CELLOLOGUE

チェロローグへようこそ! 万年初心者のひとり語り、音楽や身の回りのよしなしごとを気ままに綴っています。

サトユミアシゴミムシダマシの散歩

2020年09月04日 | ぼくの博物誌
 

散歩する謎の甲虫の姿。Ninjaっぽい黒がシックですが、カクカクと歩く姿はユーモラスです。(トリミングしています。)
Nikon D7100/AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

先日、駐車場に変わった虫がいました。最初、ハンミョウかと思いましたが、それよりはずんぐりむっくりで色もかなり地味。
体長は2~3cmで黒っぽい体色、翅には針で打ったような細かい点々が連続しています。しかし、金属光沢は乏しく暗い感じです。この個体を見る限り、大人しく、あまりすばしこいタイプではないらしいです。
長い脚を持て余すように歩く姿がユーモラスで面白く、しばらくその様子を眺めていました。すると、虫は雨水桝に行き当たり、何かに興味を持ったようで蓋の穴から中を覗きはじめました。そして、かなり逡巡したあとにゆっくりと中に入って行きました。その様子が「行こうかな、どうしようかなあ」という風情で、もう名脇役レベル。虫とは思えませんでした(笑)。


朝のお散歩をしていたのはいったい誰なのだろうと、ネットで調べてみると最初はキマワリに似ているように思えました。しかし、前述のとおり、翅に金属色がなく線条も見えないことから、どうにも決めかね悩みました。
甲虫系であるとすれば、キマワリではなくゴミムシの仲間かも知れないと思い直し、もう一度よく調べてみました。すると、画像からサトユミアシゴミムシダマシという長い名前の虫が浮かび上がってきました。里・弓脚と書くのでしょうか。姿はどこから見ても同じです。やはり、カブトムシの仲間(甲虫(鞘翅)目ゴミムシダマシ科)Promethis valgipesです。やっと、分かりました。「倒木やまきで見られる」と書いてあるサイトもありましたので、薪置き場にでもいたのでしょう。ようやく納得。

名前の由来になったユミアシは、前脚が弓のように曲がっていることから付けられたようです。上の写真で、前脚(特に右側の方)の中ほどが、微妙ですが弓なりにカーブしているのが分かります。
弓と言えば無関係とは思えない(笑)。君は古楽器奏者だったのか(笑)。

大人しい虫かと思えば、驚くと刺激臭のある液体を出すらしいので、それなりに注意を払わなくてはならないようです。私は知らずに掴んでいましたが(笑)。
また、一種、馴染みの虫が増えました。当のユミアシ君にとっては、朝の散歩の邪魔をされてさぞかし迷惑だったことでしょうが。

*2020/9/5 文章の一部を修正。


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