてしまいそうな気がします。

・・・そう言えば。
さくら観光には、『リラックス4プラス』というバス(座席シート)もあるんですよね。
リラックス4に比べてリラックス4プラスは、シート幅が広いそうです。
気になるなぁ。

VIPライナーの最新型バス『グランシア』に乗ってみた。

2011-08-27 22:51:12 | 旅行
噂の深夜高速バス(夜行便)の『グランシア』に乗ってみました。
グランシアは、2011年7月22日から東京⇔京都・大阪間で運行を開始したばかりの最新型バスです。
VIPライナーが満を持して投入したバスと言っていいでしょう。

まだ運行開始から1か月ほどしか経っていない最新型(2011年8月現在)ということで、
個人的には乗るのをとても楽しみにしていました。

私が乗ったのは、新宿→大阪(大阪VIPスタンド)の区間でした。
日曜日の夜に乗りました。



外見は、大人っぽくてスタイリッシュです。
これは期待できそう。

グランシアの特徴はいくつかありますが、私が一番注目していたのはシート配置でした。
高速バス業界初の横4列×縦8列という特殊なシート配置。
しかも、トイレが無いので、縦のスペースをかなりゆったり取れることになります。

これのどこが特殊かと言うと、従来の横4列タイプのシートでは、「4列ゆったりシート」と
言われるものでも、縦9列か10列が普通だったんですよね。
ですが、縦8列というのはそれよりも少ない。
非常に特殊です。
縦列の座席数が少なくとなると、そのぶん、バスに乗車できる乗客数が減るので、
料金はどうしても高くなりやすいです。

一方、3列シートの場合の典型的なシート配列は、横3列×縦9列です。
座席数を比べてみると、

グランシア       :横4列×縦8列=32座席
一般的な3列シート :横3列×縦9列=27座席

あまり変わらないんですよね。
そうすると、グランシアは一般的な3列シートと比べて価格競争力は低くなります。
そこまでして、なぜ縦列を減らすのでしょうか?

実際、この日(日曜日)のグランシアの料金は5,500円
一方、一般的な3列シートの料金は6,000円~6,500円程度だと思えば間違いないでしょう。

従来、3列シートの方が4列シートよりも隣の席に人がいないぶん、快適だと言われてきました。
そして、そのぶん、料金も高かった。

ですが、縦8列にすることで足元のスペースを広く取ったり、その他の付加価値を付けて
一定以上の快適性を確保し、3列シートより少し安い値段で勝負する。
そうやって、これまで3列シートを利用していた他社ユーザをグランシアに取り込もうとしているんですよね。

それと同時に、自社の4列スタンダードや4列ゆったりシート(楽のびシート)を利用してきたユーザが、
グランシアに移行して客単価がアップすることも狙っています。

とても興味深いマーケティング戦略です。

この戦略を成功させるためには、成功させるに足る商品力がグランシアにあるかどうか?が
ポイントになります。

グランシアの車内設備を見てみましょう。



おぉ、なんだかすごいシートです。
かっこいい。

これが、グランシアのもう1つの特徴であるスライディング電動シートです。
座席がバックシェル構造になっているため、後ろの席のことを気にせず、いつでもリクライニングできます。
また、電動でリクライニングするという便利さです。

しかも、縦8列だけあって、足元も広いです。



ホント、ゆったりしています。
シート間隔は118cmだそうです。
これは、さくら観光のSAKURA Express プレミアム(2×1)のシート間隔110cmを上回っています。
110cmだって、ものすごく広いのに、まさかそれを上回るとは。



今回、私は通路側席でした。
座席に座った時の足元は、こんな感じ。↓



身長175cmの私でも、かなり余裕があります。
少し前に乗ったJRバスの青春エコドリーム号と比べると、雲泥の差ですね。
同じ4列シートなのに、ここまで差があるなんて・・・

しかも、たったの5,500円。
ほんと、高速バスの進化には驚かされます。


ただ、ここまで足元が広いのには、理由がありました。

座席シートをリクライニングさせたときのことです。
通常の座席なら背もたれが後ろに倒れますが、このシートはバックシェル構造になっているため、
シートが前にスライドしていきました。
つまり、そのぶん、足元の間隔が狭まります。

