Casa de Celia

iHasta la victoria siempre!

愛しのチェ、そしてフィデル

2006-01-18 | Cuba(きゅーば)

 CADECA(両替所)のおばさんに「3ペソ紙幣を入れてちょうだい」って言ったら、おばさん、仕切りのガラス窓をバンバン叩いて大爆笑。3ペソ紙幣には、サンタ・クララに建つチェの銅像が描かれているのだ。
 ガラス越しに「あんたもファンなの?あたしもよ」という会話が一瞬で成立する。やっぱ「チェ」の効果って凄い。


 ハバナ中心部の革命広場の工業省の建物に「チェ」が描かれている(写真左上)。この壁画の「チェ」がライトアップするのが見たくて、夜、日が落ちてから一人、タクシーで革命広場に向かった。
 ちなみにライトアップした「チェ」の壁画って、こんな感じらしい(写真右下)。

 しかし、その日の広場は真っ暗。ライトアップしてないのだ。
 脱力する私に、タクシーの運ちゃんが「Iluminacionが見たかったのかい?気の毒だったね。土曜と日曜と祝日しか明かりはつけないんだよ」と言った。そして、「あっちのホセ・マルティの像は毎日照らしてるよ。ほらほら」と運ちゃん。
 指さす方を見ると、白亜のホセ・マルティ像の禿げた頭が、ライトアップされて輝いていた。

 あ、そう。そっちはどうでもいいのよ(おいおい)。
 しかし、私としたことが情報収集が甘かった…。

 「ホテルに戻る」と言うと、運ちゃん、よっぽど気の毒に思ったのか、その辺りを即席ガイドして一緒に歩いてくれた。私がキューバびいきだから尚更そう思うのかもしれないが、キューバにはこの手の「イイヤツ」が多い。タイミングが悪いと「この、お節介野郎!」ということにもなるわけだが。
 「こっちは国立図書館。ホセ・マルティの塔の向こうにあるのが革命宮殿だ。灯りがついているだろう。フィデルがここで、朝まで仕事するんだよ」と言う。
 フィデル・・・フィデル・カストロ。
 なにげに「Gran hombre(偉大な男)」と言ってみた。すると運ちゃん、モノ凄いリキ入れて、「そう!そう!そう!超・偉大な男だよ、フィデル・カストロは」と言った。

 39才の生涯を駆け抜けていったチェ・ゲバラ。
 純粋で無欲で、美しいままに・・・。
 片やフィデルは現在79才(※2006年8月13日に80才になった)。
 アメリカの隣に位置するカリブの小国が自立して存続する、その一点のために命を賭けてきた男の生きざまは壮絶だ。もちろんキレイごとばかりではない。相当エグイことをやってきたはずだ。寝技・腹技、使える武器はすべて使って。
 だけど、運ちゃん。あんた、ちゃんとわかってくれてるんだ。フィデルの心をしっかり受け止めてフィデルとともに生きている。ときに、ともに苦しみに耐えて・・・。
 何だかしみじみと嬉しかった。
 フィデルの執務室あたりに向かって「Viva Fidel」とつぶやいて、同志である運ちゃんが運転するタクシーで革命広場を後にした。


最新の画像もっと見る