CELLOLOGUE

チェロローグへようこそ! 万年初心者のひとり語り、音楽や身の回りのよしなしごとを気ままに綴っています。

最後のエンドピンストッパー

2019年12月20日 | チェロ
長い間、自作T型ストッパーを愛用してきました。T形はかさばりますが安定性抜群です。さらにエンドピンを刺す場所の自由度が高く、床の保護には絶対的です。しかしながら、重厚長大なのが欠点です。つまり、邪魔。特に、私の隠居部屋兼通路の練習スペースでは歩行の障害以外の何物でもないと評判が悪いのです。壁に立てかけておくにも、一旦、チェロ椅子から外すという簡単な動作が腰痛持ちには辛い。

そこで、T形以外のストッパーの開発を検討しました。偶然、自宅にあったイペ材の端材を利用してみることにしました。イペは密度が高く堅く丈夫なのでウッドデッキや船の甲板に使われている木材です。柔らかい杉とは正反対の性質、つまり、音の響きの向上が期待できます。
そのようなことを考えて、T形から一般的なかまぼこ板タイプとしました。用途が無く持て余していたイペの端材のために思いついたようなものです(笑)。

早速、製作に取りかかりました。重く堅いイペ材のため、先行実験としてT形ストッパーの上に乗せてみました。相反する性格の木材を二段重ねしただけですから、簡単に横滑りしてしまいダメでした。見た目にもマッチしません。それではと、イペ材を囲んで釘を打ち仮に固定してみましたが、滑りはしないものの床から高くなっている分違和感が拭えません(写真1)。


写真1 試作T形・イペ・ストッパー(IoT:Ipe on T-type stopper)。 T形の上にイペ材を乗せてみましたが安定性、姿勢に無理がありました。

そこで、いよいよ、イペ材単独で使用してみることにしました。つまり、紐を付けてチェロ椅子の脚にかけるオーソドックスな方式です。
写真2のように、後端にヒートンを捩じ込んで紐(ロープ)をかけ、もう一端をチェロ椅子にかけるトラディショナルな方式です。イペ材の上面には電ドリでエンドピン用の穴を5つ彫りました。床との滑り防止のため、裏面にテレビなどの転倒防止用のゴムを四隅に貼り付けました(写真3)。これで安定し、今のところ滑り出す様子もありません。


写真2 イペ・ストッパー全景 ヒートンで紐(ホームセンターで購入したロープなのでほとんど伸び縮みがありません)をかけています。上面には穴を5つ穿ってあります。材質があまりにも堅いので旧式電ドリでは大苦戦しました。そのため不揃いに曲がっています(笑)。


写真3 イペ・ストッパー裏面 ホームセンターで購入したテレビなどの耐震・転倒防止用のゴムを初めて貼り付けました。今まで、ゴムのシートなどを接着したことはありましたが効果はいまひとつでした。なぜ、このような商品の使用を思いつかなかったのか不思議です(笑)。

これなら、練習後にすぐ片付けられ、通行を妨げません。屈んで椅子の下に置き直すだけです。練習前はただイペを前に出しロープをぴんと張るだけ。
ただし、T形ではストッパー上のどこにでもエンドピンを置けるのですが、イペ・ストッパーでは5つの穴以外は不可です。また、重さが見た目以上にあるので、落として床を傷つけたり、怪我をしないように注意も必要です。
それでも、音が明るく通るようになった(ような気がしている)ので、よしとしています。
これが最後のエンドピンストッパーになるように願いながら練習をしている2019年の暮れです。


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