CASA 地球温暖化の国際交渉

地球温暖化に関する国際会議の開催期間中、現地から参加レポートをお届けします。

通信4-2 2013年以降の枠組み

2006年11月17日 | COP/MOP2通信
 2013年以降の枠組みについての議論のうち、先進国の更なる削減義務と制度については特別作業グループ(AWG)での議論は、クタヤール議長のドラフト案を巡って討議が続いていましたが、11月14日に最終合意に達しました。

 その主な内容は以下のとおりです。
 ・先進国の2013年以降の約束についての議論は、条約と議定書の原則に基づいた条約の究極の目標を達成するという共通のビジョンへの挑戦であること
 ・AWGのワークショップでは、特にIPCCの第3次評価報告書が温室効果ガス濃度を現在のレベルに安定化させるためにも今世紀半ばくらいまでに世界の排出量を半減させる必要がある指摘していることが、先進諸国の削減について考える際に有用であることが指摘されたこと
 ・ワークプログラムには以下の検討が含まれる。
 (a)先進国の緩和のポテンシャルと排出削減可能性の分析
 (b)緩和のための手法の分析
 (c)先進国の将来の削減目標(新たな数値目標を含む将来の約束、約束期間など)の検討
 ・議定書と条約のプロセスで関連する決定を参考にすること
 ・IPCCの第4次報告書や国際機関、NGOや研究機関からの情報提供を受けながら検討を進める。
 ・2007年5月に上記の(a)のテーマに焦点をあててAWG3を開催し、同年9月か10月に条約の下での「対話(Dialogue)」の第4回ワークショップの際にワークショップを開催し、12月に第4回AWGを開催する。
 ・2007年2月23日までに、緩和のポテンシャル、現在と将来の政策と措置、技術の削減効果、効率、コストと便益についての各締約国の意見提出を求める。
 ・将来のスケジュールは、第1、第2約束期間の間にgapを生じないように、可能な限り早くAWGの仕事を終えるようにする。
 ・深刻な影響を受ける多くの貧しく脆弱な人々とマーケットメカニズムや京都メカニズムを可能な限り使うことを含めて、国内および国際的な努力が2012年を越えて継続することの明確で強いメッセージを,そして炭素市場が継続されることの市場への明確なシグナルを与えるものである。

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2006-11-17 15:42:46
2013年以降の先進国の削減目標について「IPCCの第3次評価報告書が大気中のCO2濃度を2000年レベルから半減する必要があると指摘していること」の有用性が確認されたのですか。これは重要だと思います。すんなり削減目標になるとは思えないが…
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