そうすると、広すぎるように思えた足元が、ちょうど良い広さになりました。
足の裏が、ぴったりフットレスト(足置き)に届くようになるんです。

なるほどね。

VIPライナーは、きっとこのバックシェル構造のシートを使いたくて、縦8列にしたんですね。
納得。
非常に上手い造りです。

身長が175cm以下の方だったら、このシートはとても良いと思います。
ですが、180cmを超えている方にとっては、シートが前にスライドするぶん、少し狭いかもしれません。
実は、私の席の通路を挟んで反対側に身長180~185cmくらいの男性が座っていたのですが、
その方は、ちょっと足元が窮屈そうにしていました。

それから電動シートですが、、、、、これは評価が分かれるような気がしますね。
電動なので、リクライニングしたり戻したり、というのは非常にやりやすいのですが、
その際にブーンという音がします。

このため、深夜にサービスエリアに停まった時、乗客たちが一斉にリクライニングを元に戻そうとして、
あちらこちらからブーンという音がします。
特に、窓際席の方は通路側席の人がリクライニングを戻さないと、通路に出られませんから。

1~2台ならともかく、何台も同時にブーンという音がすると結構うるさいんですよね。
そのせいで、目が覚めてしまう乗客が結構いたように見えました。

個人的には、電動ではなく手動の方が良かったような気がします。

また、座席周りは細かい点も、きちんと気遣いがされています。

・全席に腰ピロー(腰まくら)標準装備。
・前方遮光カーテン有り
・カーテンの布地は厚く、遮光性が非常に高い。

というだけでなく、窓際席にはハンガーまであったりします。



また、当然、VIPライナーお得意のプライバシー・カーテンもあります。
グランシアのシートは、4列シートとしては比較的シート幅が広い部類に入りますし、
さらにこのカーテンが並んだ片側2席の間にあるので、隣の席に座る人のことはあまり気になりません。


そして、グランシアのもう1つの特徴が、テレビモニター。
テレビを見たり、ゲームをしたりすることができます。



画質はキレイです。
ただ、このモニターにはいくつか問題があるように思います。

まず、根本的な問題として、夜行便で乗客にテレビを見せたり、ゲームをさせて良いのか?という点です。
いくらイヤホンを使うとは言え、消灯後にテレビ/ゲームを利用する乗客がいたら、非常に迷惑です。

私が乗車したときも、途中で目を覚ましてから眠れなくなったのか、深夜の真っ暗な中でテレビを
見始めた乗客がいました。
音は聞こえませんでしたが、テレビ画面の光がまぶしくて目が覚めてしまい、大変困りました。
何のためにカーテンで外からの光を遮断しているのか、分からなくなってしまいます。

昼行便ならテレビを見たりゲームをしたりするのは有りでしょうが、夜行便の消灯後は、
強制的にモニターを利用できないようにして欲しいです。

2つめの問題は、テレビのチャンネルが事実上2chしかなかったことです。
このテレビで準備されているチャンネル数はそもそも4つと少なく、それ自体ヘンな感じなのですが、
そのうち3つは全て同じチャンネルでした。
どのチャンネルも、とある民放のAKB48の番組ばかり。
理由は分かりませんが、ちょっとショボすぎます。

また、イヤホンを自分で持ってくるか車内で買う(100円)/レンタルするというのも、ちょっとね。
ふつうテレビ用のイヤホンを常時持っている人なんていませんし、高速バスに乗るときのために、
わざわざイヤホンを準備する人も、ほとんどいないでしょう。
(グランシアの常連客は別にして)

だからと言って、バスに乗り込んで、みんなが席について落ち着いたところで、
「イヤホンの購入かレンタルが必要な方はお申し出ください」
と言われても・・・。
静まり返っている中で
「はーい、必要でーす
とは手を挙げにくいです。
私が乗車した日、手を挙げたのはたった1人でした。

せっかくVIPラウンジという待合室があるのだから、グランシアの乗客を受付けた際に声をかけて、
購入かレンタルか不要かを尋ねた方がいいと思います。
購入かレンタルの場合は、その場でイヤホンを渡せば、よりスマートです。

また、インターネットで予約をする際にも、Web上で明示的に
「イヤホンを持ってきてね」的な表示をする等の工夫も必要な気がします。

テレビモニター自体はおもしろい試みです。
消灯前であれば、ぜひ使いたいですね。

このグランシアに乗ってみて思ったのは、VIPライナーの商品企画をなさっている方たちは、
乗客がリクライニングをする際、自分の後ろの席の人に
「シートを倒していいですか?」
と声掛けするシーンに、めちゃくちゃこだわっていますよね。

この声掛けは一般的なマナーではありますけど、意外とこれをしない乗客も多くて、
不快な思いをすることが多い気がします。
また逆に、人に気を遣ってしまう乗客の中には、この声掛けがしづらくて(特に4列スタンダード等の
狭いシートの場合)、リクライニングを利用できない方もいらっしゃるようです。

たぶん、VIPライナーの商品企画の誰かが、そういう辛い体験をしたことがあるのでしょう。
気兼ねなくリクライニングできる高速バスにするぞ!」
という強い意志を感じます。

それが、グランシアのシートのバックシェル構造であったり、その他のバスの車内放送で
「さぁ、みんなで一斉に座席シートを倒しましょう」
という感じのメッセージを流すことにつながっているんじゃないでしょうか。


さて、この意欲的でチャレンジングな最新型バスに再乗するかどうか、を考えてみます。
料金は、おおよそ以下のようになっています(2011年8月現在)。

月曜日~木曜日 :4,700円前後
土曜日・日曜日  :5,500円前後
金曜日や繁忙期 :6,600円前後

なかなか上手い料金設定です。
月曜日~木曜日の場合、4列スタンダードが約4,000円、3列シートが約5,500~6,000円が相場ですからね。
コストパフォーマンスを考えたら、月曜日~木曜日なら乗りたいです。

ただ、土日や金曜/繁忙期は、ちょっと割高感がありますね。
それだったら、500円~1,000円追加して、さくら観光の『SAKURA Express プレミアム(2×1)』
乗った方がいいような気がします。

グランシアの4列シートは確かに足元は広くて良いのですが、やっぱり4列シートなので、
3列シートと比べるとシート幅が狭いんですよね。
特に、2列+1列タイプの『SAKURA Express プレミアム(2×1)』と比べると、
横のゆったり感に大きな差があります。
ですから、どうせ6,600円出すのなら、もう少し出して、さらに快適性の高いバスに乗りたい、
というのが素直な感想です。
携帯電話用のコンセントもあるしね。

ただ、旅の散策ツアーズの2列+1列シート型バスの2列側席に座るのなら、結構いい勝負じゃないでしょうか?
旅の散策ツアーズのシートは、シート幅がグランシアより広いものの、レッグレストや
シート自体の完成度、腰ピローやプライバシーカーテンがある点等、細部の煮詰め方では
グランシアの方が優れていると思います。
また、安全性でも差があります。
グランシアは乗務員2名制ですが、旅の散策ツアーズの東京⇔大阪間は乗務員が1名です。
確かに、旅の散策のバスは、SAで休憩を長めに取るなどして安全運転に配慮していますが、
やっぱり2名制の方が安心です。

そう考えると、グランシアはかなり良い線いっていると思います。
VIPラウンジ/スタンドにあるパウダールームやフィッティングルームも無料で使えるので、
女性にはうれしいでしょうし。

そう言えば、私の場合は、朝7時過ぎに大阪VIPスタンドで降りたのですが、
男性用フィッティングルームには2名の先客がいました。
ひげを剃ったり、スーツに着替えたりしてました。
やっぱり、出張する人には、こういうラウンジやスタンドって大事ですよね。


■追記
VIPライナーは、この2011年秋に自社最高級バスの「ロイヤルブルー」を超える「グランシアファースト」という
新しいバスを投入しようと準備しているようです。
横3列(2列+1列)×縦7列、トイレ無し。
どれだけ広いんだ!
ものすごくチャレンジングです。
明らかに、JRバスのプレミアムシート(1F)やWILLER EXPRESSのビジネスクラスComfortを意識しています。

やるなぁ、VIPライナー。
ほんと、いまの高速バスっておもしろいです。

二度と乗らねぇ、青春エコドリーム号!

2011-08-24 11:48:51 | 旅行
久しぶりに青春エコドリーム号(格安高速バス)に乗ったのですが、むちゃくちゃツラかったです。
なんでこんなにツラいの?
もう二度と乗りません。
ツアーバスの4列スタンダードの方が、ずーーーーーーっとマシです。
今後何があっても、青春エコドリームには絶対乗らねぇ!

青春エコドリーム号とは、東京⇔大阪間を走る2階建て4列スタンダードの路線高速バス(夜行便)です。
運行会社はJRバス。
東京⇔大阪間のJRバスの中では、一番リーズナブルな便となっています。

以前は、他にも青春ドリーム系として、

・青春ドリーム号
・超得割青春号

といった格安便がありましたが、今年(2011年)7月15日にこれらの便は廃止され、
青春エコドリーム号に「統一」されました。

つまり、いま、東京⇔大阪間の格安JRバスは、青春エコドリーム号のみになってしまったというわけです。
まぁ、青春エコドリーム号と青春ドリーム号と超得割青春号の違いは非常に分かりにくかったので、
それ自体は良いことだと思います。
ただ、このときにJRバスは便乗値上げをしたんですよね。
その詳細については、こちらをご覧ください。

さて、今回、私がなぜ青春エコドリーム号に乗ったのかと言うと、乗車する便が当日突然変更になる可能性があったからです。
もしかすると、翌日に変わる可能性までありました。
JRバスは、2回までなら乗る便を無料で変更できるし、万一キャンセルすることに
なってもキャンセル料も安いので、今回の私の事情にぴったりでした。

じゃあ、なぜ一番格安の青春エコドリームに乗ったのか。
・・・・魔が差したんです。

もともと私は3列シート派なのですが、最近、iTSライナーVIPライナーの4列シートに乗ってみた
ところ、想像していたよりは良かったんですよね。
以前の4列シートのツアーバスと比べ、かなり進化していました。
(料金の安さを考えると、という但し書きは付きますが。)

それなら、業界最大手のJRバスの4列シートも進化しているんじゃないか、という淡い期待を持っていたんです。
JRバスは、昨年(2010年)、ハイグレード便のプレミアムドリーム号に新しい座席シートを
投入しましたし、青春エコドリーム号も便乗とは言え値上げしている以上、
何か良くなっているんじゃないかと思ったわけです。

ですが、それは私の間違いでした。
青春エコドリーム号は何の進化もしておらず、古くさいままでした。
外見は新しそうなんですけどね。



二階建てなので、とても大きくて立派です。



青春エコドリームの特徴をザッと挙げておきます。

・トイレ          :有り
・シート配置       :1階席・・・横4列×縦3列、もしくは縦2列
               2階席・・・横4列×縦13列
・アメニティ       :なし(ブランケットもなし)
・女性安心シート    :なし
・前方遮光カーテン  :あり
・安全性         :運転手2名交代制


さて、私が座ったのは、1階席の22A(窓際)でした。
後ろに誰も座っていないため、気兼ねなく座席の背もたれを倒すことができる、と聞いていたからです。
JRバスの場合、クレジットカード払いをすれば座席指定ができるので、そうしてみました。



上図の青丸は、私以外のお客さんです。
この日は、8月とは言え平日だからか、かなり空いていました。
ただ残念なことに、私の右隣には身体の大きなおじさんがお座りに・・・

(ガラガラなんだから、他の席に移ってくれよーーー。)
内心、そう念じましたが、全く動く気配はありません。
そのまま出発。

座席に座って、まず最初に思ったのが、

足元が、めちゃくちゃ狭っ!

こんなに足元が狭い高速バスに乗ったのって、いつ以来だろう?
思い出せません。

本当に窮屈で窮屈で、超ツラいです。
20分も乗っていたら、もう足先が痛くなってきました。

真面目な話、エコノミークラス症候群になる人が出てもおかしくない気がします。
もしかして青春エコドリームの“エコ”って、エコノミーの“エコ”なんでしょうか?(←そんなわけないでしょ

以前、何度か青春エコドリームに乗ったことがありましたが、そのときはこんなにツラかったっけ・・・・?
最近、それなりに快適なツアーバスに乗ることが多いので、身体がそっちに慣れてしまったんでしょうか・・。

また、座席シートが良くありません。
隣席との間にヒジ掛けこそあるものの、かなり古いシートです。
ヒジ掛けの布の部分等はボロボロです。

そして、古いからかシートの出来が悪いです。
何世代か前のシートで、身体へ(特に腰へ)フィットしにくいタイプのものです。
100円ショップで購入した座布団を持参し、腰まくらとして使用したのですが、
それでも腰が痛くなってしまいました。

さらに、シート幅も狭いです。
高速バス業界において、こんなに幅の狭い4列シートはだいぶ減ってきてはいるんですが、
青春エコドリームではしっかりと生き残っています。
幅が狭すぎるので、右隣のおじさんの腕が私の腕にピタリとくっついたり、足同士が当たったり。

超キモい。

最悪です。
もう耐えられません。

休憩のためにバスがサービスエリアに停まった際、席を移動しました。



乗務員さんは、何も言いませんでした。

これで誰とも身体が触れませんし、窮屈さもマシになります。
2席(22Cと22D)を独り占めできますから。
また、1階席全体の中では、22Cだけは少し足元も広いようです(※)。
他の席の足元の広さは、22Aとほとんど一緒なのですが。
これはラッキー。一息つけます。

(※)あくまでのこのバス車両についての話です。
   同じ青春エコドリーム号でも、バス車両が違ったら違うと思います。

ですが、次に別の問題が襲ってきました。
車内の温度(室温)です。
室温が一定でなく、暑くなったり寒くなったりするのです。

なぜ?

そのうち、エンジン音と室温に関係があることが分かってきました。
どうやら、バスのエンジンが高回転になると高熱を発するため室温が上がり、
エンジンが低回転で落ち着くと、室温が下がるようです。

夏ですから、もちろんクーラーは効いているのですが、室温が上がり始めると、
クーラーでは冷やしきれていないっぽいです。

暑くて汗をかいた後に寒くなり、その後にまた暑くなる。
まるで風邪を引け、と言わんばかりの室温の上下です。

しかも、ブランケットがありませんから、寒くなった時の防寒もできません。
これも、かなり辛かった。
体調がおかしくなりそうです。

この時点で、もう二度と青春エコドリームには乗らない、と決めていましたが、
他にも以下のような困った点がありました。

◆真夜中に乗務員間の業務放送を車内で流す。
 →乗客は寝てるんだから、そういう放送を車内で流さないでください!

◆途中で停まるバス停が近づいてきたら、以下の車内アナウンスが流れる。
 「次は○○~、○○~。お降りの方はお近くの降車ボタンを押してください」
 バス停のたびに何回も。

 →終点まで行かず、途中のバス停で降りる乗客はほんの一部。
  しかも、降車地は乗車券を購入したときに決まっているのだから、
  そのバス停にだけ停まるようにして欲しいです。
  そうすれば、車内アナウンスは不要だと思います。
  朝の5時半から10分ごとに車内アナウンスが流れたら、ぜんぜん眠れません!
 →暗くて、そもそも降車ボタンのある場所が分かりづらいです。
  本当に降車ボタンを押させる必要はあるのでしょうか?

◆トイレに行く人のためだろうけど、足元灯がずっと点いています。
 まぶしくて眠りづらいです。
 もう少し光量の少ないライトにする等、何とかして欲しいです。

◆客層が悪いです。
 1階席は、いかにも安旅が好きそうな40~50代のおじさんばっかりでした。
 青春エコドリームにも悪い意味で慣れきっていて、荷物をあっちこっちに置くわ、
 サービスエリアで買ってきたものを車内で食うわ(クチャクチャ音がしてうるさい)、
 態度は悪いわ、といいところ無し。
 高速バスで、マナーの悪い若い方たちはよく見ますが、マナーの悪いおじさんたちは
 初めて見ました。

ここ最近で、一番ツラくて嫌な高速バス体験になってしまいました。
高速バスに比較的乗り慣れている私でさえ超ツラかったので、もし初めて高速バスに乗る人が
この青春エコドリームに乗ってしまったら、もう二度と高速バスに乗ろうとは思わなくなるでしょうね。

ちなみに料金ですが、早割5+ネット割を使って3,840円。
確かに安いのですが、平日ですから驚くほど安いというわけでもありません。

さようなら、青春エコドリーム号。
二度と乗車することはないでしょう。

まんが喫茶のシャワールームは、店によってまちまち(大阪編)

2011-08-21 10:15:55 | 旅行
以前の記事
「高速バスを降りたら、まんが喫茶(インターネットカフェ)に行ってシャワーを浴びる、という方法もあります」
と書きました。

ですが、まんが喫茶のシャワーには、ちょっと注意が必要です。
まんが喫茶は、あくまでまんがやネットを提供することを主眼としているので、シャワーへの力の入れ方は
各社まちまちです。
特に、女性向けを意識しているかどうかは、各店舗ごとに大きく異なります。

そこで、JR大阪駅近くのまんが喫茶の感想を書いてみたいと思います。

私が行ったまんが喫茶(インターネットカフェ)は、メディアカフェポパイ西梅田店です。
JR大阪駅からは、徒歩4分と比較的近いと思います。
特に、ツアーバスにお乗りの場合は、バスがJR大阪駅の西側に到着するケースが多いので、便利でしょう。

私が、こちらのお店に行ったのは、お盆の平日の朝7時半過ぎ。
少し割高なフラット席を選びました。
朝早い時間帯にも関わらず、禁煙席は満員だったので喫煙席になってしまいました。
そうは言っても、それほどタバコの匂いはしませんでしたが。

フラット席を選んだのは、シャワーを浴びた後、少し横になって
仮眠しようと思ったからです。
フロントでブランケットを借りれば、床がフラットで簡易まくらも置いてあるので、
十分眠れます。

ですが、半個室(入口ドアが透明のプラスチック製)なので、通路から部屋の様子が
丸見えになっているのには、参りました。
これでは、女性客はもちろん、男性客でも周りの目が気になって眠りにくいんじゃないでしょうか。
私自身は一応仮眠しましたが、嫌な感じは拭えませんでした。

きっと、完全個室にしたときに、ラブホ代わりに利用するマナー違反のカップルが
続出したんでしょうね。
お店の方々のお気持ちは分かりますが、部屋の外から簡単に部屋の中が見えるのは、
ちょっとうれしくありません。

また、肝心のシャワールームですが、男女兼用で1つあるだけでした。
先客が利用していたので、20分ほど待ってから利用しました。

なお、バスタオルは借りることができるし、シャワールームのドアはがっちり
していてカギも掛かるし、その中に小さ目の荷物を置くこともできるので、
盗難を心配しないでも良いのはうれしいです。

ですが、清潔感がありません。
狭くて暗いし、客が連続して使うために脱衣スペースの床も濡れているし、
空調もあまり効いていないので暑いです。
ボディシャンプー、シャンプー、髭剃り、ドライヤー等一通りのグッズは
揃っているのですが、なんだか雑然と置かれている感も否めません。

男性から見てもイマイチですが、女性だったら、このシャワールームで
身ぎれいになりたいとは思わないはずです。

やはり、この西梅田店では、シャワールームは「おまけ」の位置づけなんだと思います。
これまで、いくつかのまんが喫茶のシャワールームを利用したことがありますが、
もっと良いシャワールームもありました。
この西梅田店のシャワールームは、正直、良くない方だと思います。
まんが喫茶としては、店内は広いし、マンガはたくさんあるし、無料の飲み物のバリエーションも
多いし、なかなか良いと思うのですが、シャワールーム目当てで利用するには微妙です。

以前の記事の繰り返しになりますが、大阪駅で高速バスを降りるのではなく、なんば駅まで行って、
サイバック 大阪西心斎橋店に行く方が良い気がします。
このお店は以下のような特長があり、女性も利用しやすいです。

・フラット席がある。
・なんば駅から徒歩10分弱と近い。
・シャワールームが男女別に2室ずつ(計4室)ある。これは、まんが喫茶としては多い方です。
・女性用パウダールームがある(3席)
・各高速バス会社で割引クーポン等を配布していないので、シャワールームが混みにくい。
・地下鉄御堂筋線沿いにあるため、観光でもビジネスでも交通の便が良い。
 (大阪駅、道頓堀、新世界/通天閣のいずれもアクセスが簡単)
・比較的、料金が安い。

個人的には銭湯の方が好きですが、お店を選べば、まんが喫茶でシャワーを浴びるのも悪くない方法だと思います。

繁忙期の高速バスは、意外と遅れます。

2011-08-20 08:55:16 | 旅行
お盆や年末年始、ゴールデンウィーク、シルバーウィーク等の繁忙期には、
高速道路で大渋滞が発生します。
その影響を受けて、高速バスは予定時刻より到着が遅れることが多いです。
2~3時間の遅れは、そんなに珍しくなかったりします。

あまりにも当たり前のことなので、わざわざ記事にするかどうか迷ったのですが、
あるWebページを見ると、お盆の渋滞で高速バスが遅れたことに文句を言っている人が
かなり多かったので、書くことにしました。

繁忙期を除けば、深夜高速バスが遅れることは非常に少ないです。
遅れても30分以内。
それどころか、予定よりも早く着くことの方がはるかに多いと思います。
なぜなら、高速バスは時間に余裕のある運行スケジュールになっていることが
多いからです。

しかし、繁忙期には、これが一変します。
高速道路で激しい渋滞が発生するからです。
東京⇔大阪間の高速バスで言えば、深夜でも東京⇔静岡の間で20km以上の渋滞が発生することが
多いし、京都⇔大阪間でも10km~20kmの渋滞がよく発生します。
また、名古屋付近でも渋滞が発生することもあります。

仮に計30kmの渋滞が発生したとすると、もし時速10kmで進んだとしても3時間も掛かる計算になります。
ただ、これは自然渋滞の場合です。
事故渋滞の場合だと、一時的に高速道路が完全に封鎖されたり、
2車線が1車線になったりして、ほとんど動かない渋滞になることさえあります。

「でも、事故渋滞なんて、そんなにないよね?」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、通常期はそうです。
ですが、繁忙期には、日曜ドライバーや街乗りドライバーが大挙して高速道路に
なだれ込みます。
そして、彼らは高速道路での運転に不慣れなことから、しばしば事故を引き起こします。
これが大渋滞につながります。

ですから、繁忙期の高速バスが2~3時間遅れとなることは珍しくないのです。
一般のクルマが、2~3時間遅れになるのと同じように。

高速バスの旅行条件書や契約約款を見れば分かりますが、当然、高速バスは予定時刻より
到着が遅れることがある、と記載されています。
そして、どの程度遅れるかは、その日の渋滞の状況に大きく左右されます。
今年のGWも東京⇔大阪の高速バスに乗りましたが、そのときは全く遅れませんでした。
多少は渋滞もありましたが、余裕のある運行スケジュールだったために、
予定時刻通りに現地へ到着しました。
一方で、今年のお盆に乗ったときは2時間遅れでした。

同じ繁忙期でも、日によって高速バスが遅れるかどうかはまちまちです。
事前に予測するのは難しいと思います。

ですから、繁忙期に高速バスに乗るときは、びっくりするほど遅れることも考慮に入れた上で
乗りましょう。
特に、繁忙期の「行き」に高速バスを利用するのはどうかな?と思います。
現地に着く時刻が読めませんから。
繁忙期なら「帰り」に限定して高速バスを使うのがいいんじゃないでしょうか。

高速バスは、到着時刻が遅れることがある乗り物です。
そのぶん、料金は新幹線よりも安い。
それを理解して乗って欲しいな、と思います。